2017年の海外ロードレースシーズンを振り返るプレーバック第2弾。ベルギーを熱くしたクラシックシーズンから、イタリアを駆けるジロ・デ・イタリアに注目が集まる5月までを振り返ります。


4月
グレッグ・ヴァンアーヴェルマート(ベルギー、BMCレーシング)を先頭にアランベールの森を行くグレッグ・ヴァンアーヴェルマート(ベルギー、BMCレーシング)を先頭にアランベールの森を行く photo: TDWsport

ペテル・サガン(スロバキア、ボーラ・ハンスグローエ)の落車に巻き込まれるグレッグ・ヴァンアーヴェルマート(ベルギー、BMCレーシング)らペテル・サガン(スロバキア、ボーラ・ハンスグローエ)の落車に巻き込まれるグレッグ・ヴァンアーヴェルマート(ベルギー、BMCレーシング)ら photo: TDWsport / KT直前のレースで好調ぶりが光ったグレッグ・ヴァンアーヴェルマート(ベルギー、BMCレーシング)やフィリップ・ジルベール(ベルギー、クイックステップフロアーズ)の活躍に注目が集まった「クラシックの王様」ことロンド・ファン・フラーンデレンが4月2日に開催。連覇のかかったペテル・サガン(スロバキア、ボーラ・ハンスグローエ)が落車する波乱が起きる中、圧巻の55km独走を披露したベルギーチャンピオンのジルベールがロンド初制覇を果たした。

マルセル・キッテル(ドイツ、クイックステップフロアーズ)が5勝目を飾ったスプリンター向きのシュヘルデプライスを挟んで、翌週には「北の地獄」ことパリ〜ルーベが開催。史上最速45.204km/hという猛烈なスピードで進んだレースは、残り30km地点の難易度2つ星のタンプルーヴで誕生した5名の精鋭グループが逃げ切る展開に。キャリア最終レースのトム・ボーネン(ベルギー、クイックステップフロアーズ)はここに加わることができず、5名によるヴェロドロームでのスプリントでヴァンアーヴェルマートが初勝利を飾った。

4月中旬に入ると「北のクラシック」から「アルデンヌクラシック」に移行。初戦のアムステル・ゴールド・レースでは、ロンド覇者のジルベールがミカル・クウィアトコウスキー(ポーランド、チームスカイ)とのスプリント一騎打ちを制して4度目の優勝。しかしジルベールはレース中の落車で腎臓を痛めたため、続くフレーシュとリエージュを欠場する事態に。

バイクを掲げてフィニッシュするフィリップ・ジルベール(ベルギー、クイックステップフロアーズ)バイクを掲げてフィニッシュするフィリップ・ジルベール(ベルギー、クイックステップフロアーズ) photo: TDWsport / KTゼネク・スティバル(チェコ、クイックステップフロアーズ)をスプリントで追い抜くグレッグ・ヴァンアーヴェルマート(ベルギー、BMCレーシング)ゼネク・スティバル(チェコ、クイックステップフロアーズ)をスプリントで追い抜くグレッグ・ヴァンアーヴェルマート(ベルギー、BMCレーシング) photo: TDWsport
ミカル・クウィアトコウスキー(ポーランド、チームスカイ)とのスプリント一騎打ちに勝利したフィリップ・ジルベール(ベルギー、クイックステップフロアーズ)ミカル・クウィアトコウスキー(ポーランド、チームスカイ)とのスプリント一騎打ちに勝利したフィリップ・ジルベール(ベルギー、クイックステップフロアーズ) photo: TDWsportスプリントでマーティンを下したアレハンドロ・バルベルデ(スペイン、モビスター)スプリントでマーティンを下したアレハンドロ・バルベルデ(スペイン、モビスター) photo:TDWsport

クラシックシーズン終盤に冴え渡ったのは、4月上旬のブエルタ・アル・パイスバスコで初総合優勝に輝いたアレハンドロ・バルベルデ(スペイン、モビスター)だった。同大会では元スキージャンパーのプリモシュ・ログリッチェ(スロベニア、ロットNLユンボ)が個人TTを含むステージ2勝を飾っている。

好調バルベルデは最大勾配26%の「ユイの壁」で決するラ・フレーシュ・ワロンヌで前人未到の4連覇(5勝目)を達成。バルベルデは勢いそのままにリエージュ〜バストーニュ〜リエージュで4度目の勝利を飾ってアルデンヌ2連勝を果たす。しかし、最高のシーズン前半を過ごした37歳の大ベテランは7月のツール・ド・フランス初日の個人TTで落車して左脚の膝蓋骨(膝の皿)と距骨を骨折。その重傷の影響でバルベルデはシーズン後半を完全に棒に振ってしまった。

ヴィンチェンツォ・ニーバリ(イタリア、バーレーン・メリダ)が総合優勝を飾ったツアー・オブ・クロアチアと並んで、ジロ・デ・イタリアの前哨戦として注目されたツアー・オブ・アルプスでは、ティボー・ピノ(フランス、エフデジ)の追撃を振り切ったゲラント・トーマス(イギリス、チームスカイ)が総合優勝を飾る。

その「アルプス一周レース」の初日にステージ優勝したミケーレ・スカルポーニ(イタリア、アスタナ)が、レース終了翌日のトレーニング中に事故死するという衝撃的なニュースがロードレース界を駆け巡った。

ツール・ド・フランスを狙うビッグネームが揃ったツール・ド・ロマンディはファビオ・フェリーネ(イタリア、トレック・セガフレード)の開幕個人TT勝利でスタート。最終山岳ステージで優勝したサイモン・イェーツ(イギリス、オリカ・スコット)が首位に立つも、最終日の個人TTで逆転が起こる。ステージ優勝したログリッチェに次いでステージ2位に入ったポートがイェーツを逆転。総合優勝を飾ったポートが2ヶ月後のツールに向けて弾みをつけた。ASOが主催するイギリスのツール・ド・ヨークシャーではセルジュ・パウェルス(ベルギー、ディメンションデータ)が総合優勝を飾っている。

総合表彰台 2位アルベルト・コンタドール(スペイン、トレック・セガフレード)、1位アレハンドロ・バルベルデ(スペイン、モビスター)、3位ホン・イサギレ(スペイン、バーレーン・メリダ)総合表彰台 2位アルベルト・コンタドール(スペイン、トレック・セガフレード)、1位アレハンドロ・バルベルデ(スペイン、モビスター)、3位ホン・イサギレ(スペイン、バーレーン・メリダ) photo:TDWsport / KT並んでフィニッシュするゲラント・トーマス(イギリス、チームスカイ)とミケル・ランダ(スペイン、チームスカイ)並んでフィニッシュするゲラント・トーマス(イギリス、チームスカイ)とミケル・ランダ(スペイン、チームスカイ) photo:Tour of the Alps
リッチー・ポート(オーストラリア、BMCレーシング)との一騎打ちを制したサイモン・イェーツ(イギリス、オリカ・スコット)リッチー・ポート(オーストラリア、BMCレーシング)との一騎打ちを制したサイモン・イェーツ(イギリス、オリカ・スコット) (c)CorVos総合表彰台 リッチー・ポート(オーストラリア、BMCレーシング)が中央に立つ総合表彰台 リッチー・ポート(オーストラリア、BMCレーシング)が中央に立つ photo:CorVos



5月

映画「グランブルー」の舞台となったタオルミーナに向かう映画「グランブルー」の舞台となったタオルミーナに向かう

1級山岳ブロックハウスを制したナイロ・キンタナ(コロンビア、モビスター)1級山岳ブロックハウスを制したナイロ・キンタナ(コロンビア、モビスター) グランツール初戦のジロ・デ・イタリアは地中海に浮かぶサルデーニャ島で開幕。サルデーニャ島での3日間は、ルーカス・ペストルベルガー(オーストリア、ボーラ・ハンスグローエ)による初日のサプライズ逃げ切りや、アンドレ・グライペル(ドイツ、ロット・ソウダル)のグランツール連続ステージ優勝、フェルナンド・ガビリア(コロンビア、クイックステップフロアーズ)のステージ初勝利で沸く。今大会最も成功したスプリンターであるガビリアは最終的にステージ4勝をマークした。

前半戦最大の山場であるブロックハウス山頂フィニッシュでは、ゲラント・トーマス(イギリス、チームスカイ)が激しい落車に巻き込まれるとともにナイロ・キンタナ(コロンビア、モビスター)が勝利してマリアローザ獲得。総合争いは安定せず、続く個人TTでキンタナに3分差をつけたトム・デュムラン(オランダ、サンウェブ)が新たに総合リーダーに。デュムランはオローパ山頂フィニッシュで優勝してさらにリードを広げた。

両手を広げてフィニッシュするフェルナンド・ガビリア(コロンビア、クイックステップフロアーズ)両手を広げてフィニッシュするフェルナンド・ガビリア(コロンビア、クイックステップフロアーズ) トップタイムで圧勝したトム・デュムラン(オランダ、サンウェブ)トップタイムで圧勝したトム・デュムラン(オランダ、サンウェブ) photo:Kei Tsuji / TDWsport
ガッツポーズでフィニッシュするトム・デュムラン(オランダ、サンウェブ)ガッツポーズでフィニッシュするトム・デュムラン(オランダ、サンウェブ) photo:Kei Tsuji / TDWsportスプリントを制したボブ・ユンゲルス(ルクセンブルク、クイックステップフロアーズ)スプリントを制したボブ・ユンゲルス(ルクセンブルク、クイックステップフロアーズ) photo:Kei Tsuji / TDWsport

次に総合争いが動いたのはステルヴィオ峠を2度登るクイーンステージ。ヴィンチェンツォ・ニーバリ(イタリア、バーレーン・メリダ)が攻撃を成功させてステージ優勝を飾った一方で、重要な局面でデュムランがトイレストップ。デュムランは辛くも総合首位を守ったが、マリアローザ争いはニーバリとキンタナと三つ巴に。ティージェイ・ヴァンガーデレン(アメリカ、BMCレーシング)が勝利したドロミテ山岳ステージでデュムランはマリアローザを堅守したものの、山岳賞ジャージを着るミケル・ランダ(スペイン、チームスカイ)が逃げ切り勝利を飾った第19ステージで首位はデュムランからキンタナの手に。

終盤にステージ優勝を飾って追い上げたティボー・ピノ(フランス、エフデジ)も総合争いに加わり、キンタナから39秒差でニーバリ、43秒差でピノ、53秒差でデュムランという歴史的接戦のまま最終日の個人TTが始まる。得意のタイムトライアルでライバルを圧倒し、キンタナに1分24秒差をつけたデュムランが総合優勝に輝いた。最終的に総合1位デュムラン、31秒差で総合2位キンタナ、40秒差で総合3位ニーバリという僅差だった。

横並びでフィニッシュするミケル・ランダ(スペイン、チームスカイ)とヴィンチェンツォ・ニーバリ(イタリア、バーレーン・メリダ)横並びでフィニッシュするミケル・ランダ(スペイン、チームスカイ)とヴィンチェンツォ・ニーバリ(イタリア、バーレーン・メリダ) photo:Kei Tsuji / TDWsport5名でのスプリントを制したティボー・ピノ(フランス、エフデジ)5名でのスプリントを制したティボー・ピノ(フランス、エフデジ) photo:Kei Tsuji / TDWsport
総合2位ナイロ・キンタナ(コロンビア、モビスター)、総合1位トム・デュムラン(オランダ、サンウェブ)、総合3位ヴィンチェンツォ・ニーバリ(イタリア、バーレーン・メリダ)総合2位ナイロ・キンタナ(コロンビア、モビスター)、総合1位トム・デュムラン(オランダ、サンウェブ)、総合3位ヴィンチェンツォ・ニーバリ(イタリア、バーレーン・メリダ) photo:Kei Tsuji / TDWsport

アメリカでは同国最大のステージレースであり、UCIワールドツアー入りしたツアー・オブ・カリフォルニアが開催。サガンやキッテルが平坦ステージで強さを見せ、山岳ステージで優勝したラファル・マイカ(ポーランド、ボーラ・ハンスグローエ)とアンドリュー・タランスキー(アメリカ、キャノンデール・ドラパック)、そしてコンスタントに上位に入ったジョージ・ベネット(ニュージーランド、ロットNLユンボ)を中心に総合争いは展開。最終日前日の個人TTでステージ4位に入ったベネットが逆転で総合優勝に輝いている。

5日間の日程で開催されたツアー・オブ・ノルウェーのタイトルは、ステージ2勝を飾った地元ノルウェーチャンピオンのエドヴァルド・ボアッソンハーゲン(ノルウェー、ディメンションデータ)の手に。別府史之(トレック・セガフレード)と内間康平、小林海(NIPPOヴィーニファンティーニ)が出場したバロワーズ・ベルギーツアーは接戦の末にベルギーナショナルチームから出場したイェンス・クークレール(ベルギー、オリカ・スコット)が制している。

ジョージ・ベネット(ニュージーランド、ロットNLユンボ)をスプリントで下したラファル・マイカ(ポーランド、ボーラ・ハンスグローエ)ジョージ・ベネット(ニュージーランド、ロットNLユンボ)をスプリントで下したラファル・マイカ(ポーランド、ボーラ・ハンスグローエ) photo:CorVos35秒差で総合首位に躍進したジョージ・ベネット(ニュージーランド、ロットNLユンボ)35秒差で総合首位に躍進したジョージ・ベネット(ニュージーランド、ロットNLユンボ) photo:CorVos


text:Kei Tsuji
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