ポリゴンURやインテンス・ファクトリーレーシングなどMTBチームをサポートするケンダが、ドライコンディション用グラビティMTB系タイヤ"PINNER"をリリース。ベテラン・ダウンヒルレーサーの阿藤寛がアーロン・グウィンの意見を反映したタイヤを徹底的に使い込み、その使用感を語った。



ケンダ PINNER。サイドだけではなく、タイヤ全体にデザインされている「トポウォール」ケンダ PINNER。サイドだけではなく、タイヤ全体にデザインされている「トポウォール」 (c)Hiroyuki Nakagawa
ベテラン・ダウンヒルレーサーの阿藤寛が徹底インプレッションベテラン・ダウンヒルレーサーの阿藤寛が徹底インプレッション (c)Hiroyuki Nakagawa
かつて、NEVEGALやSMALL BLOCK8などのヒット商品を送り出したケンダからマウンテンバイク用タイヤのPINNER(ピナー)が登場。世界を代表するダウンヒルライダーであるアーロン・グウィンとのコラボレーションで誕生した、このドライコンディション用タイヤは、抜群の転がり性能を持ち、さらにコーナリング性能にも優れ、非常に高いパンク耐性を備えた高性能モデル。ワールドカップを走るライダーが使用し海外で話題の製品がようやく日本国内でもデリバリーされ始めた。

PINNERは頑丈なダウンヒル競技用のAGC、軽量でトレイルライドにも相性の良いATCと2種類のケーシングから好みで選択可能。そのNEWタイヤをダウンヒルプロライダーの阿藤寛が新品の状態からタイヤとしての寿命を使い切るところまで徹底的にテスト。ドライコンディションはもちろん、雨天も含め多くのコンディションでの印象を語ってもらった。

ダウンヒルバイクだけではなく、E-BIKEにも装着して酷使してもらったダウンヒルバイクだけではなく、E-BIKEにも装着して酷使してもらった (c)Hiroyuki Nakagawa

インプレッション by 阿藤寛

Q:ケンダタイヤは、ブランドとしての歴史は古く、多くのマウンテンバイカーが一度や二度は使った事があるブランドだと思います。過去、ユーザーの多くが体験した「コンパウンドの硬化や使用期間が伸びるとトレッド面が固くなる」という問題がありましたが、その辺りの印象は使ってみてどうでした?

阿藤:そうですね、多くのライダーがNEVEGAL(ネヴェガル)などを使っていましたし、そしてカチコチになってしまうコンパウンドの問題もみんなが通った道でした。僕は中国のレースなどで、ケンダ本国がサポートしているURチームのライダーなどが使っている最近のケンダタイヤを見てきました。そして、そこで話を聞く中で過去のコンパウンドの問題がすっかり解決されていることは知っていたので、今回の新しいPINNERには期待していました。

ブロックの間隔は少し広めとなっているブロックの間隔は少し広めとなっている (c)Hiroyuki Nakagawa
Q:このタイヤが生まれた背景、アーロン・グウィン選手の要望を具現化した、という事ですが。

阿藤:元々HELLKATというオールラウンダーな性格のタイヤがあって、HELLKATはURチームのライダーが使っていたタイヤですが、それを元にPINNERへと進化させたみたいですね。これはたぶん、アーロン・グウィンの好みだと思うのですが、とにかく「転がりの良いタイヤ」という方向の味付けだと思います。

Q:ケーシングは2種類ありますね。

阿藤:ATCはトレイル用です。シングルプライで120TPI。とても軽いタイヤに仕上がっています。ダウンヒル用のAGCはダブルプライで60TPIですね。

阿藤選手がダウンヒル競技で使用するAthertonにセットしてテストを行った阿藤選手がダウンヒル競技で使用するAthertonにセットしてテストを行った (c)Hiroyuki Nakagawa
丸い断面形状はコーナリング時やキャンバーでも効果的に働く丸い断面形状はコーナリング時やキャンバーでも効果的に働く (c)Hiroyuki Nakagawa
Q:今回はATCとAGCの両方のタイヤのテストとなりましたが、使ってみて最初にどう感じましたか?

阿藤:どちらのケーシングにも言える事ですが、とにかく「転がりが軽い」という事ですね。

激しく乗るならAGCを選ぶのがベストだ激しく乗るならAGCを選ぶのがベストだ (c)Hiroyuki Nakagawa
Q:その後、様々なフィールドで使う中で感じた事はありますか?

阿藤:このタイヤはブロック1つ1つが少し大きめで、これは少しでも濡れたらダメなタイプか?完全なドライ専用なのかも?と思っていました。しかし、実際は完全なウェットコンディションであっても、想像以上にグリップするタイヤでした。まさに新世代のタイヤという印象です。

既に1セットを履き潰すまで乗ってみて感じたのは、センターのブロックからサイドのブロックまでスムーズに丸く繋がっていることでした。コーナーに進入しバイクが寝ていった時に、センターブロックからサイドブロックにバイクの姿勢が変化してもグリップに不安が無い。ストレスの無い安心感でサイドブロックを使える感触です。多くの既存のマウンテンバイクタイヤと比較しても少しだけPINNERの方が丸くできている。ここのバランス感というか微妙な味付けに関しては良くできているな、と思いました。

軽いケーシングのATCはしなやかで漕ぎが軽い軽いケーシングのATCはしなやかで漕ぎが軽い (c)Hiroyuki Nakagawa
Q:雨でもいける、という感じですか?

阿藤:ウェットコンディションの砂地ではしっかりグリップする感触なので、調子に乗ってそのままの勢いで濡れた木の根とか、苔むしたセクションに入るとだめでしょうね。そのあたりはやはりドライコンディション向けのタイヤと思ってもらった方が良いと思います。だけど、雨でも想像以上にいける、というのは皆さん感じてくれると思いますよ。

2種類のケーシングからフィールドや好みでチョイスできる2種類のケーシングからフィールドや好みでチョイスできる (c)Hiroyuki Nakagawa
Q:2種類のケーシングを選ぶポイント、タイヤ選択のヒントを教えて下さい。

阿藤:とにかく激しく乗る!という人にはAGCが良い、という事でしょう。それは間違いないのですが、ATCの120TPIというのはノブだけじゃなく全体的にとてもしなやかタイヤです。だからタイヤのノブ、ブロックを地面に突き刺して走るようなイメージを求めるならAGC、タイヤ全体で路面にアプローチするならATCですかね。ATCは侮れないですよ、なんといっても軽いですから。超軽量なのに、タイヤ全体でしなやか、そして転がりが良い。ヤバいでしょ?(笑)

阿藤寛 プロフィール

製品開発に携わった経験もある阿藤寛製品開発に携わった経験もある阿藤寛 (c)Hiroyuki Nakagawa
1984/11/8生まれ。 DHレース歴20年のベテランで、JCF公式戦の優勝経験も有り。大阪を拠点としており、兵庫県のUP MTB PARK IN KANNABEをプロデュースするなど、幅広く活動している。過去には製品開発に携わった経験もあり、機材面へのこだわりはかなり強い。
ケンダ PINNER
サイズETRTOコンパウンドケーシングビード重量(g)TPI税抜価格
29x2.40インチ61-622DTCATCフォールディング997±501208300円
29x2.40インチ61-622RSRAGCフォールディング1297±65608800円
27.5x2.40インチ61-584DTCATCフォールディング923±461207300円
27.5x2.40インチ61-584RSRAGCフォールディング1178±59607800円
text&photo:Hiroyuki Nakagawa
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