ハイパフォーマンスなカーボンパーツを展開するアメリカンブランド、エンヴィがロードホイールのハイエンドラインである"SES"シリーズを総刷新。ブランド史上最軽量となる1,197gのSES2.3を筆頭に、4モデルを展開。全てフックレスリムとなった、次世代ホイールを紹介しよう。



リニューアルしたエンヴィ SESシリーズリニューアルしたエンヴィ SESシリーズ (c)ダイアテック
アメリカ・ユタ州に拠点を構えるカーボンパーツブランド、エンヴィ。優れたカーボン成形技術と先進的な設計により、非常に優れたパフォーマンスを発揮するプロダクトを手掛けるプレミアムブランドとして、世界中のサイクリストから注目される存在だ。

ハンドルやステム、シートポストといったコックピット系パーツやフォークなども手掛けるエンヴィだが、その高性能ぶりでブランドのポジションを決定づけたのはプロダクトと言えば、軽量で高剛性なカーボンリム、そしてそれを使用したホイールだろう。

グラベルにも対応するモデルもラインアップするグラベルにも対応するモデルもラインアップする (c)ダイアテック
エンヴィのホイールラインアップの中でも、ハイエンドなレーシングラインに位置づけられるのが、スマート・エンヴィ・システム、通称"SES"と名付けられたロードホイールシリーズだ。

長年にわたりF1の空力エンジニアリングを手掛けてきたサイモン・スマート氏によって、徹底的な空力デザインを施されてきたSESシリーズ。2011年に登場して以来、アップデートを続け、今作でついに4世代目となった。

エンヴィ史上最軽量ホイールも登場エンヴィ史上最軽量ホイールも登場 (c)ダイアテック
空力に特化したエアロホイールも用意される空力に特化したエアロホイールも用意される (c)ダイアテック
風洞実験の結果だけでなく、現実世界で最速となるホイールというコンセプトを掲げるSESホイール。その最大の特徴は前後それぞれで最適化されたリムプロファイルを採用していることで、 前輪は安定性とハンドリング性能を最適にするように、後輪は空気抵抗削減を第一としたデザインを採用している。

今回のアップデートによりSESシリーズは既存6モデルから統合が進み、SES 2.3、SES 3.4、SES 4.5、SES 6.7という全4モデルに。4種類のリムハイトの組み合わせと、用途に応じたリム幅が与えられ、ヒルクライムからタイムトライアルといった使用シーン、ターマック/グラベルといった路面状況を網羅するラインアップが揃えられた。なお、27mm幅のタイヤを使用した際に最大のエアロダイナミクスが得られる設計とされているという。

4モデル全てにフックレスリムを採用した4モデル全てにフックレスリムを採用した (c)ダイアテック
軽量なオリジナルハブを採用。スポークはCX Rayを2クロスで組む。軽量なオリジナルハブを採用。スポークはCX Rayを2クロスで組む。 (c)ダイアテック40Tのフリーボディを持ち駆動効率に優れたリアハブ。40Tのフリーボディを持ち駆動効率に優れたリアハブ。 (c)ダイアテック


また、リムブレーキモデルは廃止され、全てディスクブレーキ仕様に。同じく全てのモデルでフックレスリムを採用しており、適合するチューブレスタイヤの使用が前提となっていることも大きな特徴だ。(※タイヤ適合表はこちらのページより)

エンヴィ SES 2.3

エンヴィ SES 2.3エンヴィ SES 2.3 (c)ダイアテック
ラインアップ中、そしてエンヴィホイール史上最軽量のホイールセットとなるのが、このSES 2.3。フロント28mm、リア32mmハイト、内幅21mmというリムプロファイルによって、セット重量1,197gという超軽量なクライミングホイールへと進化した。

事実、275g/280g(フロント/リア)というリム重量は、前作に相当するSES2.2(前後とも397g)から比較すると、約30%もの軽量化を果たしている。ヒルクライム向けホイールという位置づけであり、ラインアップの中では最も細いリムとなるため、25C~32Cのタイヤに適合する。

エンヴィ SES 3.4

エンヴィ SES 3.4エンヴィ SES 3.4 (c)ダイアテック
スイスアーミーナイフのように、あらゆる状況に対応する万能ホイールとエンヴィが表現するほど、新しいSESシリーズの中で、もっとも広い守備範囲を誇るのがSES 3.4だ。フロント39mm、リア43mmハイトのリムは、良好な空力性能とセット重量1,390gという軽量性を両立。平坦からヒルクライムまであらゆるシーンをカバーする。

また、外幅32mm、内幅25mmという幅広リムによって27C?50Cまでのタイヤに対応。ロードレースはもちろんのこと、アンバウンドグラベルに代表されるようなグラベルレースにもうってつけの一本だ。3.5mm厚のワイドフックレスビードにより、リム打ち時のダメージを減らしてくれることも、オフロードライドへの適性を向上させる要素だと言えよう。

エンヴィ SES 4.5

エンヴィ SES 4.5エンヴィ SES 4.5 (c)ダイアテック
先ほど紹介した3.4とならび、27C?50Cまでのタイヤに対応する外幅32mm、内幅25mmのワイドリムデザインを採用し、グラベルをも射程に入れたオールラウンドホイールとなるのがこのSES 4.5だ。

フロント50mm、リア56mmというディープなリムハイトからも察せられるように、より空力に重きを置いたハイスピードなホイールとなっている。一方、セット重量で1,452gと、ヒルクライムでも苦にならない数値をマーク。よりスピードを求めるライダーにピッタリのエアロオールラウンダーに仕上げられた。

エンヴィ SES 6.7

エンヴィ SES 6.7エンヴィ SES 6.7 (c)ダイアテック
ラインアップ中もっとも高いリムハイトを持つのが、このSES 6.7。フロント60mm、リア67mmというリムプロファイルにより、シリーズ最高のエアロパフォーマンスを発揮する一本で、TTやトライアスロンといった平坦なコースで最も輝くホイールだ。

とはいえ、決して重量がおろそかにされているわけではなく、前後セットで1,497gと4.5と遜色のない数値に収められている。最高のエアロ性能を追求したリムは、内幅23mm、外幅30/29mm(フロント/リア)という設計で、2.3同様に25C~32Cのタイヤに適合。他のモデルとも共通するが、同社のSES27タイヤと組み合わせることで、最大のエアロダイナミクスを発揮するデザインだ。



エンヴィ SES 2.3
リムハイト:フロント28mm、リア32mm
リム内幅:21mm
リム外幅:25mm
重量:1,197g
価格:499,950円(税込)

エンヴィ SES 3.4
リムハイト:フロント28mm、リア32mm
リム内幅:25mm
リム外幅:32mm
重量:1,390g
価格:499,950円(税込)

エンヴィ SES 4.5
リムハイト:フロント50mm、リア56mm
リム内幅:25mm
リム外幅:32mm
重量:1,452g
価格:499,950円(税込)

エンヴィ SES 6.7
リムハイト:フロント60mm、リア67mm
リム内幅:23mm
リム外幅:フロント30mm、リア29mm
重量:1,497g
価格:499,950円(税込)

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