高性能スマートローラーとして人気を集めるタックスのNEOシリーズ。現在はNEO 2Tという第2世代のアップデートバージョンがラインアップされおり、インドアトレーニーたちを支えている。マグネットの再設計により負荷装置の安定性を強化した最新モデルをインプレッション。



タックス Neo 2Tタックス Neo 2T
リアタイヤドライブ式の固定ローラー台がポピュラーだった2015年から、タックスのラインアップに用意されているNEOシリーズ。ズイフトがその存在を世界にアピールし始めた年に登場した1台であり、2000年ごろにパソコンとの双方向通信を行えるインタラクティブトレーナーを発表していたタックスのノウハウを余すところなく投入した、現代のスマートローラーの先駆けと言える存在の1つだ。

2019年にモデルチェンジを果たし第2世代となっていたNEOだが、1年後には早くもアップデートバージョンが登場。そのアップデートバージョンが現在ラインアップされているNEO 2Tだ。外観はボルトのカラーが黒くなったことで目立たなくなったことと、レッグ部にストライプがあしらわれたこと以外に変更はない。

シリーズを通して継承されているNEOの魅力をおさらいしよう。マグネットとコイルによるブラシレスモーター構造という唯一無二の負荷調整機構がNEOシリーズの心臓部だ。重いフライホイールをベルトで回転させる方式ではないため、駆動音は内部のファンと電子機器のみで非常に静粛性に優れていることが大きな特徴。住宅事情で大きな音を出せないというサイクリストからNEOが支持されているポイントだ。

ボルトがブラックカラーへと変更され、より精悍なルックスとなったボルトがブラックカラーへと変更され、より精悍なルックスとなった 反ドライブサイドのボディにロゴがあしらわれている反ドライブサイドのボディにロゴがあしらわれている

レッグ部分は固定されたことを知らせるインジケーターが備えられているレッグ部分は固定されたことを知らせるインジケーターが備えられている クイックリリースはもちろん、スルーアクスルにも対応しているクイックリリースはもちろん、スルーアクスルにも対応している


低速走行時でも25%の斜度、更には下り勾配を再現でき、最大2200Wまで対応できるという負荷調整機能がバーチャルサイクリングやトレーニングで活躍する。バーチャルサイクリング内の路面状況も再現することができ、ズイフトで言えば木製の橋やグラベルの様子をシミュレート。現実世界のコースを収録したタックスの純正アプリであるTacx Desktop Appでは、悪名高い石畳も再現してくれるため、自宅にいながらロンド・ファン・フラーンデレンのコッペンベルグを体験することも可能だ。

また、静電容量センサーが搭載されているため、ケイデンスとパワーの高精度計測が可能となった。加えて、一般的なスマートローラーは電源が必要だが、NEOの場合は電源なしのスタンドアロンでも機能するため、遠征時での使いやすさも魅力の一つだ。

フレームとローラー台とのクリアランスをチェックして欲しいフレームとローラー台とのクリアランスをチェックして欲しい
NEO 2Tではこの心臓部にアップデートが加えられている。具体的にはより強力なネオジウム磁石へと変更することで、低速時に高トルクを掛けた時に発生していたスリップ現象に対処。負荷が抜けることが無くなったため、先述した低速走行時の25%斜度再現がより楽しめるようになっている。この変更により最大トルクが85Nmから88Nm、最大ブレーキ力が250Nから260Nへと増加した。

また、ERGモードの応答性が1.5~2秒から1~1.5秒に高められており、さらにリアルな自動負荷調整で室内トレーニングやサイクリングを楽しめるようになっている。様々なアップデートが施された結果、NEO 2Tはさらに高い没入度を誇るスマートローラーへ進化したと言えそうだ。



―編集部インプレッション

タックス Neo 2Tタックス Neo 2T
私、藤原がNEO2リリース時に執筆したインプレッションを読み返すと「力をかけるとタイヤがスリップしたかのようにペダリングから力が抜ける仕様も非常に面白い」と書いている。当時は実際にそう感じたのだが、まさかアップデートでスリップしなくなるとは思ってもいなかった。

Tacx Desktop Appで無料で遊べるコッペンベルグのような、激坂かつロードフィール再現によってペダリングが難しい石畳でしかスリップ現象が起きていなかったので、単純に筆者である藤原が高トルクで走れない貧脚であることがバレてしまったようで、なんとも恥ずかしい。

最新版であるNEO 2Tで改めてコッペンベルグに挑戦してみた所、確かにスリップしなくなっていた。貧脚では再現できないだけかも知れないため、1000W以上を出力させられるCW編集部の高木にも試してもらったが、彼の場合でもスリップは発生しなかった模様。これによってズイフトでのスプリントや激坂で力が抜けてストレスに感じるということも無くなるだろうし、バーチャルサイクリングへの没入度が高まるのは非常に有難いことだ。

ボディの形状は前作と変わらず。フレームの形状がマッチするかは確認したほうがよいだろうボディの形状は前作と変わらず。フレームの形状がマッチするかは確認したほうがよいだろう
ことコッペンベルグに関しては、NEOシリーズの素晴らしい機能であるロードフィール再現によって石畳が自宅に現れてしまって、その上で斜度をそのまま再現してしまうと、ペダルを回すのが非常に難しくなる。昔はスリップすることでペダリングが抜けるため、なんとかペダルが下死点に落ちていったようだ。

磁石が強力になったおかげか、前作よりも石畳のコブひとつひとつがフレームとペダルを通してはっきりと伝わるような印象だ。つまり足がよりガタガタ震えるため、ペダリングが難しい。コッペンベルグの難易度が抜群に上がってしまい、プロたちのフィジカルの強さを改めて確認させられた。

この、地獄のように辛い登坂はぜひ一度体験してみてもらいたい。特にキング・オブ・クラシックの片鱗を自宅にいながら味わえるのは非常に面白い。デモコースではグラベルというシチュエーションも体験でき、アイスという状況では制御されたスリップを楽しめる。

Neoシリーズは脚部分をコンパクトに折りたたむことができるNeoシリーズは脚部分をコンパクトに折りたたむことができる
また、タックスがガーミンの傘下企業となったおかげで、Tacx Desktop Appにはガーミンアカウントでログインできるようになっている。Desktop Appでライドしたデータはガーミンコネクトにアップロードされるため、データ管理の手間が少ないというのはポイントだ。

Desktop Appでひとしきり遊んだ後は、ポピュラーなアプリであるズイフトの世界に飛び込んでみた。やはり世界中の人が駆け回っているのは見ているだけでも楽しい。木製の橋やグラベルなども再現できるが、基本的にスムーズな路面のズイフトでは、画面と即座に連動して変化する負荷調整機能がヴァーチャルの世界に没入させてくれる。斜度に対する負荷が若干高めのような気もするが、ライドに支障は全く無い。

なんと言ってもNEO 2Tの静粛性は抜群に良い。ズイフトで気持ちよく流している時はチェーンをはじめとするドライブトレインの音のほうがよほど気になる。高負荷でダッシュしている時もうるさいと感じることはほぼ無い。自分の吐息や変速音のほうが大きいのではないだろうか。ただ、コッペンベルグのような石畳を走っていると、ガタガタと震える音は伝わってくるので、気をつけたいところ。

Tacx DeskAppからバーチャルサイクリングやワークアウトが行えるTacx DeskAppからバーチャルサイクリングやワークアウトが行える
実際の映像とともに走れるのは「Movie」タグに収録されている実際の映像とともに走れるのは「Movie」タグに収録されている
コッペンベルグは是非試してもらいたいコッペンベルグは是非試してもらいたい
ボディも左右に揺れる構造とされており、フレームに掛かるねじれ方向の負荷は逃してくれるような印象だ。ダイレクトドライブ式ローラー台にあるフレームへのストレスも若干気になりにくいのは嬉しい。この点も没入感を高めてくれる一つの要因だろう。

デメリットをあげるとすると21.5kgというヘビーウェイトに加えて、持ち運び用のハンドルが備えられていないこと。レッグを折りたたむと非常にコンパクトになるのは魅力的だが、準備が楽とは言えない。販売状態でスプロケットが付属しないので、別途用意する必要もある。一方、このような準備や片づけの面以外で、NEO 2Tが苦手とする部分は少ないと感じるため、常に設置できる環境がある方にとっては最高の選択肢となるだろう。

タックスの純正ソフトやズイフトなど様々なアプリケーションの魅力を引き出してくれるスマートローラーのNEO 2T。エントリー、ミドルグレード帯のスマートローラーが普及してきた中にあっては、フラッグシップと呼べる高価なモデルだが、その価格に納得できる高い性能を感じられた1台だった。

タックス NEO 2T
電源110-240 V
パワーインジケーターマルチカラーLED
無線インジケーター(ANT+/BLUETOOTH)2LED
ギア比チェーンリングのセットアップ:最大3つのスプロケット、スプロケットあたりの歯数は22~53の間で調整可能、背面カセット:リアカセット:最大12個のスプロケット、スプロケットあたりの歯数は11~40の間で調整可能。
Q-ファクター147 mm
最大負荷2200 W
シミュレーション可能な最大勾配25%
下り坂のシミュレーション
最大トルク88 Nm
最大ブレーキ力260 N
フライホイール仮想
慣性質量設定値により125kgまで可変
キャリブレーション不要
設置面積575 x 750 mm
高さ55 mm
重量21.5 kg
ワイヤレス通信ANT+、BLUETOOTH
操作元スマートフォン、タブレット、ANT+バイクコンピュータ、スタンドアローン、ANT+アンテナを介したコンピュータ接続
出力スピード、ケイデンスセンサー 、パワー
読み出し先スマートフォン、タブレット、バイクコンピュータ、ANT+アンテナを介したコンピュータ接続
測定精度1%未満
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