登坂距離が17kmに及ぶ標高2,025mの1級山岳ラ・ラバッサでマイヨロホのサイモン・イェーツがアタック。アレハンドロ・バルベルデをはじめとするライバルたちを振り切ったイェーツが総合リードを広げ、ティボー・ピノがステージ2勝目を飾った。


スペシャルバイクをプレゼントされたモトGPライダーのマルク・マルケスを囲むスペシャルバイクをプレゼントされたモトGPライダーのマルク・マルケスを囲む photo:Kei Tsuji
ブエルタ・ア・エスパーニャ2018第19ステージブエルタ・ア・エスパーニャ2018第19ステージ photo:Unipublicブエルタ・ア・エスパーニャ2018第19ステージブエルタ・ア・エスパーニャ2018第19ステージ photo:Unipublic

カタルーニャ州のレリダからピレネー山脈の山あいの国アンドラへ。154.4kmのステージはいたってシンプル。スタートから徐々に標高を上げていき、残り21km地点でアンドラ公国に入国し、標高2,025mの1級山岳ラ・ラバッサ(全長17km/平均6.6%)を駆け上がる。麓には13%オーバーの急勾配区間が登場するものの、中腹にある遊園地『ナチュランディア』から先の勾配は4〜5%ほど。ブエルタ登場2回目の、今大会唯一の標高2,000mオーバーの峠で再び総合争いが動いた。

この日も逃げグループの形成までに長い時間を要した。緩やかなアップダウンを描く幹線道路で選手が飛び出しては吸収される。スタートから延々と続いたアタック合戦は、40km地点でミカル・クウィアトコウスキー(ポーランド、チームスカイ)、サイモン・クラーク(オーストラリア、EFエデュケーションファースト・ドラパック)、アマヌエル・ゲブレイグザブハイアー(エリトリア、ディメンションデータ)が飛び出したところで収束したかに見えたが、モビスターの追撃によってタイム差は広がらなかった。

総合争いに関係しない逃げ(クウィアトコウスキーは55分56秒遅れ)にもかかわらず、最大1分30秒まで縮まったタイム差をモビスターが詰める。アレッサンドロ・デマルキ(イタリア、BMCレーシング)やピエール・ロラン(フランス、EFエデュケーションファースト・ドラパック)、イルヌール・ザカリン(ロシア、カチューシャ・アルペシン)らがカウンターアタックを仕掛けて先頭グループに追いついたものの、モビスターが一旦全ての逃げを封じ込めた。

この日の逃げが決まったのは、ステージ中盤、スタートから80kmが経過してから。メイン集団から抜け出すことに成功したバンジャマン・トマ(フランス、グルパマFDJ)とヨナタン・カストロビエホ(スペイン、チームスカイ)、トム・ヴァンアスブロック(ベルギー、EFエデュケーションファースト・ドラパック)の3名が2分のリードを築く。

平均スピード45km/hオーバーのハイスピードで平野を駆け抜けた選手たち。やがて先頭からヴァンアスブロックが下がり、トマとカストロビエホの2名が1分のリードでアンドラ公国に入国する。いよいよ最後の1級山岳ラ・ラバッサが目の前に迫った。

ステージ前半のアタック合戦で縦に伸びる集団ステージ前半のアタック合戦で縦に伸びる集団 photo:Unipublic
いくつかの貯水湖を通ってアンドラ公国へいくつかの貯水湖を通ってアンドラ公国へ photo:Unipublic
前半に逃げるミカル・クウィアトコウスキー(ポーランド、チームスカイ)ら前半に逃げるミカル・クウィアトコウスキー(ポーランド、チームスカイ)ら photo:Unipublic
モビスターが前半から積極的にメイン集団をコントロールモビスターが前半から積極的にメイン集団をコントロール photo:Unipublic
緑豊かな1級山岳ラ・ラバッサを登る緑豊かな1級山岳ラ・ラバッサを登る photo:Kei Tsuji
アンドラ公国入国後もモビスターがペースを上げ続けたため、先頭トマとカストロビエホは1級山岳ラ・ラバッサが始まってすぐに吸収される。麓からウィネル・アナコナ(コロンビア、モビスター)がペースを作るとメイン集団は40名ほどに縮小。頂上まで14kmを切るとモビスターに代わってロットNLユンボが先頭に立った。

ジョージ・ベネット(ニュージーランド、ロットNLユンボ)が総合5位ステフェン・クライスヴァイク(オランダ)のためにハイペースを刻むと、続いて動いたのは総合6位のナイロ・キンタナ(コロンビア、モビスター)だった。キンタナはベネットとクライスヴァイクを引き連れる形で先行を開始。ここに総合9位ティボー・ピノ(フランス、グルパマFDJ)が追いついた。

フィニッシュまで11kmを残して総合5位クライスヴァイク、総合6位キンタナ、総合9位ピノが先行を開始したものの、ジャック・ヘイグ(オーストラリア、ミッチェルトン・スコット)の集団牽引によって距離は広がらない。するとマイヨロホが動いた。

ライバルたちに反応する隙を与えない勢いでメイン集団を飛び立ったサイモン・イェーツ(イギリス、ミッチェルトン・スコット)がすぐに先頭3名にジョイン。イェーツがピノとクライスヴァイクと協調体制を築いた一方で、キンタナは後方の総合2位アレハンドロ・バルベルデ(スペイン、モビスター)のアシストを開始する。

パンクで一旦脱落しながらも復帰してアシストを続けたキンタナだったが、バルベルデグループのペースは上がらない。カウンターアタックがかかるたびにアダム・イェーツ(イギリス、ミッチェルトン・スコット)がチェック。不安定なペースを刻むバルベルデグループから抜け出すことができたのはウィルコ・ケルデルマン(オランダ、サンウェブ)だけだった。

総合1位イェーツ、総合5位クライスヴァイク、総合9位ピノが、総合2位バルベルデ、総合3位エンリク・マス(スペイン、クイックステップフロアーズ)、総合4位ミゲルアンヘル・ロペス(コロンビア、アスタナ)、総合8位リゴベルト・ウラン(コロンビア、EFエデュケーションファースト・ドラパック)を引き離す。20秒、30秒、40秒と広がるタイム差。

残り1km地点でクライスヴァイクが脱落してからも、イェーツは歯を食いしばりながらハイペースを刻んだ。残り300mを切ってから加速したピノがイェーツを抑え込みながらフィニッシュへ。ピノがステージ2勝目を飾るとともに、5秒遅れでフィニッシュしたイェーツが総合ライバルたちからリードを奪う結果となった。

1級山岳ラ・ラバッサを駆け上がるマイヨロホのサイモン・イェーツ(イギリス、ミッチェルトン・スコット)ら1級山岳ラ・ラバッサを駆け上がるマイヨロホのサイモン・イェーツ(イギリス、ミッチェルトン・スコット)ら photo:Kei Tsuji
残り1kmに差し掛かる先頭のサイモン・イェーツ(イギリス、ミッチェルトン・スコット)ら残り1kmに差し掛かる先頭のサイモン・イェーツ(イギリス、ミッチェルトン・スコット)ら photo:Kei Tsuji
イェーツらを追うエンリク・マス(スペイン、クイックステップフロアーズ)らイェーツらを追うエンリク・マス(スペイン、クイックステップフロアーズ)ら photo:Kei Tsuji
イェーツを引き離してフィニッシュするティボー・ピノ(フランス、グルパマFDJ)イェーツを引き離してフィニッシュするティボー・ピノ(フランス、グルパマFDJ) photo:Luca Bettini
フィニッシュに飛び込むティボー・ピノ(フランス、グルパマFDJ)フィニッシュに飛び込むティボー・ピノ(フランス、グルパマFDJ) photo:Luca Bettini
イェーツに先行を許したアレハンドロ・バルベルデ(スペイン、モビスター)イェーツに先行を許したアレハンドロ・バルベルデ(スペイン、モビスター) photo:Luca Bettini
第15ステージの超級山岳ラゴス・デ・コバドンガに続く今大会2勝目を飾ったピノは「ステージ2勝目なんてハンマーで殴られたような気分。日曜日のコバドンガで目標を達成していたので、プレッシャーを感じることなく、総合成績を気にすることなくステージ優勝を狙ったんだ。今日の長くて勾配のきつくない登りは自分向き。サイモン・イェーツの強力な走りがステージ優勝の決め手になった。彼は今日も最強だった」とコメント。総合成績にはこだわっていないと常々語っているが、総合9位から7位に順位を上げることに成功している。

ピノは1級山岳ラ・ラバッサ(全長17km/平均6.6%)を41分36秒かけて登坂。平均スピードは24.4km/hで、平均出力は443W(体重63kg)だった。

「今日は調子が良かったのでアタックした。先頭グループに追いついてから協力してくれたティボー・ピノに感謝している。彼はステージ優勝狙いなので前を引く必要なんてなかったのに」と、総合リードを広げたイェーツは語る。総合2位バルベルデを1分以上引き離したため、両者のタイム差は1分38秒に。それでも「まだブエルタは終わっていないし、明日はとても厄介なステージ。レースが終わるまでレースは終わらない」とイェーツは慎重な姿勢を崩していない。

この日もう一人の勝者はステージ3位に入ったクライスヴァイク。総合3位マスと総合4位ロペスが52秒遅れたため、クライスヴァイクが総合5位から総合表彰台圏内に返り咲いた。

ライバルたちからタイムを奪うことに成功したサイモン・イェーツ(イギリス、ミッチェルトン・スコット)ライバルたちからタイムを奪うことに成功したサイモン・イェーツ(イギリス、ミッチェルトン・スコット) photo:Luca Bettini
ステージ2勝目を飾ったティボー・ピノ(フランス、グルパマFDJ)ステージ2勝目を飾ったティボー・ピノ(フランス、グルパマFDJ) photo:Luca Bettiniマイヨロホのリードを広げたサイモン・イェーツ(イギリス、ミッチェルトン・スコット)マイヨロホのリードを広げたサイモン・イェーツ(イギリス、ミッチェルトン・スコット) photo:Luca Bettini
ブエルタ・ア・エスパーニャ2018第19ステージ結果
1位ティボー・ピノ(フランス、グルパマFDJ)3:42:05
2位サイモン・イェーツ(イギリス、ミッチェルトン・スコット)0:00:05
3位ステフェン・クライスヴァイク(オランダ、ロットNLユンボ)0:00:13
4位リゴベルト・ウラン(コロンビア、EFエデュケーションファースト・ドラパック)0:00:52
5位ミゲルアンヘル・ロペス(コロンビア、アスタナ)
6位エンリク・マス(スペイン、クイックステップフロアーズ)
7位ウィルコ・ケルデルマン(オランダ、サンウェブ)0:01:03
8位アレハンドロ・バルベルデ(スペイン、モビスター)0:01:12
9位トニー・ガロパン(フランス、アージェードゥーゼール)0:01:15
10位ナイロ・キンタナ(コロンビア、モビスター)0:01:49
14位ヨン・イサギレ(スペイン、バーレーン・メリダ)0:02:20
敢闘賞ヨナタン・カストロビエホ(スペイン、チームスカイ)
個人総合成績
1位サイモン・イェーツ(イギリス、ミッチェルトン・スコット)76:44:41
2位アレハンドロ・バルベルデ(スペイン、モビスター)0:01:38
3位ステフェン・クライスヴァイク(オランダ、ロットNLユンボ)0:01:58
4位エンリク・マス(スペイン、クイックステップフロアーズ)0:02:15
5位ミゲルアンヘル・ロペス(コロンビア、アスタナ)0:02:29
6位ナイロ・キンタナ(コロンビア、モビスター)0:04:01
7位ティボー・ピノ(フランス、グルパマFDJ)0:05:22
8位リゴベルト・ウラン(コロンビア、EFエデュケーションファースト・ドラパック)0:05:29
9位ヨン・イサギレ(スペイン、バーレーン・メリダ)0:06:30
10位トニー・ガロパン(フランス、アージェードゥーゼール)0:07:21
ポイント賞
1位アレハンドロ・バルベルデ(スペイン、モビスター)125pts
2位ペテル・サガン(スロバキア、ボーラ・ハンスグローエ)99pts
3位ディラン・トゥーンス(ベルギー、BMCレーシング)93pts
山岳賞
1位トーマス・デヘント(ベルギー、ロット・スーダル)74pts
2位ルイス・マテマルドネス(スペイン、コフィディス)64pts
3位バウケ・モレマ(オランダ、トレック・セガフレード)60pts
複合賞
1位サイモン・イェーツ(イギリス、ミッチェルトン・スコット)12pts
2位アレハンドロ・バルベルデ(スペイン、モビスター)14pts
3位ミゲルアンヘル・ロペス(コロンビア、アスタナ)18pts
チーム総合成績
1位モビスター230:36:05
2位バーレーン・メリダ0:27:38
3位ボーラ・ハンスグローエ0:42:29
text:Kei Tsuji in La Rabassa, Andorra
photo:Kei Tsuji, Luca Bettini
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