ジャイアントのエアロロードシリーズ「PROPEL」。あらゆるシチュエーションを想定して空力性能を追求した同モデルより、末弟グレードに当たるアルミフレームの「PROPEL SLR 2」をピックアップ。シマノ105をアッセンブルしたアンダー20万円の完成車だ。



ジャイアント PROPEL SLR 2ジャイアント PROPEL SLR 2 (c)ジャイアント
「Faster From Every Angle」をコンセプトに2013年にデビューしたジャイアント初のエアロロード「PROPEL(プロペル)」。トップモデルがプロチームへと供給され、これまで幾度も勝利を生み出してきた人気ラインアップであり、その末弟モデルとしてシリーズ中唯一アルミフレームを採用したモデルが「PROPEL SLR 2」である。カーボンモデル共通の設計を採用することで、シリーズを通しての強みである空力性能、軽量性、剛性バランス等をアルミで実現したハイコストパフォーマンスモデルだ。

フレーム素材に採用されているのは、ジャイアントが誇る最上位グレードのアルミニウム合金「ALUXX SLR」。ジャイアントが誇るアルミテクノロジーをフル活用し、カーボンと見紛うばかりのフォルムに仕上げている点も特徴で、アルミの薄さゆえ見た目のボリュームに反した軽量性を獲得している。

PROPELに特徴的なホリゾンタルなトップチューブとOVERDRIVE2規格の大口径ヘッドチューブPROPELに特徴的なホリゾンタルなトップチューブとOVERDRIVE2規格の大口径ヘッドチューブ シートクランプは内装の臼式。上からゴムのカバーを被せることでスッキリとした見た目にシートクランプは内装の臼式。上からゴムのカバーを被せることでスッキリとした見た目に

ブレーキはノーマルなキャリパー仕様ブレーキはノーマルなキャリパー仕様 ダウンチューブはボトル装着時の空力性能を考慮したデザインにダウンチューブはボトル装着時の空力性能を考慮したデザインに


ボトル装着時の空力を考慮したダウンチューブや、ヘッドチューブ下側など、アルミと感じさせない複雑なフォルムは見所の一つ。整流効果を高めるよう設計されたフロントフォークとシートステー、後輪に沿うようにカットされたシートチューブやコンパクトなリア三角なども同じくカーボンモデルを踏襲し、それを彩るブラック、ブルー、レッドの塗り分けも印象的だ。

ヘッド周りの剛性強化を図るため、上側1-1/4インチ、下側1-1/2インチを採用した独自のOVERDRIVE2規格を用い、そこに組み合わせるフォークはコラムまでフルカーボン製と妥協が無い。ケーブル類やシートクランプもフレーム内装とすることで、エアロロードらしいすっきりとしたルックスに仕上がっている。

足回りもジャイアントオリジナルで固められる足回りもジャイアントオリジナルで固められる アルミフレームながらフォーククラウン部は空力を意識したインテグレーテッドデザインにアルミフレームながらフォーククラウン部は空力を意識したインテグレーテッドデザインに

チェーンステーにはジャイアントのスピードセンサーRIDESENSEを取り付けるスペースも確保チェーンステーにはジャイアントのスピードセンサーRIDESENSEを取り付けるスペースも確保 コンポーネントはシマノ105がフルでアッセンブルされるコンポーネントはシマノ105がフルでアッセンブルされる


一方、メンテナンス性を考慮しブレーキはカーボンモデルに採用されているミニVブレーキ型のエアロタイプではなく、一般的なキャリパータイプへと変更されている。シートポストはエアロ形状の専用品としつつも、クランプは臼式では一般的な上から締め込むタイプであり調整も行いやすい。

17年モデルでは前年モデルより価格が5,000円引き下げられ、190,000円(税抜)と若干リーズナブルに。通勤やロングライド、レースイベントまで幅広く使えるアルミエアロ完成車としては非常にコストパフォーマンスは高いと言えそうだ。サイズはXS、S、Mの3種類。



ジャイアント PROPEL SLR 2
フレーム:ALUXX SLR-Grade Aluminum
フォーク:Advanced-Grade Composite、Full Composite OverDrive 2 Column
コンポーネント:シマノ 105
ホイール、ハンドル、ステム:ジャイアントオリジナル
タイヤ:ジャイアント P-SL1 700x23C
サイズ:465(XS)、500(S)、520(M)mm
重 量:8.2kg(500mm)
カラー:ブラック
価 格:190,000円(税別)

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