ワイヤレス&12速化で衝撃的デビューを飾った今年一番の目玉製品となる新型デュラエースR9200シリーズを2人の実走派CW編集部員が実走インプレッション。「SCIENCE of SPEED」のテーマを掲げて大進化を遂げた新デュラエースの細部を徹底チェックした。

インプレッションを担当したのはCW編集部の綾野真と磯部聡。綾野は74系以降すべての世代のデュラエースを使ってきており、現在はR9170デュラをディスク&DI2で使用し、山岳系ロングライドに熱中している。磯部は現在ロードはスラムRed Etap AXSをDISC仕様で使用している。ロードテストはさいたま市でのシマノ主催のメディア向けデュラエース発表試乗会と、編集部で借り受けた試乗車によって中期的に乗り込んでのインプレだ。

驚異的に速く、スムーズになった変速性能

変速の速さとパワフルさにショックレスな滑らかさが加わった変速の速さとパワフルさにショックレスな滑らかさが加わった photo:Kenta.Onoguchi

磯部:変速や操作感がすごく良かったですね。とくに変速スピードがさらに速くなって、完成度を上げてきたのはすごい。前世代のR9100の段階でレーシングコンポとしてはすでにライバルから抜きん出た状態だったのに、さらに上に行ってしまった感じ。工業製品としての精密さや完成度の高さは、もはや他社の追随を許さない感じですね。

綾野:同感です。今までシマノのDI2コンポは変速が「パワフルで速い」というのが他社コンポに対する優位だったのが、さらに滑らかさとスムーズさが加わって、ここまでの完成度に仕上げられると他社は敵わないな、というのが率直な感想です。

愛用中のスラムREDと比較して使用感を語る磯部聡(シクロワイアード編集部)愛用中のスラムREDと比較して使用感を語る磯部聡(シクロワイアード編集部) photo:Kenta.Onoguchi磯部:今までシマノの変速はパワフルである一方、「ガチッ」という軽いショックとともに変速していたのが、HYPERGRIDE+(ハイパーグライドプラス)はショック無くスムーズに変速する。脚がいっぱいのとき、キツイときに助けてくれますね。

綾野:僕はMTBコンポのXTRでHYPERGRIDE+の良さをひと足お先に体感していました。登りでどんなにトルクを掛けて変速してもショックがこない。急勾配でわざと踏み込んで変速してもガチッとこないんです。それがデュラエースになるとさらにショックが無くスムーズ、しかも変速が速い。パワフルでスピーディな変速に、さらにショックレスな滑らかさが加わって速いシフティングを可能にした。言い換えるとシフティングの速さがライドの速さにつながるという性能を手にしている。

トルクを掛けながらの変速でもショックが少ないトルクを掛けながらの変速でもショックが少ない photo:Kenta.Onoguchi
磯部:経験者はギアをいたわりながら変速しているじゃないですか。変速操作時に無意識にペダリングの力を少し緩めてスプロケットやチェーンに負荷を掛けないようにして、チェーンの破損や歯飛びを防いでいる。それが必須のテクニックというか、ライドスキルとされてきた。それが、もはやそんな必要がなくなったと思います。大きなトルクを掛けながらでも変速がショック無く決まるから。

7400系からすべての世代のデュラエースを使用してきた綾野 真(シクロワイアード編集部)7400系からすべての世代のデュラエースを使用してきた綾野 真(シクロワイアード編集部) 綾野:例えば急なコーナーで減速して、加速しながらの立ち上がりにおいても変速を繰り返しながら容赦なく踏んでいける。クリテリウムの集団スピードに着いていくのに苦しんでペダリングが乱れるようなときでも、とにかくシフトショックを気にせずに踏み込んで変速しながら加速していける。

磯部:ドライブトレインが滑らかだから、変速で速く走れる。これは他社コンポを使っている人に対して明らかにメリットがありますね。

綾野:12スピードになってギア1枚増えて、コンポの重量はほぼ同じ。シマノは当然そこはクリアすべき数値目標として開発はしたんだろうけれど。

ワイヤレス化以上に感じる扱いやすさとインターフェイス向上

綾野:ところで半無線式のワイヤレス化したことに関して、何か感じたことはある?

磯部:正直、ワイヤレスになったといったからといって、それをデメリットに感じることは無いですね。

綾野:そうだね。操作しても無線化を感じることはできない。そもそも今までより変速が速くなっているし、有線でなくなったと感じることができるのは、最初の初期設定の接続を自身でやるときぐらいかな。

STIレバー側と通信していることを示す緑のランプ点滅STIレバー側と通信していることを示す緑のランプ点滅 photo:MakotoAYANO
磯部:ワイヤレスはコンポを組み付けるバイクショップのメカニックさんが感じるメリットだと思いますし、自身でステムやハンドルの交換を行う人が作業の際にケーブルが減ったことを感じるメリットはありますね。あと、スマホで設定を変えるときなど。

綾野:無線のバッテリーの持ちも長いようだし、1年半〜2年のタイミングでボタン電池を交換するときぐらいでしょう。通電は変速操作のときだけだから消費電力も少ないようです。スイッチを切って電源を落とす操作も必要無い。乗りはじめのときはレバーを操作すればスリープ状態から起動するので、その最初のタッチがシステムON操作になる。それだけだね。新しいSTIレバーの形状や使い心地はどうだった?

少し内側に入ったSTIレバーの操作性も上々だ少し内側に入ったSTIレバーの操作性も上々だ photo:Kenta.Onoguchi
磯部:僕はR9170のDI2レバーって小さすぎて好きじゃなかったんです。今回は少し大ぶりになってしっかり握れて、いい感触でした。

綾野:従来の小ぶりなDI2レバーは手の小さな人には決定打で、僕はとても気に入っていました。欧州プロレーサーで手の大きな人は掌全体で包み込むようにしてホールドする選手も居たけど、新しいレバー形状は手の大きな人にも小さな人にも受け入れられると感じました。

変速スイッチのアクセスや指触りも良好だ変速スイッチのアクセスや指触りも良好だ photo:Kenta.Onoguchiレバーの握り方でエアロポジションを補佐してくれるレバーの握り方でエアロポジションを補佐してくれる photo:Kenta.Onoguchi


綾野:ブラケットは前後方向に少し長くなっていて、その握りしろが増えたぶんライディングポジションの変化がつけやすい。上体を起こしても、深いクラウチングをとっても都合がいい。ワンポジションだったレバーがマルチポジションになった感じ。そしてレバー裏のレバーが動くための溝や切れ込みが無くなり、エッジが丸められて、肌に当たるスポットが無くなったのがいい。力を込めて強く握り込んでも掌が痛くならない。

綾野:変速スイッチ部も面積が大きくなって、かつエッジが立っていないので指先でのタッチにもやさしい。レバーの頭部にあたる部分が少しせり上がったので、ダウンヒル中にブラケットに手を載せていても路面の凹凸のショックですっぽ抜ける心配も無くなった。R9170ではダウンヒル中にかなり意識してフードを握りしめていたけど、フード上からのブレーキ操作もしやすい。

ブラケット部とハンドル上部を活用したポジションもしっくりくるブラケット部とハンドル上部を活用したポジションもしっくりくる photo:So.Isobe
磯部:上ハンドルに肘や手首を載せつつ、レバー先端の頭部分を掌で巻き込んでのエアロポジションが取りやすいのもいいですね。擬似的なDHポジションを取りやすい。

狭いハンドルと組み合わせてレバーを内側に傾けて取り付けてのエアロポジションなど、今の流行りとも言えるライディングポジションへの対応策をレバー形状に盛り込んできたのはすごいと言わざるを得ないですね。

デフォルトでブラケットが少し内側に向くセッティングだデフォルトでブラケットが少し内側に向くセッティングだ photo:So.Isobeブラケット上部を握りしめてのグリップは安心感があるブラケット上部を握りしめてのグリップは安心感がある photo:MakotoAYANO


綾野:その点の設計への採用が早かったですね! 今のプロレースの集団を見ても2割ぐらいの選手がエアロポジションをとるためのレバー取り付け方を工夫している。アラフィリップ、エヴェネプール、カンペナールツにファンスヒップ選手などなど。スーパータックポジションが禁止されたのもあるでしょうが、ハンドルやレバーセッティングでなんとかエアロポジションを生み出そうと苦心している。そんな選手たちが歓喜しそうなレバーですね。

磯部:かといって従来どおりの握り方でも使いやすい。エルゴノミクスを追求していますね。

レバーの形状が気に入ったという磯部。「手の大きな人にも操作しやすいと思う」レバーの形状が気に入ったという磯部。「手の大きな人にも操作しやすいと思う」 photo:Kenta.Onoguchiフードトップの隠しスイッチはリア変速に割り当てることができるフードトップの隠しスイッチはリア変速に割り当てることができる photo:Kenta.Onoguchi


今、僕はスラムのREDをメインに使っています。大きくせり上がったレバーはすっぽ抜ける不安感がなくて、リラックスライドやダウンヒル時の安心感が大きい。だからフードポジションを多用しています。デュラエースのブラケットフードはそれに似た確実なホールド感になりました。

綾野:ラバーフードの溝切りパターンも深いものではなくなって、肌触りがソフトになっています。ズレも浮きも少なさそうです。今までフードの交換サイクルが早かったからね。

磯部:レバーのフィット感が向上したのは大きいですよね。コンポで身体に触れる部分はレバーだけですからね。あと、フードトップの隠しスイッチを変速に割り当てるとエアロポジションで活用しやすいですね。

ハイパーグライド+による変速スピード向上、12速化と新たなギアテーブルの設定

綾野:フロント変速が驚異的に速くなったのが印象的です。変速スピードの向上はリアのほうが割合として大きいようですが、体感的にはフロントのほうが向上した感触が大きいですね。

フロントディレイラーのシフトアップも感動的なほど素速く完了するフロントディレイラーのシフトアップも感動的なほど素速く完了する photo:Kenta.Onoguchi
磯部:それでFDボディが小型化しているのは感心です。僕は操作感に関して言えば機械式変速が好きなんですが、ここまで変速が速いと機械式にこだわる意味は無いと感じますね。しかも多段変速が滑らかでガラガラしない。苦しいときに助けてくれる変速系統です。

綾野:12速になったことでのフィーリングの変化はとくに感じ取れなかったのですが、メリットは16Tが使えるようになったこと。よく使う中間ギアがクロスレシオになったことでしょうね。それとロー34Tスプロケットでどんな登りもいけるようになった。休みながら脚を回して登れる。ホビーライダーには34Tのメリットが大きいでしょう。最大ローギアは32Tで出てくると思っていたら34Tだったのは嬉しい誤算です。私は山に走りに行くのが好きなのでこれ一択になりそうです。

11Sと変わらないスペースに12枚のギアが収まった11Sと変わらないスペースに12枚のギアが収まった photo:MakotoAYANO
磯部:カセットは従来のホイールにも取付可能なので、新コンポ導入にためらわなくて済みます。ギア歯やチェーンが薄くなったことでの耐久性が気になるところですが。

綾野:僕はXTRで12速をすでに2シーズン使用してきたから、そこはまったく心配していません。オフロードで問題なければ、ロードでは負荷や使用条件がまだ良いほうだと思うから。

ローギア30Tカセットを使用してのインナー×ロー状態ローギア30Tカセットを使用してのインナー×ロー状態 photo:MakotoAYANO
磯部:僕は今スラムのフロント50×37T、リア10〜28Tを使っています。デュラエースのギアテーブルはフロントが50×34、52×36、54×40T、リアが11〜30、11〜34Tという組み合わせです。それについてはどうですか?

綾野:フロント50×34T、リア11〜34Tの組み合わせが、僕のような非レース派ホビーライダーとしてはまず有力な選択肢です。最小ローギアが34×30Tから34×34Tの1対1になって、大好きな山へもっと気軽に登りに行ける。

でもフロントチェーンリングが大きいことのペダリング効率の良さもあるから、スプロケットのロー側に余裕ができたぶん、フロントに52×36Tを選んでもいいかもと思い始めています。大きなリングのほうが踏んだフィーリングは良いから。今になって長距離や山を走ることが楽しくなってきた自分へのご褒美として。

磯部:軽いギアは登りでメリットだけど、平地のペダリング効率の良さを求めるのも良いですよね。コンパクトでないアウターチェーンリングのほうがスピードは伸びます。ペダルを踏んでいて気持ちがいい。プロがフロントもリアもギアを大きくする理由はそこにあると思っています。

ラインナップされるのはロングケージのディレイラー1種のみラインナップされるのはロングケージのディレイラー1種のみ photo:Kenta.Onoguchi12速になったHYPERGLIDE+採用のカセット。トップ11Tが継続され、より使いやすい歯数構成に進化12速になったHYPERGLIDE+採用のカセット。トップ11Tが継続され、より使いやすい歯数構成に進化 photo:Makoto AYANO


綾野:プーリーケージが伸びてリアディレイラーの可動量が大きくなっているようですね。試乗したバイクで感じたのは、フレーム側のダイレクトマウントエンドも相性が良さそうに思います。ケーブルを取り纏める小物も装備されているのは気が利いていて、引っ掛けての切断防止になる。

磯部:従来のホイールがカセットボディを交換すること無くそのまま使えるのはありがたいですね。今持っているホイール資産を活かせる。単にバイクを新調すること、コンポの載せ替えだけを考えればいいのは金銭的な負担が軽い。

コントローラブルなブレーキ

コントローラブルなブレーキによってダウンヒルのスピードが向上するコントローラブルなブレーキによってダウンヒルのスピードが向上する photo:Kenta.Onoguchi
綾野:今までもシマノのディスクブレーキは強力な制動力で定評があった。それがよりコントローラブルになりました。パッドがディスクローターに接してからの制動力の立ち上がり方が自然になっています。レバーの引き加減によるコントロールできる領域があるのがいい。リムブレーキで言う「当て効き」の領域があるので、スピードコントロールがしやすい。

磯部:ダウンヒルを攻めていてブレーキを効かせすぎてタイヤをスリップさせたりするリスクが減るように思います。かつ握りこめば強力に効いていくので、より攻めたライドが可能になる。

よりコントローラブルになったディスクブレーキよりコントローラブルになったディスクブレーキ photo:MakotoAYANOワンピースモノコックのディスクキャリパーはかっちりした操作フィーリングだワンピースモノコックのディスクキャリパーはかっちりした操作フィーリングだ photo:MakotoAYANO


綾野:レバーにサーボウェーブ機構が入っているようです。この機構はMTBレバーだと制動力が速く・強力に立ち上がる設計になっていて、XTRはダウンヒルでも指一本の少ない入力で強力に効くブレーキになっています。いっぽうデュラエースはレバーの引きに対応する制動力が漸増的に立ち上がるようになっていて、それがコントロール性の向上に一役買っているんだと思う。制動力をコントロールできるから、より下りを攻めることができます。

滑らかな変速とコントロラブルなブレーキでコーナリングスピードが向上する滑らかな変速とコントロラブルなブレーキでコーナリングスピードが向上する photo:Kenta.Onoguchi
磯部:コーナーの立ち上がりでバイクを振ったときにローターが擦れてシャンシャン音がするケースがあったけど、パッドとローターの間隔が10%広がったことで接触することがほぼ無くなった。同時に引きしろが大きくなったこともコントロール性向上にも一役買っている気がしています。

パッドとローターのクリアランスは10%拡大。コントロール性を拡大するとともに接触改善を果たしたパッドとローターのクリアランスは10%拡大。コントロール性を拡大するとともに接触改善を果たした photo:MakotoAYANO
綾野:ローターの接触音はそれが抵抗になっていないとはいえ、不快ですよね。今までホイールを交換する度にキャリパーの固定ボルトを緩めて位置調整をしていたストレスから開放されるなら、それは大きいです。

磯部:タイヤもリムもワイドになり、チューブレスタイヤが主流になりつつあり、ロードバイクの足回りが大きく変わってきている現状で、ブレーキが担う役割が増々大きくなっています。操作にも制動力にもキャパシティの大きなこのデュラエースのブレーキはその変化に十分応える性能だと思います。

XTRでラインナップされていたRT-MT900がデュラエースにも採用されることにXTRでラインナップされていたRT-MT900がデュラエースにも採用されることに photo:MakotoAYANO
今のロードバイクのトレンドに合うブレーキ。コントロール性も制動力も、今までにない次元で高められた最新のブレーキシステムだと思います。ロックしにくくなったことも安全面ですごく大きいですね。コントローラブルで滑らかで、そのままオフロードで使ってもメリットが有ると思います。

綾野:オフロードはグラベルコンポのGRXが担うところだと思うけど、ロードコンポ使用がフォーマットにあるシクロクロスではトップレーサーたちが新デュラエースを使ってくるでしょうね。

ホイールラインナップ刷新 エアロと軽さの両立

新デュラエースホイールはC50を中心にテスト。外観デザインはシックだが中身は大きく変わっている新デュラエースホイールはC50を中心にテスト。外観デザインはシックだが中身は大きく変わっている photo:So.Isobe
磯部:C50をメインで試しましたが、巡航性能の高さと、上りもいけちゃう軽量さ、走りの軽さでオールラウンドなホイールに仕上がっていますね。これ一本でおそらくどこへでも行けちゃう。

綾野:C50が1セットあればほぼすべての状況をカバーできますね。走りが軽い。テストホイールがクリンチャーかつインナーチューブ使用状態で、かつタイヤもトレッドゴムが少し厚くてやや重量があるCORSA CONTROL 28Cが装着されていたので、「それでここまで走りが軽いのか!」と驚きました。これをチューブレスにしてノーマルのCORSAにしたら、いったいどんな軽やかさになるんだろう? と。

刷新したホイールはC50を中心にテスト。オールラウンドに使える軽量エアロホイールだ刷新したホイールはC50を中心にテスト。オールラウンドに使える軽量エアロホイールだ photo:MakotoAYANO
磯部:ハブフランジの肉抜きも思い切った感じですね。細部まで軽量化を突き詰めています。でも弱さや脆さを感じない。

綾野:カタログ重量はかなり攻めた軽さだし、乗っても素晴らしく軽やか。そして横方向の剛性などにも弱さを感じなかったです。今までのデュラエースホイールはチューブラータイプこそプロが多く採用している通り素晴らしい性能だったんだと思いますが、クリンチャー&チューブレスバージョンはスペック的にも少し重いものだったし、人気が出なかったですよね。それが本当に大きな変貌を遂げたと思います。

50mmハイトのカーボンディープホイール50mmハイトのカーボンディープホイール photo:MakotoAYANOハブフランジも徹底的に肉抜き軽量化されるハブフランジも徹底的に肉抜き軽量化される photo:MakotoAYANO


磯部:リムハイトの違う36と60も試して、前後でハイトを変えて乗ってもみたけど、ラインナップ3本どれも良かった。36、50、60のそれぞれのキャラクターの違いが明快で、使い分けることができると感じました。リムがデュラエースの設計を受け継いだ同じプロファイルでハブが違うアルテグラホイールも同時リリースされるから、トップレーサーからミドルユーザーにまで勧められるカーボンホイールが揃うことになります。期待できますね。

綾野:今、僕は36mmハイトのカーボンホイールを使っていてオールラウンドに調子がいいというか、脚に合っているんですが、デュラエースなら50にハイトアップしても同様の軽い走りが手に入りそうです。平坦路の巡航性と登り性能を、どちらも兼ね備えている。

フリーボディのラチェットサウンドも軽快な「いい音」で、滑走して気持ちが良かった。シマノのハブはシール(防水)性が高くて、セラミックベアリングなど特別な構造を採用していないので、トラブルが少なく、グリスアップの頻度も少なくてメンテナンスが楽なんですよね。対して回転の軽さやラチェットのサウンドに期待することを求めていなかったんですが、この気持ちがいい、フィーリングがいい、テイスティなサウンドで感じられる高揚感は期待以上です。

磯部:36、50、60の3種を条件揃えて乗り比べたいですね。この後、3モデル一気乗り比較インプレッションの機会があるので、楽しみです。(ホイール特集に続く)

シマノレーシング選手、メディアジャーナリストによるテストライド

DURA-ACE R9200 シリーズ "FIRST IMPRESSION"

提供:シマノ、制作:シクロワイアード編集部