2009/11/11(水) - 12:12
仲沢 横に偏平なシートステーが特徴のエクスカリバーですが、実にわかりやすい造形ですね。前三角はガッチリと作って、フォークとバックで振動を吸収してしまおうという設計なんですね。リドレーのバイクはダモクレスもそういう方向の設計ですが、エクスカリバーはさらにそれを強調した感じですね。
吉本 僕はダモクレスもエクスカリバーもレーシングフレームだと思います。だけど、エクスカリバーの方がややコンフォート寄りですね。最近はヘッドチューブをやたら長くしたコンフォートフレームが流行りだけど、これがリドレー流のコンフォートの解釈なんでしょうね。
仲沢 リドレー流のコンフォート! 確かにそうですね。僕もあえてこのディメンジョンを採用した点を評価しています。ヘッドチューブを長くすると上体が立ってしまい、空気抵抗が増えたり、尻への加重が増えて股ずれを起こしたりという弊害も多いですよね。結局、長距離を乗ると、コンフォートバイクよりも伝統的なディメンジョンのレーシングバイクの方が楽だったりしますね。
吉本 リドレーは角断面のチューブが特徴ですが、エクスカリバーは丸断面ですね。よりナチュラルな乗り味を目指しているんでしょうね。
仲沢 設計通り、乗り心地がとても良いですね。振動吸収性が抜群! どんな状況の路面でも、スイスイと走ってしまう。
吉本 ガツンと踏んだ時にしなる感じがありますけど、そこが良いですね。本当に乗りやすいバイクです。入門者にも適度な剛性感で、硬すぎないところが良い。かといって、柔らかすぎるということもなく、レーシングバイクとしての資質はしっかりと備えていると思います。
仲沢 このバイクを一言で表現するとしたら、「コンフォートなレーシングバイク」といったところでしょうか?
吉本 そうですね。プロ選手の中にも、エクスカリバーに乗りたがる選手がいるんじゃないかと思います。ハンドリングはニュートラルで、ハイスピードのコーナリングでも思い通りのラインをトレースすることができし、コーナリング中の挙動も路面に吸い付くような感じで安定していますよ。
仲沢 ブレーキングも安定していますね。ハイスピードからのフルブレーキングでもフォークが負けることがなく、グッと止まってくれました。
DETAIL
提供:JPスポーツグループ 企画/制作:シクロワイアード