Jシリーズ2012八幡浜 XCO#2表彰式終了後に行われた山本幸平(スペシャライズドレーシングチーム)の会見をお伝えする。レースの感想と兄弟の思い、そしてロンドン五輪への意気込みを語ってくれた。

Jシリーズ2012八幡浜 XCO#2で優勝した山本幸平(Specialized Racing Team)Jシリーズ2012八幡浜 XCO#2で優勝した山本幸平(Specialized Racing Team) (c)Akihiro.NAKAO「レースは2周目の下りで先頭を走っていてオーバーペースになって、前輪を滑らせて落車しました。今日はしっかりと回復させないといけないですね。原因は僕の体のかかりが悪かったのと、日本人選手のスタートから最初のスピードがかなり向上しているのを感じました。

ヨーロッパを拠点に走っている選手もいるので、それが生かされていると思いました。スタートから独走するイメージはありましたが、それができなくて、僕自身もびっくりしました。
3周目から差はできましたが、落ち着かないレース展開でXCOレースは常に追い込まないといけない競技なので、落車とかなにがあるかわからないからしっかり集中して走りました。

勝てたのは良かったですが、もう少し世界で走っているなと皆さんに感じてもらえる走りがしたかった、というのはあります。

2番目にいるのがお兄ちゃん(山本和弘)と聞こえていたので、そういう情報が力になった。僕たち兄弟がヨーロッパで過ごして、トレーニングも一緒にやってきたし、同じレースもしてきたので、その成果がでたと思います。今まで、お兄ちゃんがなかなか勝てなくて、それと自分が勝てても2番にならなかったりとか、僕が海外にいたりと噛み合なかったりしてました。ここ一番大切なレースでワンツーができて素晴らしいです。
もしもの話になったけど、二枠があった場合は兄弟でロンドンに行けたと言う結果になるので、これも素晴らしいです。
小野寺も小さい頃から三人で乗ってきて、北海道のシリーズ戦という育ててくれた草レースがあって、それが世間に認められると思います。

山本幸平(スペシャライズドレーシングチーム)山本幸平(スペシャライズドレーシングチーム) photo:Akihiro.NAKAO僕はほとんど海外に住んでますが、MTBという競技がヨーロッパでは人気のあるスポーツだと思っています。日本ではまだまだ知られていない、競技として認められていないと感じているので、日本の皆さんに広められるように、僕はワールドカップとか世界の有名なレースで日本人としてがんばっていきたい。

ここまで成長できたのは、僕は世界中どこに行っても自分を見失なわないところだと思います。自分のリズムと精神状態で挑めるところが大きいと思います。

今はスペシャライズドレーシングチームにいて、XCOの世界チャンピオンもいますし、MTBマラソンの世界チャンピオンもいます。チームの世界ランキングも一位。世界ナンバーワンのチームに入って、チームメンバーは自分よりも強いので、そういう姿を追って純粋に少年の思いで、強くなりたいと思って過ごせているのも大きいです。

北京オリンピックの後の四年間、毎日ロンドンオリンピックを意識して過ごしてきています。また人生のポイントとなる8月12日になると思うから、僕自身の力、人生をかけて一時間半追い込みたい。

(五輪に)出れるという正式発表はまだですが、順位としては一桁を狙える位置にはいると思うので、しっかりと体と精神を最高の状態にして、一桁を獲れたら素晴らしいです」


text&photo:Akihiro.NAKAO
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