ツール・ド・フランス2011第5ステージは、強風と狭い道により落車が続出し、選手たちには過酷な一日となった。ゴールスプリントを制したのは今大会初勝利のマーク・カヴェンディッシュ。

ステージ優勝したマーク・カヴェンディッシュ(イギリス、HTC・ハイロード)

登りスプリントを制したマーク・カヴェンディッシュ(イギリス、HTC・ハイロード)登りスプリントを制したマーク・カヴェンディッシュ(イギリス、HTC・ハイロード) photo:Makoto Ayano大変だった。ほんとうに厳しいステージだった!

ゴール手前の2〜3kmだけじゃなくて、最後の20kmもね。でもチームメイトが信じられないほど働いた。彼らはぼくの位置を保ってくれて、黙々と走り、風に立ち向かった……そしてすばらしい仕事をしてくれた。ゴール付近で、ぼくは後ろに追いやられたんだけど、彼らはハイペースを維持してくれた。かなり疲れ果てただろうけど、おかげで後方から上がることができた。このことは、とてもうれしい。難しいステージだったから、今夜は念入りなマッサージが必要だ。でも、とても満足している。

ゴール後、地面に座り込むマーク・カヴェンディッシュ(イギリス、HTC・ハイロード)ゴール後、地面に座り込むマーク・カヴェンディッシュ(イギリス、HTC・ハイロード) photo:Makoto Ayano難しいゴールだった。あの場所には、ゴールを狙う選手がたくさんいたんだ——マイヨブランのジェレイント・トーマス、ブラドレー・ウィギンズ、トル・フースホフト、ロハス、ジルベール。この小集団から抜け出してスプリントするのは難しかった。前方に位置取りするのも大変だった。100%の力を出し切って、やっと勝てた!

残り2〜3kmの地点で、ぼくは後ろに追いやられたんだ。アンドレ・グライペルが強力な脚でやってきて、ちょっと接触したんだ。前にも同じようなことがあって、大柄の選手が相手だと、ぼくにはどうしようもないんだ。それで後に下がって考えた。「いまがそのときだ……マイヨヴェールのためのポイントを取り行くべきだ」と。その瞬間は数ポイントを稼ぐだけのつもりだったけど、そこにはブラドレー・ウィギンズがいて、ジェレイント・トーマスもいた。彼らがちょうどアタックしたんだよ。残り200〜300mのところで、ぼくは全力を出した。ほんとうに勝つとは思ってなかったけど、うまく加速できた。ジルベールの横に飛び出して、文字通りに脚を燃焼させたんだ……ほんとうにものすごくきつかった。走って、走って、走り抜いた。そして勝てたことに驚いている。はるか後方からアタックしたからね。でも、ほんとうにうれしい。

がんばって登ったよ! 残り3kmで登りになって厳しかった! あれはまさに山岳で、サドルから落ちそうだった。続いて下りに入ったら、とてもテクニカルだった——テクニカルなのは好きなんだけどさ。でも、残り3kmの登りはとても苦しかった。前に、もっと苦労して勝ったこともあったけれど、簡単に脱落することもあった……だから、ともかく、ぼくの調子はいいってことだよ。


マイヨジョーヌをキープしたトル・フースホフト(ノルウェー、ガーミン・サーヴェロ)

早めに仕掛けたトル・フースホフト(ノルウェー、ガーミン・サーヴェロ)早めに仕掛けたトル・フースホフト(ノルウェー、ガーミン・サーヴェロ) photo:Makoto Ayanoマイヨジョーヌを守るために、集団前方で走っていたおかげで、まったく危険を負わずに済んだ。残り250〜300mで、前にいることをやめて、自分自身で「よし、やってみよう」と決めた。でも、距離がありすぎて、今日はしっかりスプリントできる脚が残っていなかった。強い選手たちのスプリント合戦になった。カヴェンディッシュあそこで追いついて勝利したのは、さすがだと思う。

今朝の第一目標は、マイヨジョーヌを守って、集団の前方で無事に走りきること。だからチームは一日中働いて、ぼくたちをゴールラインまで運び、最高のお膳立てをしてくれた。風が強くて、ステージは危険だった。ツール・ド・フランスで今まで走った中で一番ピリピリしたステージだったと思う。

スプリントに関して言えば、タイラーがスプリントするはずだったけれど、残り5kmで彼が、あまり調子がよくないと言った。ぼくが勝つことも可能だった。だからスプリントに加わったけれど、仕掛けるのが早すぎた。それにスピードが出なかった……昨日のミュール・ド・ブルターニュで力を使い果たしていたからね。


山岳賞のカデル・エヴァンス(オーストラリア、BMCレーシングチーム)

マイヨアポワのカデル・エヴァンス(オーストラリア、BMCレーシングチーム)マイヨアポワのカデル・エヴァンス(オーストラリア、BMCレーシングチーム) photo:Makoto Ayanoほんとうに風が強くて道幅の狭いステージだった……それにペースも速かった。最後のスプリントでは、カヴェンディッシュが残り300〜400mのあたりでかなり後ろにいるのが見えた。それで、今日彼はスプリントを諦めたと思ったんだ。だから、どんなゴールだったかは判断できるだろう。無茶苦茶なんだよ。

ぼくたちは一日中集団前方にいるように頑張っていた。無線からは「落車! 落車! 落車!」の声がずっと聞こえていた。そしてヘーシンクのような選手がぼろぼろになって集団に戻ってきたのも見た。危険な一日だったと思う。

クインツィアートや、とりわけブルグハートのような選手たち、つまり、クラシックや風の中で走るのに慣れている選手たちは、道路の中央分離帯を避けるのに慣れている。それが彼らの専門だ。彼らのような選手たちがここにいて、チームでの他の役割に加えてその専門性を発揮してくれたことに、とても感謝している。


2回落車したアルベルト・コンタドール(スペイン、サクソバンク・サンガード)

2度の落車に見舞われたアルベルト・コンタドール(スペイン、サクソバンク)2度の落車に見舞われたアルベルト・コンタドール(スペイン、サクソバンク) photo:Cor Vosとてもうれしい。だって、深刻な問題を抱えることなくこの一日を走りきったんだし、チームメイトがすばらしい働きをしてくれた。

最初の落車のときは、だいたい20番目ぐらいの位置につけていた。中間スプリントの前に、ちょうど目の前で起きたんだ。すぐに起き上がって、ブレーキを調整したけれど、ディレイラーかなにかの調子がおかしくて、変速したらチェーンが外れて、また落車してしまった。最終的に大事なのは起き上がることだ。でも、落車はいいことじゃない。身体にダメージを受けるからね。

あの瞬間(2度目の落車の瞬間)は、2km手前で別の落車(ヘーシンクの落車)をちょうど切り抜けたばかりだったから、とても腹が立った。みんな信じられないほどのストレスを溜めていたよ。

右半身を肩から膝まで打ったけど、深刻なケガはない。だけど、これ以上なにか言うには、時間を置いて冷静になる必要がある。今日がとても大事な日だということはわかっていた。いつも気にかけていることだけど、こういうステージは、ツールの敗因になりうるんだ。ひとつの山岳ステージより危険かもしれない。

この場を借りて、友人(ニキ・セレンセン)にぶつかったフォトグラファーにはお礼でも言っておこうか。彼がこの先レースに帯同し続けられるかはわからないけどね。彼は自転車を1km以上引きずったんだよ。


カメラバイクに自転車を持っていかれたニキ・セレンセン(デンマーク、サクソバンク・サンガード)

道の端を安全に走っていたら、オートバイがぼくを自転車からたたき落とした。ものすごく近かったから、ぼくの自転車が彼のオートバイに200mも引きずられてしまった。ぼくは地面にひどくたたきつけられた。幸い、ぼくは大丈夫だ。明日もまた走れるよ。


落車で13分遅れてゴールしたトム・ボーネン(ベルギー、クイックステップ)

エンヘルスに連れられて13分08秒遅れでゴールするトム・ボーネン(ベルギー、クイックステップ)エンヘルスに連れられて13分08秒遅れでゴールするトム・ボーネン(ベルギー、クイックステップ) photo:Makoto Ayano前方の選手たちを避けようとしてブレーキをかけたら、前輪が他の選手の後輪と接触したんだ。後輪が持ち上がって投げ出され、落車して、頭と右半身を打った。衝撃でヘルメットも壊れたよ。


最初の数分間はショックだったけど、その後自転車に戻って走り出した。ステージを最後まで走りきりたかったんだ。




今日のコースに怒るヤコブ・フグルサング(デンマーク、レオパード・トレック)

無事に生き残ることができて、神に感謝! 今まで経験したなかで、一番ばかばかしいステージだ! ASO、これはよくないよ。みんなにひどいケガがないことを祈る!



ソースは現地取材、記者会見、主催者公式サイト、チーム公式ウェブサイト、選手個人のウェブサイトおよびTwitter、Facebookなど。


translation&text:Taiko YAMASAKI + Seiya YAMASAKI
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