12月12日から19日に中国・広州で行われる広州2010アジアパラ競技大会の結団式が7日、千葉県成田市のホテルで行われ、自転車競技は出場5選手のうち2選手が出席。結団式後、大会への抱負を語ってくれた。

広州2010アジアパラ競技大会結団式に参加した各種目の日本選手たち広州2010アジアパラ競技大会結団式に参加した各種目の日本選手たち photo:Yuko SATO


広州2010アジアパラ競技大会は、アジア太平洋地域の障害者スポーツ大会FESPIC(フェスピック)が前身。同大会は2006年FESPICクアラルンプール大会を最後にアジアパラリンピック委員会に引き継がれ、今大会がアジアパラ競技大会としての初の大会となる。

厚労省社会・援護局の矢田宏人自立支援振興室長(右から4人目)より、大久保春美日本選手団団長(右から3人目)、そして旗手の山田拓朗(水泳、右から2人目)へと団旗が渡された。右端は主将の齋田悟司(車いすテニス)厚労省社会・援護局の矢田宏人自立支援振興室長(右から4人目)より、大久保春美日本選手団団長(右から3人目)、そして旗手の山田拓朗(水泳、右から2人目)へと団旗が渡された。右端は主将の齋田悟司(車いすテニス) photo:Yuko SATO今大会の日本選手団は選手223名、役員136名(12月2日現在)。競技会場、選手村等は原則として第16回アジア競技大会の会場が使用される。

自転車競技はトラックとロードが行われる予定で、日本からは選手5名が参加する。この大会で日本の自転車選手がポイントを獲得すれば、ロンドンパラリンピック出場枠の計算にもカウントされる見込みだ。

結団式には、日本選手団のうち、8日の便で広州入りする"本隊"の選手約130名と、競技団体関係者らが参加。団旗授与、大久保春美日本選手団団長からの挨拶、齋田悟司日本選手団主将の決意表明などが行われた。


結団式に参加した自転車の2選手に大会への抱負を聞いた。

自転車代表と応援にかけつけた関係者。左から栗原朗日本障害者自転車協会理事、平松竜司コーチ、大城竜之、石井雅史、高橋仁・前パイロット自転車代表と応援にかけつけた関係者。左から栗原朗日本障害者自転車協会理事、平松竜司コーチ、大城竜之、石井雅史、高橋仁・前パイロット photo:Yuko SATO北京パラリンピックメダリストの石井雅史は、昨年のレース中の落車での負傷から復帰し、2010年の新しいUCIの障害クラス分けで臨む最初の国際大会。
「え? 新クラス分けですか? クラシファイヤの判定に従うだけなので、別に不安はありません」と何でそれを聞くのか不思議、といった表情。
「ベストを尽くして、自分のベストタイムを狙っていきたい」と笑顔を見せた。

視覚障害タンデムの大城竜之は、S級1班の現役競輪選手・伊藤保文をパイロットに、気持ちも新たにレースに臨む。「伊藤さんとの新ペアはいい感触。世界で戦っていくために、アジアの中で1位という結果をのこして帰ってきたい。ロンドンにつながるよう、チーム一丸となって、ポイント枠の獲得を達成したい」と力強く語った。


日本選手団、自転車競技の顔ぶれは以下の通り。

【選手】
藤田征樹[障害クラスC3]
出場予定種目
トラック:1kmTT、個人追抜/ロード:ロード個人TT、ロードレース

大城竜之[B](タンデムパイロットは役員参照)
トラック:1kmTT

石井雅史[C4]
トラック:1kmTT、個人追抜/ロード:ロード個人TT

阿部学宏[C5]
トラック:トラック:個人追抜/ロード:ロード個人TT、ロードレース

奥村直彦[H3]
ロード:ロード個人TT、ロードレース

※なお、出場クラスは現地でのクラス分けチェックにより変更される可能性がある。
13〜14日がトラック、16〜18日がロード(予定)。
競技日程の正式情報は現地で発表される見込み。


【役員】
班目秀雄(オブザーバー)
平松竜司(コーチ兼通訳)
若杉茂樹(メカニック)
高橋太一(トレーナー)
伊藤保文(パイロット)


photo&text : Yuko SATO