2007年のジロ・デ・イタリア覇者で、ドーピングによる出場停止処分を受けていたダニーロ・ディルーカ(イタリア)がレースに復帰する。当初出場停止期間は2011年7月21日までだったが、捜査への協力が評価され、TNA(イタリアアンチドーピング裁決機関)が9ヶ月と7日間の処分期間短縮を決めた。

2009年のジロでステージ2勝&総合2位に入ったダニーロ・ディルーカ(イタリア)2009年のジロでステージ2勝&総合2位に入ったダニーロ・ディルーカ(イタリア) photo:Kei Tsuji2009年のジロ・デ・イタリアでドーピング陽性が発覚したディルーカに対し、TNAが2年間の出場停止処分と28万ユーロ(約3200万円)の罰金を科したのは今年の2月1日のこと。

ディルーカは2009年のジロでデニス・メンショフ(ロシア、ラボバンク)と競り合いながら総合2位でフィニッシュ。しかし、約2ヶ月後の7月22日、UCI(国際自転車競技連合)はジロ期間中のドーピング検査でディルーカの2つの検体からCERA(第3世代EPO)の陽性反応が検出されたと発表した。

2009年のジロでメンショフと死闘を繰り広げたダニーロ・ディルーカ(イタリア)2009年のジロでメンショフと死闘を繰り広げたダニーロ・ディルーカ(イタリア) photo:Kei Tsuji当初CONI(イタリア五輪委員会)は、前科があるディルーカに対して3年間の出場停止処分を要求した。2004年にカルロ・サントゥッチォーネ氏を中心としたドーピングスキャンダル“オイル・フォー・ドラッグス”に関与した疑いで、ディルーカはジロ初制覇後の2007年に3ヶ月の出場停止処分を受けている。

2009年のジロでディルーカはイタリア国民を魅了した。最後までメンショフに闘いを挑む走りを見せ、41秒差の総合2位に。更に第4ステージ(5月12日)と、第10ステージ(5月19日)で優勝を飾る活躍だった。問題のCERA陽性反応が検出されたのは、第11ステージ(5月20日)と第18ステージ(5月28日)のレース後のドーピング検査だ。

今年9月23日、ディルーカは弁護士を通じ、WADA(世界アンチドーピング機構)の規約10.5.3条(※下記参照)に則した行動を取ったとして、TNAに再審を要求。10.5.3条による処分短縮は過去にも前例があり、TNAは捜査に協力したリカルド・リッコ(イタリア)の出場停止処分を4ヶ月間、エマヌエーレ・セッラ(イタリア)の処分を1年間短縮している。

ガゼッタ・デッロ・スポルト紙によると、ディルーカはドーピング捜査に協力し、イタリアにはびこるドーピングネットワークを暴露。その結果、今年イタリア全土でドーピングに関する家宅捜索が行なわれた。エンリーコ・ロッシ(イタリア)の逮捕に至った「コブラ=レッド」と呼ばれるドーピング捜査もその中の一つだ。

捜査への協力により、2011年7月21日までの予定だったディルーカの出場停止処分が短縮。即時レース復帰が可能となった。まだ所属チームは決定していないが、来シーズンはマウロ・ジャネッティGM率いるチームジェオックスに加わる可能性が高いとされている。

※WADA 10.5.3条(参照:日本アンチドーピング機構)
ドーピング防止規則違反を発見又は証明する際の実質的な支援
競技者が実質的な支援を提供し、その結果、他の人によるドーピング防止規則違反を発見若しくは証明するに至った場合には、その事件において課される資格停止期間の一部を短縮することができる。

text:Gregor Brown
photo&translation:Kei Tsuji
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