マルティネスがティオン2000制覇　アルメイダ下し総合首位に浮上

登坂距離20kmの1級山岳にフィニッシュしたツール・ド・ロマンディ第4ステージ。レニー・マルティネス（フランス、バーレーン・ヴィクトリアス）がアルメイダを退け、勝利。また翌日の最終日個人タイムトライアルを残して総合首位に浮上した。

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スイスのフランス語圏地域「ロマンディ」を巡るツール・ド・ロマンディ（UCIワールドツアー）もあと2日。獲得標高差4,000mオーバーの第4ステージはシオンを出発し、1級、3級、1級、3級をクリア。その後下り、最後は登坂距離が20kmに及ぶ1級山岳ティオン2000を駆け上がる。

序盤から山岳賞ジャージを着るベン・ツィーホフ（ドイツ、レッドブル・ボーラ・ハンスグローエ）ら3名が逃げ、ツィーホフは次々とカテゴリー山岳を先頭通過。順調に山岳ポイントを加算していく。一方のメイン集団では、前日勝者のジェイ・ヴァイン（オーストラリア）を擁し、またジョアン・アルメイダ（ポルトガル）を総合エースに据えるUAEチームエミレーツXRGがハイペースを刻んだ。

翌日が平坦路の個人タイムトライアルのため、ポイントを荒稼ぎしたツィーホフが大会の山岳賞を確定させる。ラストの1級山岳ティオン2000に入り、逃げでは最後までジュリアン・ベルナール（フランス、リドル・トレック）が粘ったものの、残り14km地点で吸収。その時点で集団は35名程度に絞られ、レナルト・ファンイートヴェルト（ベルギー）のためにロットが牽引した。

バーレーン・ヴィクトリアスに先頭が代わると、さらに集団の人数は絞られる。今大会では本来の走りが見えないレムコ・エヴェネプール（ベルギー、スーダル・クイックステップ）が集団後方に下がっていくと、すかさずアルメイダがヴァインと共にペースアップ。オレンジ色のポイント賞ジャージを着るヴァインは加速し、そのスピードにはアルメイダを含め、レニー・マルティネス（フランス、バーレーン・ヴィクトリアス）とロレンツォ・フォルトゥナート（イタリア、XDSアスタナ）しかついていけない。

そして残り4km地点、ヴァインが役割を終えるとアルメイダがアタック。それにマルティネスが食らいつき、2名はローテーションを回しながらフラムルージュ（残り1km地点）を通過。小雨降る濡れた路面のコーナーをマルティネスはハイスピードでクリアし、アルメイダを振り切ろうと踏み込んだ。

そのままマルティネスがフィニッシュラインを通過。直後に両手でハートを作り、勝利を喜んだ。

「昨日は2位だったので勝利が欲しかった。今朝起きた時に”今日は勝てるかもしれない”と思ったんだ。ベストを尽くした結果掴んだ勝利なので、これ以上嬉しいことはない。協力してくれたチームに感謝しているよ」とマルティネス。パリ〜ニースに続く今季2勝目を掴み、また総合でも首位に立っている。

この結果総合順位が大きく入れ替わり、総合2位には2秒差で区間3位のフォルトゥナートがランクイン。総合3位は3秒差でアルメイダ。またエヴェネプールは1分29秒遅れの11位でフィニッシュしている。

大会最終日はジュネーヴで行われる17.1kmで、総合優勝者の行方が決まる。