雨のため第5ステージが途中キャンセルとなったツアー・オブ・ターキー。第6ステージの登りフィニッシュでハロルド・ロペス(エクアドル)がプールスとワンツーフィニッシュを決め、XDSアスタナに3連続勝利をもたらした。

レースキャンセルとなった第5ステージ photo:CorVos
小山智也(ブルゴスBH)が出場中の第60回プレジデンシャル・サイクリング・ツアー・オブ・ターキー(UCI2.Pro)は、5月1日に第5ステージが行われた。コース後半が平坦路のため集団スプリントが予想されたレースだったが、雨による危険な路面状況からレースは71.2kmに短縮。しかしスタート後、雨が強まったためレース自体がキャンセルされた。
その翌日に行われた第6ステージは一転、晴天に恵まれた。コースは3つの2級山岳を越える丘陵ステージで、勝負所はフィニッシュラインへと続く登坂距離4.2km/平均勾配8.4%の2級山岳。落車が多発したレースは高速で進み、逃げグループから抜け出した27歳のネオプロ(プロ1年目)であるヤコブ・オトルバ(チェコ、カハルラル・セグロスRGA)が唯一、レース先頭で粘った。

大雨から一転、第6ステージはドライコンディションに photo:CorVos

残り8km地点で単独先頭に立ったヤコブ・オトルバ(チェコ、カハルラル・セグロスRGA) photo:CorVos
昨年チェコのコンチネンタルチームに所属し、UCI2クラスや国内レースで4勝を挙げ、カハ・ルラルとの契約を掴み取ったオトルバ。頂上まで3kmを残し、25名程度に絞られたプロトンが30秒差で追いかける。その先頭ではウノエックス・モビリティがハイペースに持ち込むなか、ヨハネス・クルセット(ノルウェー)のアタックには、ジョヴァンニ・カルボーニ(イタリア、ユニベット・ティテマ・ロケッツ)など有力勢が食らいつく。
一度沈静化した集団からはカルボーニが飛び出し、オトルバに追いつくとそのまま単独先頭に立った。昨年JCLチーム右京でツアー・オブ・ジャパン総合優勝を飾ったカルボーニだったが、残り1km地点でハロルド・ロペス(エクアドル、XDSアスタナ)に追いつかれる。後続ではライバルたちのアタックに総合首位ワウト・プールス(オランダ、XDSアスタナ)が睨みを効かせた。
ロペスはカルボーニを抜き去り、後続からはプールスもアタック。最後まで力強いペダリングを披露したロペスがフィニッシュラインを駆け抜け、プロ2勝目を手に入れた。

独走勝利したハロルド・ロペス(エクアドル、XDSアスタナ) photo:CorVos
「オーストラリア(ツアー・ダウンアンダー)で落車後、コンディションを戻すことに苦労した。だからこの勝利がとても嬉しい。またワウト・プールスも総合首位をキープすることができ、チームとしても最高の結果だ」と語ったロペス。XDSアスタナの下部チームから今年昇格した24歳で、先日のギリシャで行われたツール・ド・ヘラス(UCI2.1)で自身初の総合優勝に輝いたクライマーだ。
ロペスの言葉通り、区間2位には3秒遅れでプールスが入った。これによりXDSアスタナは今大会3連勝を飾ると共に、第4ステージに続くワンツーフィニッシュを達成した。

プールスと2日連続のワンツーフィニッシュ決めたハロルド・ロペス(エクアドル、XDSアスタナ) photo:CorVos
チームメイトのアシストを務めた小山は、134位で無事にフィニッシュ。「明日と明後日は、スプリンター2名のために仕事をしつつ、自分のリザルトもチャンスがあれば狙っていこうと思います」と自身のブログにて、残り2日への意気込みを語った。

小山智也(ブルゴスBH)が出場中の第60回プレジデンシャル・サイクリング・ツアー・オブ・ターキー(UCI2.Pro)は、5月1日に第5ステージが行われた。コース後半が平坦路のため集団スプリントが予想されたレースだったが、雨による危険な路面状況からレースは71.2kmに短縮。しかしスタート後、雨が強まったためレース自体がキャンセルされた。
その翌日に行われた第6ステージは一転、晴天に恵まれた。コースは3つの2級山岳を越える丘陵ステージで、勝負所はフィニッシュラインへと続く登坂距離4.2km/平均勾配8.4%の2級山岳。落車が多発したレースは高速で進み、逃げグループから抜け出した27歳のネオプロ(プロ1年目)であるヤコブ・オトルバ(チェコ、カハルラル・セグロスRGA)が唯一、レース先頭で粘った。


昨年チェコのコンチネンタルチームに所属し、UCI2クラスや国内レースで4勝を挙げ、カハ・ルラルとの契約を掴み取ったオトルバ。頂上まで3kmを残し、25名程度に絞られたプロトンが30秒差で追いかける。その先頭ではウノエックス・モビリティがハイペースに持ち込むなか、ヨハネス・クルセット(ノルウェー)のアタックには、ジョヴァンニ・カルボーニ(イタリア、ユニベット・ティテマ・ロケッツ)など有力勢が食らいつく。
一度沈静化した集団からはカルボーニが飛び出し、オトルバに追いつくとそのまま単独先頭に立った。昨年JCLチーム右京でツアー・オブ・ジャパン総合優勝を飾ったカルボーニだったが、残り1km地点でハロルド・ロペス(エクアドル、XDSアスタナ)に追いつかれる。後続ではライバルたちのアタックに総合首位ワウト・プールス(オランダ、XDSアスタナ)が睨みを効かせた。
ロペスはカルボーニを抜き去り、後続からはプールスもアタック。最後まで力強いペダリングを披露したロペスがフィニッシュラインを駆け抜け、プロ2勝目を手に入れた。

「オーストラリア(ツアー・ダウンアンダー)で落車後、コンディションを戻すことに苦労した。だからこの勝利がとても嬉しい。またワウト・プールスも総合首位をキープすることができ、チームとしても最高の結果だ」と語ったロペス。XDSアスタナの下部チームから今年昇格した24歳で、先日のギリシャで行われたツール・ド・ヘラス(UCI2.1)で自身初の総合優勝に輝いたクライマーだ。
ロペスの言葉通り、区間2位には3秒遅れでプールスが入った。これによりXDSアスタナは今大会3連勝を飾ると共に、第4ステージに続くワンツーフィニッシュを達成した。

チームメイトのアシストを務めた小山は、134位で無事にフィニッシュ。「明日と明後日は、スプリンター2名のために仕事をしつつ、自分のリザルトもチャンスがあれば狙っていこうと思います」と自身のブログにて、残り2日への意気込みを語った。
ツアー・オブ・ターキー2025第5ステージ結果
1位 | ハロルド・ロペス(エクアドル、XDSアスタナ) | 3:32:55 |
2位 | ワウト・プールス(オランダ、XDSアスタナ) | +0:03 |
3位 | ヨハネス・クルセット(ノルウェー、ウノエックス・モビリティ) | +0:11 |
4位 | アベル・バルデルストーネ(スペイン、カハルラル・セグロスRGA) | +0:13 |
5位 | ジョヴァンニ・カルボーニ(イタリア、ユニベット・ティテマ・ロケッツ) | +0:21 |
個人総合成績
1位 | ワウト・プールス(オランダ、XDSアスタナ) | 17:59:22 |
2位 | ハロルド・ロペス(エクアドル、XDSアスタナ) | +0:16 |
3位 | ギリェルモ・マルティネス(コロンビア、ピクニック・ポストNL) | +0:58 |
4位 | アベル・バルデルストーネ(スペイン、カハルラル・セグロスRGA) | +1:09 |
5位 | ヨハネス・クルセット(ノルウェー、ウノエックス・モビリティ) | +1:11 |
その他の特別賞
ポイント賞 | ヨハネス・クルセット(ノルウェー、ウノエックス・モビリティ) |
山岳賞 | ワウト・プールス(オランダ、XDSアスタナ) |
チーム総合成績 | カハルラル・セグロスRGA |
text:Sotaro.Arakawa
photo:CorVos
photo:CorVos
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