中国・杭州で第19回アジア競技大会が開幕した。大会3日目にMTBクロスカントリーが行われ、男子エリートで沢田時が銅メダルを獲得。女子エリートに出場した小林あか里はDNFと悔しい結果に終わった。



MTBクロスカントリー男子を3位でフィニッシュした沢田時 photo:JCF

9月23日に中国の杭州にて「アジア版オリンピック」と呼ばれる第19回アジア競技大会が開幕した。アジアオリンピック評議会が主催する大会は、陸上競技や水泳などオリンピックで行う競技を中心に、囲碁やeスポーツなど独自な競技も含まれるスポーツの祭典だ。

自転車競技ではBMXやマウンテンバイク、ロードレース、トラックレースが行われ、3日目の9月25日(月)に男女のMTBクロスカントリーが開催された。日本から出場したのは沢田時と小林あか里の2名。まず小林が計15名が出場する女子の20.56kmレースに出場した。

1週目でリタイアとなった小林あか里 photo:JCF

しかし現地の暑さにコンディションを崩した小林は1周目でリタイア。「今までに走ったことのないようなコースでした。登りも下りも急で、休むところがない、きついコースでした。昨日までは、曇りの日が多く、気温もそれほど上がっていなかったのですが、今日は晴れて体感温度としても40度くらいあって、レース中に身体がオーバーヒートしている感覚と、身体に力が入らない状況で1週目が終わるところで降りてしまいました。自分が思い描いていた結果ではないですし、応援して下さった人たちには申し訳ない結果になってしまいました。気持ちを切り替えて、来月のアジア選手権に向けて改めて頑張って行きたいと思います」と悔しさを口にした。

一方、25.5kmコースで行われた男子に出場した沢田。1周目でトップに立った中国勢に食らいつき、その後は引き離されながらも自らのペースを守り3位でフィニッシュした。

銅メダルを獲得し、次戦のアジア・マウンテンバイク選手権大会に向かう沢田時 photo:JCF

沢田は「今回3度目の出場で、過去2回はメダルを獲れず悔しい思いをしたので、本当は金メダルを獲りたかったのですが、最低限の銅メダルを持ち帰ることができて嬉しいです。1周目に中国の選手2人について行ってオーバーヒートしてしまい、そこからは本当に苦しかったです。来月にはオリンピック出場枠がかかったアジア選手権があるので、今日の結果を自信にして次は勝てるように頑張ります」とコメント。10月26日からインドで開催されるアジア・マウンテンバイク選手権大会に向けて意気込みを語った。
アジア競技大会2023MTBクロスカントリー男子結果
1位 ミ・ジウジャン(中国) 1:32:37
2位 ユアン・ジンウェイ(中国) +3:12
3位 沢田時 +7:50