2020年よりプロチームが実戦に投入していたフルクラムのTT用ディスクホイール"SPEED 360 DB"が正式に発表された。新たな製造プロセスと、特殊なカーボンファイバーを採用することで、ライダーのパワーを余すことなくスピードに繋げるホイールを実現した。



フルクラム SPEED 360 DB (c)カワシマサイクルサプライ

ブランドを代表するレーシングホイールSPEEDシリーズを刷新したばかりのフルクラムが、TT用のディスクホイール"SPEED 360 DB"もローンチした。2020年より当時サポートチームであったコフィディスやアンテルマルシェが実戦に投入し、その性能を確かめてきたモデルが遂に正式に発表された。

SPEED 360はこれまでもタイムトライアルにおいて活躍してきたモデルであり、今作はディスクブレーキ化、2-Way Fit Readyという現代の機材トレンドに則したスペックへと更新された最新型だ。ホイールの大部分を覆う網目が大きなカーボンファイバーはF1や航空宇宙産業で使用される特別な素材で、軽量性や剛性、強度などはお墨付き。

クリンチャーとチューブレスタイヤに対応する2-WAY FIT READY (c)カワシマサイクルサプライ

ディスクブレーキ化を果たしたSPEED 360 DB (c)カワシマサイクルサプライ

これまでのディスクホイールはカーボンシートで覆うという構造を採用しているため、カーボン素材の特性を活かしきれていなかったとフルクラムはいう。その問題を解決するべくフルクラムはホイールを構成するパーツを全て統合する新たな設計手法を開発した。

そして、製造プロセスも新たに構築することで、イタリアの職人が手作業で行うラミネーション工程において、カーボンにテンションをかけて成形することを可能とした。これらの進歩によってカーボン素材の弾性や反応性を活かすことができ、ライダーのパワーを効率よく推進力へ変換できるホイールを実現。

F1や航空宇宙産業で採用されるカーボン素材が用いられている (c)カワシマサイクルサプライ

新設計のハブも全ては高い効率でスピードへ繋げるために開発されており、フルクラムが誇るCULTセラミックベアリングを搭載することで抵抗を極限まで落としている。また、935gという軽量性もポイントであり、スタート時の加速、コーナリングの立ち上がりといった加速フェーズでライダーにアドバンテージをもたらしてくれる。

リムの外幅は26.5mmで、内幅は19mm。ブレーキ規格はAFS(センターロック)。アセンブルされるフリーボディはシマノHG(11速)だ。税込価格は610,500円。

フルクラム SPEED 360 DB (c)カワシマサイクルサプライ



フルクラム SPEED 360 DB
タイヤタイプ:2-WAY FIT™ READY(クリンチャー / チューブレス・レディ)
タイヤサイズ:700CASTMカテゴリー:1
重量:935g
リムマテリアル:フルカーボン、12K-カーボンファイバー・フィニッシュ
リム幅:26.5mm
インナー・リム幅:19mm
ブレーキ・システム:ディスクブレーキ
ブレーキ規格:AFS™(センターロック)
アクスル:HH12-142
ハブ:アルミ製
ベアリング:CULT™ セラミック・ベアリング、カップ&コーン式
フリーボディー:シマノHG11s
重量制限:120kg(ライダー、バイク、アクセサリーの総重量)
価格:610,500円(税込)


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