ツール・ド・フランスを主催するA.S.O.は12月1日、2024年大会の最終日をフランスの首都パリではなくフランス南東部のニースで行うと発表した。同時に最終ステージが1989年大会以来となる個人タイムトライアルで締めくくられることも明らかにしている。



2024年ツール・ド・フランスの閉幕地に決定したニース2024年ツール・ド・フランスの閉幕地に決定したニース photo:Makoto.AYANO
2024年ツール・ド・フランスがパリ・シャンゼリゼではなく、フランス屈指のリゾート地ニースで閉幕すると発表されたのは12月1日のこと。その理由はツールが閉幕する7月21日の僅か5日後に、パリ五輪の開幕(7月26日)を控えているため。ツールとオリンピックという2つの世界規模イベントの衝突を避けるべく、ツールは1904年以来続いたパリ閉幕という伝統に終止符を打つこととなった。

ニースはパリから約1000kmほど南東に位置するフランス第2の観光都市。毎年3月には7日間のステージレースであるパリ〜ニースが開催され、岩肌の顕な山々と地中海が織りなす景色が見どころのレースとなっている。

また大会を主催するA.S.O.は、最終ステージがパレード走行を含むロードレースではなく個人タイムトライアルであることも明らかにした。大会が個人TTで締めくくられるのは1989年以来となり、その時は50秒差で首位だったローラン・フィニョン(フランス)をグレッグ・レモン(アメリカ)が上回り、自身2度目のツール総合優勝に輝く大逆転劇となった。

一方、2024年大会の開幕地(グランデパール)は年明けに正式発表される予定。だが、一部報道では史上初となるイタリアのフィレンツェでスタートすることが伝えられている。

text:Sotaro.Arakawa