ブエルタ第16ステージの最終盤に激しく落車したプリモシュ・ログリッチ(スロベニア、ユンボ・ヴィスマ)がレースから棄権。ユンボ・ヴィスマが3年連続覇者のリタイアをアナウンスした。



テウニッセンに付き添われてフィニッシュするプリモシュ・ログリッチ(スロベニア、ユンボ・ヴィスマ)テウニッセンに付き添われてフィニッシュするプリモシュ・ログリッチ(スロベニア、ユンボ・ヴィスマ) photo:CorVos
第16ステージ最終盤の登坂で自らアタックを仕掛け、後続グループに差をつけるもスプリント中の接触によって激しくクラッシュし、右半身を負傷したプリモシュ・ログリッチ(スロベニア、ユンボ・ヴィスマ)。レムコ・エヴェネプール(ベルギー、クイックステップ・アルファヴィニル)との総合バトルを見据える中起きた落車が、2019、2020、そして2021年に続く、ログリッチの4年連続総合優勝に向けた望みを完全に絶った。

ログリッチはここ近年落車に悩まされ続けており、3連覇を果たした昨年大会途中の第10ステージでも落車。今年は前哨戦クリテリウム・デュ・ドーフィネを制し、弾みをつけて臨んだツール・ド・フランスではパヴェが組み込まれた第5ステージで落車して脱臼を負って遅れ、その後17ステージでリタイア。昨年ツールでも「OpiOmi」看板による落車でチームごと巻き込まれた後、集団から押し出されて再び落車して全身を負傷、その後リタイヤ。ログリッチのバッドラックはツールを飛び出し、これまで牙城を築いてきたブエルタにまで波及することとなった。

右半身にダメージを受けたプリモシュ・ログリッチ(スロベニア、ユンボ・ヴィスマ)右半身にダメージを受けたプリモシュ・ログリッチ(スロベニア、ユンボ・ヴィスマ) photo:CorVos
ユンボ・ヴィスマはチームのSNSで「最終日に向けて野心的な作戦を立てていたものの、残念ながら叶わなくなってしまった」と悔しさを綴っている。

総合2位ログリッチの離脱によって、2分1秒遅れのエンリク・マス(スペイン、モビスター)が総合2位、4分49秒遅れのフアン・アユソ(スペイン、UAEチームエミレーツ)が総合3位に浮上している。

text:So Isobe