クイックステップ・アルファヴィニルは6月28日、ツール・ド・フランスの出場メンバーであったティム・デクレルク(ベルギー)のコロナ感染を発表。代わりにチームはマーク・カヴェンディッシュ(イギリス)ではなく、第1リザーブの現フランス王者フロリアン・セネシャルを選出した。



2021年のツール・ド・フランスでも長時間牽引を見せていたティム・デクレルク(ベルギー、クイックステップ・アルファヴィニル)2021年のツール・ド・フランスでも長時間牽引を見せていたティム・デクレルク(ベルギー、クイックステップ・アルファヴィニル) photo:Luca Bettini
ツール・ド・フランスに臨む8名の選手を発表したクイックステップ・アルファヴィニルは、その翌日の6月28日、出場メンバーの1人であるティム・デクレルク(ベルギー)の新型コロナウイルス感染を明かした。「残念なことにデクレルクからコロナの陽性反応が出てしまった。そのため彼は2022年のツールには出場はしない」と、チームはSNSを通して伝えている。

また、デクレルクは自身のインスタグラムで「ここに向けて多くの犠牲を払ってきただけに、今年のツールに出場することができず、とても悲しい。抗原検査ではすべて陰性だったものの、日曜のレース後に受けたPCR検査で陽性反応が出てしまった。暫く僕は落ち込むことだろうが、チームメイトの幸運を祈る」と心の内を明かした。

”トラクター”という異名を持つデクレルクは平坦区間で集団を牽引するルーラーで、昨年大会ではマーク・カヴェンディッシュ(イギリス)の区間4勝などに貢献した。今年はツールデビューを果たすファビオ・ヤコブセン(オランダ)のため、チームから集団牽引や山岳ステージでヤコブセンを時間内にフィニッシュさせる役割などを期待されていた。

そしてデクレルクの代わりにメンバー入りしたのは、6月26日に行われたフランスナショナル選手権で優勝したフロリアン・セネシャル(フランス)。ツール最多区間優勝記録の更新が期待されるカヴェンディッシュは、第2リザーブだったため選ばれなかった。

text:Sotaro.Arakawa