来年4月で42歳を迎えるアレハンドロ・バルベルデ(スペイン、モビスター)が「来年が現役最後のシーズンとなる。これは100%だ」と宣言した。プロ21年目となる来季はツールを回避し、ジロやブエルタ、主要クラシックを走る。



2022年シーズンがラストイヤーと宣言したアレハンドロ・バルベルデ(スペイン、モビスター)2022年シーズンがラストイヤーと宣言したアレハンドロ・バルベルデ(スペイン、モビスター) (c)RCS Sport
「来シーズンがプロ選手として最後となることを100%の自信を持って宣言する。42歳の選手として僕はいま良いレベルにある。21年に及ぶ現役生活を送ってきた僕が求めるものはもう何もない。時は来た」とバルベルデはスペインのラジオ局Radiogacetaに対して語った。

「これ以上長く現役を続ける意味はなく、プロとして最後となる来シーズンを楽しみたい。まだ具体的な計画は立てていないものの、ツール・ド・フランスを走るつもりはなく、来年はブエルタに出場し、ジロの準備にも取り掛かりたい。その他にもクラシックや母国スペインでのレースなども走りたい」。

元々2020年の東京五輪を現役最後のレースにするつもりだったバルベルデ。だが開催が1年延期されたことで現役続行を決め、今シーズン開幕直前の1月には「今年が最後の年となる」と宣言していた。そしてこの度、42歳で迎える来年が正真正銘のラストイヤーとなるようだ。

4月のグランプレミオ・ミゲル・インデュラインで久々の勝利を掴んだアレハンドロ・バルベルデ(スペイン、モビスター)4月のグランプレミオ・ミゲル・インデュラインで久々の勝利を掴んだアレハンドロ・バルベルデ(スペイン、モビスター) (c)Movistar Team
鎖骨骨折から41日後に勝利したアレハンドロ・バルベルデ(スペイン、モビスター)がスプリント鎖骨骨折から41日後に勝利したアレハンドロ・バルベルデ(スペイン、モビスター)がスプリント photo:Il Giro di Sicilia
2月のUAEツアーで2021年シーズン開幕を迎えたバルベルデは、4月のグランプレミオ・ミゲル・インデュラインで約1年半振りの勝利を挙げる。その後も主要クラシックや1週間程度のステージレースを連戦すると、ツールの前哨戦であるクリテリウム・ドゥ・ドーフィネでは13年振りとなるステージ優勝を果たした。

ツールではエンリク・マス(スペイン)のサポート役を務め、そのまま東京五輪を走った(42位)バルベルデは、直後に出場したブエルタの第7ステージで崖下に落下し鎖骨を骨折。そのまま母国最大のレースを去ったものの、復帰レースとなった約1ヶ月後のジロ・デ・シチリア第3ステージで復活勝利し、衰えを感じさせない走りを見せた。

インタビューの最後に引退後のキャリアについて聞かれたバルベルデは「モビスターとの契約は引退した後も2年残っているんだ。自分にできる最大限のサポートをして、特に若い選手への指導がしたいと思っている」と、現役を退いた後も競技に関わっていく旨を語った。

text:Sotaro.Arakawa

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