登坂フィニッシュでバルベルデ勝利　鎖骨骨折からの復活をアピール

シチリア3日目の登坂フィニッシュでアレハンドロ・バルベルデ（スペイン、モビスター）が勝利。ロンバルディアを目指す41歳が1ヶ月前に負った鎖骨骨折からの復活をアピールした。

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シチリア島北部の山岳地帯を駆ける第3ステージ photo:Il Giro di Sicilia
笑顔を見せるヴィンチェンツォ・ニバリ（イタリア、トレック・セガフレード） photo:CorVosトレック・セガフレードを押さえ込みモビスターがペースメイク photo:Il Giro di Sicilia


ジロ・デ・シチリア（UCI2.1）は序盤の平坦ステージを終え、いよいよ島北部にまたがる山岳地帯へと分け入った。古代ギリシア時代の都市ヒメラの遺跡があるテルミニ・イメレーゼを出発し、ヴィンチェンツォ・ニバリ（イタリア、トレック・セガフレード）の地元メッシーナ県のカロニーアを目指す180kmの獲得標高は3000mを優に超える。

138km地点で登坂距離11kmの超級山岳を越え、海沿いの平坦区間を経て3.6km登坂に挑むチャレンジングな山岳コース。逃げグループとの間隔を調整し、吸収後も積極的にペースメイクを担うなど、最もアグレッシブに走ったのはアレハンドロ・バルベルデ（スペイン）をエースに据えるモビスターだった。

モビスターは超級山岳で集団を絞り込み、トレック・セガフレードを押さえ込んで最後の登坂区間へと突入。トレック・セガフレードやUAEチームエミレーツの割り込みにも動じず、先頭固定ダヴィデ・ヴィレッラ（イタリア）の背後でタイミングを待ち続けたバルベルデが残り300mを切ってから加速した。

アレッサンドロ・コーヴィ（イタリア、UAEチームエミレーツ）を抑えてアレハンドロ・バルベルデ（スペイン、モビスター）がスプリント photo:Il Giro di Sicilia
得意の登坂フィニッシュを制したアレハンドロ・バルベルデ（スペイン、モビスター） photo:Il Giro di Sicilia
右に左にS字を描く緩斜面登坂でバルベルデが先行した。得意の勝ちパターンに持ち込んだ41歳の爆発力は、食い下がる23歳アレッサンドロ・コーヴィ（イタリア、UAEチームエミレーツ）を圧倒。ブエルタ・ア・エスパーニャで鎖骨骨折に見舞われたバルベルデが復帰初戦で勝利を掴んだ。

「この勝利を掴むことができて本当に嬉しいよ。最終局面は少し予測不能だったけれど、僕たちは今日勝利を狙い、そしてやり遂げた」と喜ぶバルベルデだったが、フィニッシュ直後背後を確認した際地面の段差に気づかず落車。しかし大きなダメージはなく「しっかりと休んで身体の動きをチェックしたい」と言う。

リーダージャージに袖を通したアレハンドロ・バルベルデ（スペイン、モビスター） photo:CorVos
「ここ数週間良いトレーニングを積むことができ、回復も早く今日再び良い状態にあることを示すことができた。僕の目標はこのシチリアで勝ち、コンディションを上げた状態でロンバルディアに臨むこと。厳しい戦いになることは明白だけど、この勝利がモチベーションを上げてくれるはずだ」と、リーダージャージに袖を通したバルベルデは話している。