ロード全日本選手権のウィニングバイクを紹介する第3弾は、エリート新女王に輝いた植竹海貴(Y's Road)のピナレロ DOGMA F8。「上司が仕立ててくれた完璧なバイク」を紹介する。



植竹海貴(Y's Road)とピナレロ DOGMA F8植竹海貴(Y's Road)とピナレロ DOGMA F8 photo:Makoto AYANO
オリンピアンである金子広美(イナーメ信濃山形)の度重なるアタックに食らいつき、パワフルなスプリントで初の全日本女子チャンピオンに輝いた植竹海貴(Y’s Road)。ワイズロード新宿本館に勤める25歳を優勝に導いたのは、2015年にデビューしたピナレロのDOGMA F8だった。

フルタイムのショップスタッフとして働き、自転車通勤と週休2日の休みでのトレーニング、さらに平日夜のズイフトトレーニングで力をつけ、チャンピオンになった植竹。DOGMA F8は「上司(東大和店の田中伸也さん)が仕立ててくれた完璧なバイク」であり、レース前に調子の悪かったフロントディレイラーをワイズロード広島店の新品在庫に交換するなど、その環境を最大限活用できているという。

コンポーネントは9070系デュラエースDi2。様々なパーツを用いてフリクション低減が図られているコンポーネントは9070系デュラエースDi2。様々なパーツを用いてフリクション低減が図られている photo:Makoto AYANO
ディレイラーのプーリーはカーボンドライジャパンのビッグプーリーキットに換装ディレイラーのプーリーはカーボンドライジャパンのビッグプーリーキットに換装 photo:Makoto AYANOKMCのDLC11チェーンにマックオフのLUDICROUS AFチェーンルブを塗布して大一番に臨んだKMCのDLC11チェーンにマックオフのLUDICROUS AFチェーンルブを塗布して大一番に臨んだ photo:Makoto AYANO


コンポーネントは9070系デュラエースDi2だが、KMCのDLC11チェーンや、カーボンドライジャパンのビッグプーリーキット、そしてマックオフのLUDICROUS AFチェーンルブなどによるフリクション低減が図られている。ホイールはゴキソのGD2 Super Climber Wheelで、ピンクのハブはJBCFのフェミニンリーダージャージに合わせたもの。チェーンとパイオニアのメーターカバーも同様に色合わせされている。タイヤはコンチネンタルのGP5000だ。

ゴキソのGD2 Super Climber Wheelを使用ゴキソのGD2 Super Climber Wheelを使用 photo:Makoto AYANO
サドルはMOSTのLYNX NS CARBON。チタン製の軽量クランプパーツを使うことで軽量化されているサドルはMOSTのLYNX NS CARBON。チタン製の軽量クランプパーツを使うことで軽量化されている photo:Makoto AYANOチェーンやメーターカバーと同じく、ハブはJBCFのリーダージャージ仕様に色合わせチェーンやメーターカバーと同じく、ハブはJBCFのリーダージャージ仕様に色合わせ photo:Makoto AYANO


サドルはピナレロ傘下のMOST LYNX NS CARBONだが、シートポストはピナレロが受注生産するXLight Tiシートポスト。チタン粉末から作成した軽量クランプパーツを採用することでノーマル比-50gという軽さを達成した製品だ。

植竹は日々のトレーニングやレースレポートを所属店舗内のブログページで「女子実業団レーサーのトレーニング日記」として公開中。メニューの内容も細やかに綴られている。

text:So Isobe
photo:Makoto AYANO