ツールを走ったNTTのバイクたち　BMC Teammachine SLR01、Timemachine Road

2020/10/12(月) - 18:43

ツール・ド・フランスを走ったプロバイク特集第25弾では、NTTプロサイクリングのBMCを紹介。ヨーロッパチャンピオンのジャコモ・ニッツォーロが駆るTimemachine Roadや、今年モデルチェンジを果たしたTeammachine SLR01を紹介しよう。

イタリア王者を示すステッカーチューンが施されたジャコモ・ニッツォーロのBMC Timemachine Road photo:Makoto AYANO

エドヴァルド・ボアッソンハーゲンのTeammachine SLR01には角度のついたステム一体型ハンドルが装着されている photo:Makoto AYANO

マキシミリアン・ヴァルシャイドはフレームサイズに対して狭いハンドル幅、内側に傾けたSTIレバーのセッティング photo:Makoto AYANO

ドメニコ・ポッツォヴィーヴォのTeammachine SLR01 photo:Makoto AYANO
欧州＆イタリア王者ジャコモ・ニッツォーロを筆頭とした布陣でツールに臨んだNTTプロサイクリング。使用機材はBMCで、今年モデルチェンジを果たしたばかりの軽量オールラウンダーTeammachine SLR01と、エアロロードのTimemachine Roadという2車種を使い分けた。

ニッツォーロやヴァルグレンらスプリンターはTMR01をメインで使用し、ドメニコ・ポッツォヴィーヴォやクロイツィゲルらはSLR01をメインバイクとして使い続けた。登れるスプリンターことボアッソンハーゲンはSLR01が好みのようだ。BMCはエリートともに専用ボトルケージを開発したが、チームはタックスのボトルを使用している。

モデルチェンジを果たしたSLR01はケーブルフル内装と専用ステム一体型ハンドルが大きな目玉。NTTプロサイクリングの選手たちにはそれぞれのポジションを出すためにステム長、ステム角度が異なるステム一体型ハンドルが供給されて模様で、特にボアッソンハーゲンは超アグレッシブな角度のハンドルを使っている。

これまでクランクセットはローターだったが、シマノDURA-ACEに切り替えられている photo:Makoto AYANO

ローターのクランクセットも健在であり、ポッツォヴィーボのバイクに2inPowerがアセンブルされている photo:Makoto AYANO

ローターのINSPIDER（パワーメーター）にALDHUクランク、56/44Tのチェーンリングの組み合わせ photo:Makoto AYANO

一方でエアロロードのTimemachine Roadはステムとハンドルは別体式であり、ハンドルはエンヴィのSES AERO ROAD HANDLEBSRを使用している。身長199cmのマキシミリアン・ヴァルシャイドは一際大きなサイズのフレームに乗るが、ハンドル幅は非常に狭く、STIレバーを内側に倒すセッティングを行っている。

ホイールもエンヴィのSESシリーズで、5.6や3.4のディスクブレーキバージョンを使用する。組み合わせるタイヤはヴィットリアのCORSAシリーズで、チューブラーとチューブレスが混在。特にポッツォヴィーボはチューブレスレディのCORSA SPEEDを使用していた。

ロマン・クロイツィゲルはSP-01 BOOSTを愛用している photo:Makoto AYANO

ミケル・ヴァルグレンはFLITEを使用している photo:Makoto AYANO

NTTプロサイクリングはチューブレスレディのヴィットリア CORSA SPEED photo:Makoto AYANO

タイヤはヴィットリアのCORSAチューブラーがメイン photo:Makoto AYANO

ディメンションデータとして活動していた従来はシマノ DURA-ACE DI2にローターのクランクセットとKMCのチェーンを組み合わせていたが、ツールではDURA-ACEのクランクセットをアセンブルした自転車が多く見受けられた。

ローターのクランクセットも継続使用されており、ポッツォヴィーボのバイクには2inPower、ニッツォーロ用のSLR01にはINSPIDERとALDHUクランクが装着されていた。ニッツォーロのチェーンリングはワンオフ品と思われる56/44T。

サドルはセッレイタリアで、ニッツォーロとライアン・ギボンズはショートノーズモデルのSLR BOOST、ミケル・ヴァルグレンはFLITE、クロイツィゲル、ミヒャエル・ゴグルはSP-01 BOOSTを使用する。ポッツォヴィーボは旧ロゴのSLRで、他2名は新ロゴのSLRを使用する。