トレックのエンデューロバイク、SLASHがフルモデルチェンジ。最新のトレンドに合わせた設計やインフレームストレージなど細やかなアップデートを積み重ね、DHバイク並みの下り性能とリエゾンも苦にならないヒルクライム性能を兼ね備えた真のトレイルバイクとしてアップデートされた。


 
トレック SLASH 9.9 XTRトレック SLASH 9.9 XTR (c)トレックジャパン
トレックのエンデューロバイクとして長い間その名を守ってきたSLASH。スイス・ツェルマットで行われたEWSにて目撃された新型が先日その全貌を明らかにした。2017モデルとしてデビューし29erエンデューロレーサーのトレンドに先鞭をつけた先代から、更なる磨きをかけた最新スペックへと進化した。

トレックは、新型SLASHを「真のトレイルバイク」と形容する。ダウンヒルバイクのように下りつつ、登坂性能も群を抜く。先代の時点でトップレベルにあった走行性能を一段引き上げるため、トレックはいくつかのアップデートを新型SLASHへ施した。

最も数字的に大きな違いとなるのは、前後サスペンションの更なるロングストローク化。フロント170mm、リア160mmと先代から10mm長いトラベル量とすることで、下りでのキャパシティを向上させている。

最新のエンデューロバイクに生まれ変わったトレック SLASH最新のエンデューロバイクに生まれ変わったトレック SLASH (c)トレックジャパン
カーボンモデルのフロントサスには38mm径のインナーレッグを備えたロックショックスの新型エンデューロモデル"ZEB"を採用。リアショックにはトレックとロックショックスのエンジニアが共同開発したSuper Deluxe Thru Shaft エアショックを新たに採用している。

今回の新型ショックでは、路面からの衝撃に対応する高速コンプレッションの動きに影響を与えることなくペダリングロスを排除するため、低速コンプレッションを3ポジションからセッティング可能。また、インターナルフローティングピストンを採用した一般的なダンパーよりも素早い応答を可能としたトレック独自のThru Shaftデザインも搭載されており、登りと下り、どんなセクションをも走破する必要があるオールマウンテンエンデューロバイクに理想的な性能を与えられたショックユニットとなっている。

新開発のSuper Deluxe Thru Shaft エアショック新開発のSuper Deluxe Thru Shaft エアショック (c)トレックジャパン
ロッカーアームのフリップチップを入れ替えることで2つのポジションを選択可能となるMinoLinkロッカーアームのフリップチップを入れ替えることで2つのポジションを選択可能となるMinoLink (c)トレックジャパンブレーキ時にもサスペンションの動きを阻害しないABPブレーキ時にもサスペンションの動きを阻害しないABP (c)トレックジャパン


一新されたサスペンション周りを支えるのが、一新されたジオメトリーのフレームだ。先代に比べてヘッドアングルが1°寝かせ、ハイポジションで64.6°、ローポジションで64.1°というスラックなジオメトリーへと進化。リーチも各サイズで20~30mmほど増加し、より長く、低いバイクとなっている。グリップが希薄になりがちな急斜面における安定性を向上させる一方で、シートチューブは2°立てることでより効率の良いペダリングを可能とし、登り性能を高めている。

また、先代で改善の要望が大きかったとされるハンドルストッパーシステム"KnockBlock"の可動域が増大。従来の58°から72°までハンドルを切ることが可能となったばかりか、システムを完全に取り除くことも可能となった。もともと、ダウンチューブの剛性を強化するためにヘッドチューブからBBにかけて直線的に伸びる"StraightShot"デザインを可能とするためのストッパーシステムであったが、今作ではわずかにオフセットさせることでフォーククラウンがダウンチューブにヒットすることが無いフレームデザインとされている。

可動域が増大したハンドルストッパーシステム"KnockBlock2.0"可動域が増大したハンドルストッパーシステム"KnockBlock2.0" (c)トレックジャパン
ダウンチューブ裏側を全体に渡って保護するカバーが装着されるダウンチューブ裏側を全体に渡って保護するカバーが装着される (c)トレックジャパンインターナルストレージを装備 トレイルでの必需品を携行しやすくなったインターナルストレージを装備 トレイルでの必需品を携行しやすくなった (c)トレックジャパン


更に、新たなギミックとしてインフレームストレージを採用。同社のFuel EXやDomaneといったバイクに採用されているのと同様、ダウンチューブのボトルケージ台座を蓋としたストレージが設けられている。専用のツールバッグが付属し、中にチューブやCo2ボンベ、工具、補給食などを収納しておくことが出来る。余計なストレージを装着せずとも必要な携行品をスマートに持ち運ぶことが可能となった。

ダウンチューブ裏側には全体を覆うようなプロテクションガードがデフォルトで配置されているため、トラックのテールゲートに積載しての運搬する際にもフレームのダメージを気にせず、何度でもシャトル可能。

最新のエンデューロバイクとして王道をいく進化を果たした新型SLASHは、OCLVマウンテンカーボンを採用したSLASH9とアルミフレームのSlash 8の2つのフレームを用意。カーボンモデルにはそれぞれコンポーネントやサスペンションの異なる4つの車種がラインアップされ、全5車種での展開となる。プロジェクトワンにももちろん対応。サイズはXS~XLまでの6サイズ展開。

アルミモデルとなるトレック SLASH 8 アルミモデルとなるトレック SLASH 8 (c)トレックジャパン
トレック SLASHシリーズラインアップ
フレームフォークショックコンポーネント価格
SLASH 9.9 XTROCLV Mountain Carbon RockShox ZEB UltimateNEW RockShox Super Deluxe Ultimate,Shimano XTR M91001,048,000円
SLASH 9.9 XO1OCLV Mountain Carbon RockShox ZEB UltimateNEW RockShox Super Deluxe Ultimate,SRAM X01 Eagle, 12 speed1,048,000円
SLASH 9.8 XTOCLV Mountain Carbon RockShox ZEB Select+,NEW RockShox Super Deluxe Ultimate,Shimano XT M8100, 12 speed785,000円
SLASH 9.8 GXOCLV Mountain Carbon RockShox ZEB Select+,NEW RockShox Super Deluxe Ultimate,SRAM GX Eagle, 12 speed785,000円
SLASH 8Alpha Platinum AluminumRockShox Lyrik Select+NEW RockShox Super Deluxe Ultimate, SRAM GX Eagle, 12 speed420,000円