山岳賞ランキング首位浮上を叶えながら、3級山岳レーク峠で落車リタイアしたアントニー・ペレス(フランス、コフィディス)に下った診断は肋骨の開放骨折と中程度の肺挫傷、そして気胸。マイヨアポワ獲得を目前にしたペレスがツールを去った。



3級山岳レーク峠の下りで落車した暫定山岳賞リーダーのアントニー・ペレス(フランス、コフィディス)3級山岳レーク峠の下りで落車した暫定山岳賞リーダーのアントニー・ペレス(フランス、コフィディス) photo:Luca Bettini
「とても悲しいニュースだ。アントニーがツールから去らなければいけないという、とてつもない災難が降りかかってしまった。医学的診断はかなり重たいものだが、幸い彼の意識はあって容体も安定している。彼は今日マイヨアポワを獲るという強い目標を持っていたが、残念ながら彼のジャージへの期待はほんの一瞬で打ち砕かれてしまった。我々全員が彼の早い回復を願っている」。

そう語るのはコフィディスのセドリック・ヴァスールGM。3級山岳レーク峠の下りで落車したアントニー・ペレス(フランス、コフィディス)は即座に救急搬送され、病院で肋骨の開放骨折と中程度の肺挫傷、そして気胸という診断が下された。

オリバー・ナーセン(ベルギー、アージェードゥーゼール)らと共に逃げるアントニー・ペレス(フランス、コフィディス)オリバー・ナーセン(ベルギー、アージェードゥーゼール)らと共に逃げるアントニー・ペレス(フランス、コフィディス) photo:CorVos
山岳賞ランキング1位のブノワ・コヌフロワ(フランス、アージェードゥーゼール)やジェローム・クザン(フランス、トタル・ディレクトエネルジー)と共に逃げに乗り、2連続の3級山岳でコヌフロワを下しランキング首位に浮上したペレス。自身初のツール表彰台を手に入れかけたが、3級山岳レークのダウンヒルでのパンクから集団復帰を目指す中で、急ブレーキの連鎖が続いたチームカーの隊列を避けきれずに80km/hオーバーで衝突。不幸にも衝突したのは自チームの車だった。

コフィディスの総合エースを担うギヨーム・マルタン(フランス)は、「アントニーのリタイアという難しい1日になってしまった。情報を聞いてすぐアントニーが深刻なダメージを負ったと分かった。チーム全員にとって大きな打撃だ。明日から彼のために走りたい」と心中を声にする。チームによれば、今後ペレスは数日間ディーニュ=レ=バンの病院で経過観察を受ける予定だ。

text:So.Isobe

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