ツール・ド・フランス主催者のA.S.O(アモリー・スポール・オルガニザシヨン)が2021年ツールのグランデパールがブルターニュ地方に決まったことを発表した。当初予定されていたデンマークのコペンハーゲンからの変更だ。



ブルターニュ風の教会を通り過ぎていくプロトン(ツール・ド・フランス2018より)ブルターニュ風の教会を通り過ぎていくプロトン(ツール・ド・フランス2018より)
新型コロナウイルスのパンデミック(感染拡大)による影響で東京オリンピックが2021年に延期されたことで、2021年ツール・ド・フランスは7月24日に開催日の決まった五輪男子ロードレースとバッティングしないように調整する必要があった。このため2021年のツールは予定されていた開催期間を変更し、6月26日〜7月18日とされたが、この日程ではコペンハーゲンで開催されるサッカーのユーロ大会とバッティングしてしまうことに。A.S.Oはコペンハーゲン側と協議し、コペンハーゲンでのグランデパールを1年延期して2022年とし、代替としてブルターニュ地方の都市ブレストでのグランデパールを決定した。ブルターニュ地方はツール5勝のフランスの英雄ベルナール・イノーの出身地であり、フランスでももっとも自転車競技が盛んな地方だ。

ブルターニュの海岸線を北上する選手たち(ツール・ド・フランス2018より)ブルターニュの海岸線を北上する選手たち(ツール・ド・フランス2018より) photo:Luca Bettini
ブレストでのグランデパールは1952、1974、2008年に次いでツール史上4回目のこと。6月26日に開幕し、全4ステージからなるブルターニュ地方一帯でのグランデパールステージの詳細は10月29日にパリのパレ・デ・コングレにて開催される2022年ツールのコースプレゼンテーションで発表される予定だ。

数字でみるブルターニュ地方でのツール・ド・フランス

・1906年から170ステージがこの地で開催された
・33の街がステージのスタート/フィニッシュ地点のホストシティとなった
・ブルターニュ地方の街がグランデパールとなったのは6度め:ブレスト (1952-74-2008) 、レンヌ(1964)、プリュムレック(1985) 、サン=ブリュー (1995)
・1905年から2019年までに153人のブルターニュ地方出身選手がツール・ド・フランスを走った(最高人数は1958年の14人)
・4人のブルターニュ地方出身選手がツール・ド・フランスに優勝:ルシアン・プティ・ブルトン (1907-08)、ジャン・ロビック (1947)、ルイゾン・ボベ(1953-54-55)、ベルナール・イノー (1978-79-81-82-85)


text:Makoto.AYANO