JCF(公益財団法人日本自転車競技連盟)は、延期された東京オリンピックのロードレース代表の選考基準を見直すことを発表。UCIから大会開催中止要請が出された今年3月15日までに獲得したポイントはそのままとし、UCIワールドツアー又はUCI女子大会の再開から78日間を追加の選考対象期間とするとした。



三国峠を登る選手たち(写真はプレ大会)三国峠を登る選手たち(写真はプレ大会) photo:Satoru Kato
東京オリンピックのロードレース代表選考期間は、世界的な新型コロナウィルスの感染拡大を受けてUCI(国際自転車競技連合)から出された大会開催中止要請により対象大会が無くなったため、一時中断された状態となっていた。UCIが8月からのUCIワールドツアーの再開を表明したことを受け、JCFは本来であれば選考期間となっていた3月15日から5月31日までの78日分を追加の選考期間とすることを発表した。

選考期間の開始日は、男子はUCIワールドツアーが再開された日、女子はヨーロッパで開催されるUCI女子大会再開日からとなり、それぞれ78日間を追加選考期間とする。

ただし、いかなる場合も2020年の最終戦終了時に選考期間は終了され、その時点でのランキング上位の選手をオリンピック代表に選考するとしている。仮にヨーロッパでのレース再開が8月以降にずれ込み、78日間を経ずに今シーズンが終了した場合は、その時点で選考期間は終了するということだ。これについてJCFは、再開予定時期に不確定要素が多い中、選考期間の流動的な延期による選手の心身疲弊を考慮しての決定としている。

女子の選考対象レースに今年の世界選手権やジロ・デ・イタリアなどが追加された以外では、代表選考ランキングのポイント計算方法などに変更はない。

しかし実際には今季のUCIレースの開催可否もまだ不透明な状況であり、かつ2021年開催予定の東京五輪自体が中止となる可能性も出てきているなか、この先の状況が良い方向に転ずることを祈りたい。


text:Satoru Kato