革命記念日に6年ぶりの勝利を飾ったサイモン・イェーツは「自分が勝つチャンスを予想していなかった」と驚きを語った。マイヨジョーヌに袖を通したヒーリーやヴィンゲゴーなど、ツール第10ステージの激闘を終えた選手たちコメントを紹介する。
ステージ優勝 サイモン・イェーツ(イギリス、ヴィスマ・リースアバイク)

最終山岳の麓から仕掛け、ステージ優勝を決めたサイモン・イェーツ(イギリス、ヴィスマ・リースアバイク) photo:CorVos
決して調子は良くなかった。今日の逃げ集団はレベルが高く、その中に入るだけでも苦労した。だからこそ最終山岳の麓である、下り切る直前の最終コーナーで仕掛けたんだ。アドバンテージを持って登りに入りたかったからね。そこからは力いっぱい踏み続けた。
前回の勝利から6年もの長い期間が空いてしまった。今大会は自分が勝つチャンスなんて予想していなかった。ヨナス(ヴィンゲゴー)の総合に注力していたからね。でもステージ優勝を狙うチャンスが巡ってきて、見事両手を上げることができた。
自分がここにいる理由は(ヴィンゲゴーの)アシストだと分かっているし、今日逃げに乗った第1の目的は、メイン集団で何かトラブルがあった時に備えるためだった。でも逃げのタイム差が大きかったので、ステージ優勝に切り替えたんだ。

6年ぶりのステージ優勝を果たしたサイモン・イェーツ(イギリス、ヴィスマ・リースアバイク) photo:CorVos
─ジロ・デ・イタリアを総合優勝した後でも、脚があることを証明した。
いや、簡単な道のりではなかった。ジロでの疲れはまだ残っている。ツール序盤は脚が錆びついているような感覚だったが、日に日に良くなってきている。だからこそ最初の数ステージは本当に厳しかった。
ステージ3位&マイヨジョーヌ ベン・ヒーリー(アイルランド、EFエデュケーション・イージーポスト)

マイヨジョーヌ獲得を目指し、積極的に逃げ集団を牽引したベン・ヒーリー(アイルランド、EFエデュケーション・イージーポスト) photo:A.S.O.
おとぎ話という表現がピッタリだ。もしステージ優勝とマイヨジョーヌを着ることになると、ツール開幕前に伝えられても信じらなかっただろう。脚の調子は良く、UAEは意外にも僕らに大きなリードを与えてくれた。僕らのチームから4名が入り、ハリー・スウェニーには多大な感謝を伝えたい。またアレックス・ボーダンも本当に素晴らしかった。
─アイルランド人で最後にマイヨジョーヌを着用したのはステファン・ロッシュ(1987年)だった。

マイヨジョーヌに袖を通したベン・ヒーリー(アイルランド、EFエデュケーション・イージーポスト) photo:CorVos
クレイジーと思うほど偉大な人の後に、アイルランドを代表してマイヨジョーヌを着用することができ、心から誇りに思う。その気持ちを少しでも表すことができたいいね。可能な限り長くこのジャージを保持できるよう頑張るよ。
ステージ4位 ベン・オコーナー(オーストラリア、ジェイコ・アルウラー)
ようやく山岳を走ることができて嬉しいよ。それまでの9日間は楽しめなかったからね。でも勝つことができなかったので、正直悔しい。調子は良かったものの、これ以上の結果は望めなかった。最後は脚に力が残っておらず、序盤にもっと賢い走りをするべきだった。
マイヨアポワ(山岳賞)レニー・マルティネス(フランス、バーレーン・ヴィクトリアス)

逃げに乗り、山岳ポイントを荒稼ぎしたレニー・マルティネス(フランス、バーレーン・ヴィクトリアス) photo:A.S.O.
マイヨアポワを着用することができ、本当に嬉しいよ。子どもの頃からツールを観ていて、ずっと夢見ていたからね。ステージ優勝も狙ったのだが、先頭の選手たちがあまりにも強かった。でも、この山岳賞ジャージを手にすることができ、天にも昇るような気持ちだよ。
イェーツと共に逃げに乗ったヴィクトル・カンペナールツ(ベルギー、ヴィスマ・リースアバイク)

イェーツのステージ優勝に貢献したヴィクトル・カンペナールツ(ベルギー、ヴィスマ・リースアバイク) photo:CorVos
僕らの目標はあくまでも総合優勝だ。だけど僕らはステージ優勝も狙っている。今日は逃げに乗る必要があり、サイモンと僕が入った。直後にチームから「サイモンはステージを狙い、ヴィクトルはできる限り逃げに残れ」という指示があった。過酷なレイアウトにもかかわらず、サイモンは強かった。最高の形で休息日に入ることができた。
EFがマイヨジョーヌを狙っていることは明らかで、そのために集団を牽引していた。その恩恵もあり、最後は本当に強い選手しか残っていなかった。レース中盤でサイモンが「勝てる脚がないかもしれない」と言っていたが、そんなことはなかった(笑)。彼が勝つ模様を無線から聞くことができて楽しかったよ。
総合4位 ヨナス・ヴィンゲゴー(デンマーク、ヴィスマ・リースアバイク)

健闘を称え合うポガチャルとヴィンゲゴー photo:CorVos
サイモンが勝ったことが本当に嬉しい。逃げにチームから選手を送りたく、サイモンとヴィクトルが入ることができた。2名とも本当に強かった。僕個人としては、今日得た感覚に満足している。チームはまた素晴らしい走りを見せた。成功の日と言うことができる。
text:Sotaro.Arakawa
photo:CorVos, A.S.O.
ステージ優勝 サイモン・イェーツ(イギリス、ヴィスマ・リースアバイク)

決して調子は良くなかった。今日の逃げ集団はレベルが高く、その中に入るだけでも苦労した。だからこそ最終山岳の麓である、下り切る直前の最終コーナーで仕掛けたんだ。アドバンテージを持って登りに入りたかったからね。そこからは力いっぱい踏み続けた。
前回の勝利から6年もの長い期間が空いてしまった。今大会は自分が勝つチャンスなんて予想していなかった。ヨナス(ヴィンゲゴー)の総合に注力していたからね。でもステージ優勝を狙うチャンスが巡ってきて、見事両手を上げることができた。
自分がここにいる理由は(ヴィンゲゴーの)アシストだと分かっているし、今日逃げに乗った第1の目的は、メイン集団で何かトラブルがあった時に備えるためだった。でも逃げのタイム差が大きかったので、ステージ優勝に切り替えたんだ。

─ジロ・デ・イタリアを総合優勝した後でも、脚があることを証明した。
いや、簡単な道のりではなかった。ジロでの疲れはまだ残っている。ツール序盤は脚が錆びついているような感覚だったが、日に日に良くなってきている。だからこそ最初の数ステージは本当に厳しかった。
ステージ3位&マイヨジョーヌ ベン・ヒーリー(アイルランド、EFエデュケーション・イージーポスト)

おとぎ話という表現がピッタリだ。もしステージ優勝とマイヨジョーヌを着ることになると、ツール開幕前に伝えられても信じらなかっただろう。脚の調子は良く、UAEは意外にも僕らに大きなリードを与えてくれた。僕らのチームから4名が入り、ハリー・スウェニーには多大な感謝を伝えたい。またアレックス・ボーダンも本当に素晴らしかった。
─アイルランド人で最後にマイヨジョーヌを着用したのはステファン・ロッシュ(1987年)だった。

クレイジーと思うほど偉大な人の後に、アイルランドを代表してマイヨジョーヌを着用することができ、心から誇りに思う。その気持ちを少しでも表すことができたいいね。可能な限り長くこのジャージを保持できるよう頑張るよ。
ステージ4位 ベン・オコーナー(オーストラリア、ジェイコ・アルウラー)
ようやく山岳を走ることができて嬉しいよ。それまでの9日間は楽しめなかったからね。でも勝つことができなかったので、正直悔しい。調子は良かったものの、これ以上の結果は望めなかった。最後は脚に力が残っておらず、序盤にもっと賢い走りをするべきだった。
マイヨアポワ(山岳賞)レニー・マルティネス(フランス、バーレーン・ヴィクトリアス)

マイヨアポワを着用することができ、本当に嬉しいよ。子どもの頃からツールを観ていて、ずっと夢見ていたからね。ステージ優勝も狙ったのだが、先頭の選手たちがあまりにも強かった。でも、この山岳賞ジャージを手にすることができ、天にも昇るような気持ちだよ。
イェーツと共に逃げに乗ったヴィクトル・カンペナールツ(ベルギー、ヴィスマ・リースアバイク)

僕らの目標はあくまでも総合優勝だ。だけど僕らはステージ優勝も狙っている。今日は逃げに乗る必要があり、サイモンと僕が入った。直後にチームから「サイモンはステージを狙い、ヴィクトルはできる限り逃げに残れ」という指示があった。過酷なレイアウトにもかかわらず、サイモンは強かった。最高の形で休息日に入ることができた。
EFがマイヨジョーヌを狙っていることは明らかで、そのために集団を牽引していた。その恩恵もあり、最後は本当に強い選手しか残っていなかった。レース中盤でサイモンが「勝てる脚がないかもしれない」と言っていたが、そんなことはなかった(笑)。彼が勝つ模様を無線から聞くことができて楽しかったよ。
総合4位 ヨナス・ヴィンゲゴー(デンマーク、ヴィスマ・リースアバイク)

サイモンが勝ったことが本当に嬉しい。逃げにチームから選手を送りたく、サイモンとヴィクトルが入ることができた。2名とも本当に強かった。僕個人としては、今日得た感覚に満足している。チームはまた素晴らしい走りを見せた。成功の日と言うことができる。
text:Sotaro.Arakawa
photo:CorVos, A.S.O.
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