大分市を舞台に開催される「OITAサイクルフェス!!!2019」が、8月10日、11日に開催される。10日の「おおいた いこいの道クリテリウム」と、11日のUCI1.2クラスのレース「おおいたアーバンクラシック」の見どころを、出場チームとコースをあわせてプレビューする。


昨年10月に大分市で初開催されたUCIレース「おおいたアーバンクラシック」。2回目の今年はラグビーワールドカップが開催される都合で、8月に繰り上げて開催される。ちなみに、9月末にイギリスで行われる世界選手権出場のためのUCIポイントは、「おおいたアーバンクラシック」までが対象となる。

大分スポーツ公園をメイン会場に開催される「おおいたアーバンクラシック」今年は奥に見える「昭和電工ドーム」のまわりを1周する大分スポーツ公園をメイン会場に開催される「おおいたアーバンクラシック」今年は奥に見える「昭和電工ドーム」のまわりを1周する photo:Satoru Kato
住宅街の中にあるアーチ橋をくぐる住宅街の中にあるアーチ橋をくぐる photo:Satoru Kato並木道を長く伸びた集団が進む並木道を長く伸びた集団が進む photo:Satoru Kato

今年のコースは、おおいたドームの周りをぐるっと1周するよう改められ、コントロールライン直後の折り返しコーナーが無くなった。その分1周の距離が11.6kmと若干長くなり、レース距離は13周150.8kmとなる(昨年は1周10km×15周=150km)。

丘陵地にある住宅街のアップダウンを駆け抜ける点は昨年までと同じ。集団が長く引き伸ばされ、前に残った選手での勝負となるだろう。真夏の暑さが加わり、サバイバルレースとなることも予想される。

昨年大会のクリテリウム スタート昨年大会のクリテリウム スタート photo:Satoru KatoJR大分駅前を折り返す集団JR大分駅前を折り返す集団 photo:Satoru Kato

前日の10日には、大分駅前に設定される周回コースを使用しての「おおいた いこいの道クリテリウム」が開催される。アーバンクラシックとは対照的に、平坦な1周1kmの周回コースでのスピードレースと集団スプリントが見ものだ。なお、クリテリウムもUCI公認レースだが、ポイントは付与されない。

クリテリウムは10日12時5分、アーバンクラシックは11日午前9時にスタートする。


海外5チーム、国内13チームが出場

今年は計18チームが出場する。出場チームは以下の通り。
おおいたアーバンクラシック おおいた いこいの道クリテリウム 出場チーム
海外チーム
チーム・サプラ・サイクリング
トレンガヌINC・TSG・サイクリングチーム
HKSIプロサイクリングチーム
7イレブン・CLIQQ-AIR21・バイ・ロードバイクフィリピンズ
X-スピード・ユナイテッド・コンチネンタル
国内チーム
チーム右京
マトリックスパワータグ
宇都宮ブリッツェン
キナンサイクリングチーム
愛三工業レーシングチーム
シマノレーシングチーム
チームブリヂストンサイクリング
那須ブラーゼン
イナーメ信濃山形
ヴィクトワール広島
VC福岡
日本学生選抜チーム
シエル・ブルー鹿屋
香港チャンピオンのチェン・キン・ロ(HKSIプロ・サイクリングチーム)香港チャンピオンのチェン・キン・ロ(HKSIプロ・サイクリングチーム) photo:Satoru Kato初来日のX-スピード・ユナイテッド・コンチネンタル初来日のX-スピード・ユナイテッド・コンチネンタル photo:Satoru Kato

海外チームで筆頭に挙げられるのは、HKSIプロ・サイクリングチームのチェン・キンロだろう。今年のロードと個人タイムトライアルの香港チャンピオン。もちろん、香港チャンピオンジャージで出場する。アジアツアーランキング1位のチーム・サプラ・サイクリングはマレーシア人選手中心の構成。エックススピード・ユナイテッド・コンチネンタルは初来日の香港チーム。実力はいかほどか。

国内チームにとってはチャンスとなるか?

4人での出場となるチーム右京4人での出場となるチーム右京 photo:Satoru Kato山本大喜(左から2番目)が負傷明けの復帰戦となるキナンサイクリングチーム山本大喜(左から2番目)が負傷明けの復帰戦となるキナンサイクリングチーム photo:Satoru Kato

熱弁をふるうマトリックスパワータグ安原監督 熱弁をふるうマトリックスパワータグ安原監督 photo:Satoru Kato
アジアツアーをメインに戦うチーム右京とキナンサイクリングチームは、日本人選手メインで構成。チーム右京は全日本3位の横塚浩平、U23チャンピオンの武山晃輔を揃え、キナンサイクリングチームはツール・ド・熊野で負傷した山本大喜が復帰戦となる。マトリックスパワータグは、オールイス・アルベルト・アウラールを欠くものの、ホセ・ビセンテ・トリビオを筆頭に、調子を上げている小森亮平や安原大貴らが出場する。

鈴木譲と小野寺玲の大分優勝経験者を揃えた宇都宮ブリッツェン鈴木譲と小野寺玲の大分優勝経験者を揃えた宇都宮ブリッツェン photo:Satoru Kato今年は勝ちたい黒枝士揮(チームブリヂストンサイクリング)今年は勝ちたい黒枝士揮(チームブリヂストンサイクリング) photo:Satoru Kato

増田成幸と岡篤志がナショナルチームの海外遠征で不在の宇都宮ブリッツェンだが、大分と相性が良い。クリテリウムでは小野寺玲の新作ポーズを見られるか。チームブリヂストンサイクリングも石橋学が海外遠征で不在だが、窪木一茂と今村駿介、大分市出身の黒枝士揮で2日間制覇を狙う。

「昨年より重圧を感じている」と言う黒枝咲哉(シマノレーシング)「昨年より重圧を感じている」と言う黒枝咲哉(シマノレーシング) photo:Satoru Kato愛三工業レーシングチーム 草場啓吾(右から2番目)はこのレース終了後に渡欧する愛三工業レーシングチーム 草場啓吾(右から2番目)はこのレース終了後に渡欧する photo:Satoru Kato

シマノレーシングは全日本チャンピオンの入部正太朗が不在だが、今シーズンは木村圭佑キャプテンをはじめ誰が勝ってもおかしくないほどチーム全体が好調。まずはクリテリウムで大分市出身の黒枝咲哉の連覇が目標か。愛三工業レーシングチームは、先日NIPPOヴィーニファンティーニ・ファイザネとトレーニー契約が発表された草場啓吾と岡本隼らが出場。那須ブラーゼンは西尾勇人・憲人兄弟に期待。

VC福岡は松木健治を筆頭に4名体制VC福岡は松木健治を筆頭に4名体制 photo:Satoru Katoシエルブルー鹿屋は原田裕成と冨尾大地を中心に戦うシエルブルー鹿屋は原田裕成と冨尾大地を中心に戦う photo:Satoru Kato

イナーメ信濃山形からは米谷隆志が出場。ヴィクトワール広島は藤岡克磨を筆頭に上位に絡みたいところ。VC福岡はニセコ・クラシックで優勝した松木健治、シエル・ブルー鹿屋は原田裕成を筆頭に、九州に本拠地を置くチームとして地元レースを戦う。日本学生選抜チームから出場する石井駿平と重光丈も、鹿屋体育大学の学生として地元レースに出場する。


クリテリウムはJスポーツで生中継 公式実況ツイッターもチェック

レースの模様はテレビで生中継が予定されている。10日のクリテリウムは、大会の冠スポンサーでもあるJ:COMと、大分放送、Jスポーツ2が放送。11日のアーバンクラシックはJ:COMホルトチャンネルが放送。こちらは大分市周辺でのみ視聴できる。

大会公式ツイッターでは、レースの実況ツイートや大会情報などを発信中。また、マトリックスの「LAP CLIP」では、リアルタイムで各選手のコントロールライン通過タイムをモニターできるので、実況ツイートと合わせて活用したい。

その他公式情報は、下記リンクからOITAサイクルフェス!!!2019公式サイトへ。