ツアー・ダウンアンダー開幕を控えたオーストラリア・アデレードからロビー・マキュアン(ベルギー、カチューシャ)へのインタビューをお伝えする。現地入りしたグレゴー・ブラウンが訊く。

ツアー・ダウンアンダーで久々にレースに復帰するロビー・マキュアン(オーストラリア、カチューシャ)ツアー・ダウンアンダーで久々にレースに復帰するロビー・マキュアン(オーストラリア、カチューシャ) photo:Gregor Brownマキュアンは昨年5月のツアー・オブ・ベルギーで落車して負った膝の骨折という大怪我からのカムバックを飾ろうとしている。マキュアンは回復に時間がかかったために3つのグランツールすべての出場を取りやめ、シーズンの大半を棒に振るはめになった。しかし今、再びレースに勝てる状態に戻ったと感じているようだ。

「ステージ優勝を飾れるぐらい調子がいい」と、言い切りたいところだけど、それは難しいね。なぜならまだライバルたちの仕上がり具合を全然見ていないから。しかし、昨年の負傷前の自分と同じぐらい、いや、それ以上に調子がいいと感じているよ」。

「もし僕がステージ優勝を飾ることができたとしたらカムバックを完了したことになるね。そして大きな自信とともに新たなシーズンに入っていけるのだけれど。しかし、今年で10回目を迎えるツアー・ダウンアンダーは、強いチームがたくさん来ているから、誰にとっても勝つことが難しいレースになっている。

ほとんどのチームはゴールまでひとつの集団で走り、集団スプリントに持ち込むことを狙うだろう。今のプロツアーレベルのレースはコントロールされている。しかし昨年パトリック・ヨンカーとマルティン・エルミガー、ルイスレオン・サンチェスが逃げたように、レースでは何でも起こりうるんだ」。

マキュアンはダウンアンダーで何ができるか知っている。なにしろ2000年以来13勝も挙げているのだ。

「アームストロングが勝つ可能性もある」

バイク調整中のメカニックと打ち合わせをするロビー・マキュアン(オーストラリア、カチューシャ)バイク調整中のメカニックと打ち合わせをするロビー・マキュアン(オーストラリア、カチューシャ) photo:Gregor Brownマキュアンはランス・アームストロング(アメリカ、チームレディオシャック)がツアー・ダウンアンダーで勝利する可能性があることにも触れた。

「クライマーに有利な上り坂がいくつかある」と、マキュアンは今年のコースに対して分析してから、こう付け加えた。
「もちろんアームストロングにも有利だ。僕は彼のここまでのトレーニングの様子を見ているから、たとえ彼が勝ったとしても驚かないよ。彼の新チームは早い時期に大きな勝利を挙げたいと望んでいる」。

そのアームストロングは自身2回目の参加となるツアー・ダウンアンダーでレースシーズンを開始する。新チームのレディオシャックにとってはサイクリング界へのデビュー戦だ。

また、アームストロングはマキュアンとともに土曜日の朝にファンたちと一緒に走るソーシャルライドを企画。つぶやきサイト「ツィッター」でファンに参加を呼びかける投稿をポストした結果、数千人の参加者が集まり、大きな盛り上がりを見せた。



photo&report:GregorBrown
translation:Makoto.AYANO