2015/12/22(火) - 00:05
主戦場のJプロツアーで常に優勝を狙える位置にまで成長した那須ブラーゼン。2016年は水野恭兵、下島将輝、高木三千成、西尾勇人、新城銀二の5名が加入し、平均年齢23歳の若い選手で構成される8名のコンチネンタルチームとして戦う。
2015年4月のJPT白浜チームTTでは1秒差の2位に photo:Hideaki TAKAGI
栃木県那須町に拠点を構えるUCIコンチネンタルチームの那須ブラーゼンが2016年体制を発表した。2016年で4年目を迎える那須ブラーゼンは観光地での地域密着型チームとして活動。2014年は佐野淳哉が全日本選手権ロードに優勝、そして2015年はチームTTそして個人成績でもJプロツアーの表彰台を複数回経験するほどのチームに成長した。
チームが目指すもののひとつは若手育成。必ずしも成績に結びつかないのが普通だが特に2015年は目覚しい成績を残した。JPTのチームTTでは他のどのチームよりも統制の取れた美しい隊列で走りぬき、白浜は1秒差で2位、南魚沼3位、群馬4位とチーム力を見せた。個人では佐野淳哉がJPT個人TT2位 鈴木龍がJPT美浜クリテリウムで2位そしてツール・ド・熊野でステージ3位とUCIポイントを獲得。JPT年間総合では新城雄大がU23総合優勝を果たすなど完全に上位常連チームとなった。
2015年メンバーから5名が他チームへ移籍する。雨澤毅明、小野寺玲は宇都宮ブリッツェンへ、佐野淳哉、鈴木龍、新城雄大は他チームへ移籍となる。いずれも那須ブラーゼンでの活躍が認められステップアップとしての移籍であり、これら選手を育て上げたチームと清水良行監督ら首脳陣の手腕は高く評価される。
2016年は3名が継続。新たに5名が加入しふたたび上を目指す。
以下、チームからのリリースを紹介しよう。
那須ブラーゼン2016年メンバー （C）YUKIO MAEDA/M-WAVE
2015シーズンにチームの躍進を支えた8選手中5選手がチームを離れることとなりました。これは那須ブラーゼンのもつ育成システムが強く機能した証でもあり、国内随一の若手選手育成を手がけるトップチームとしての存在感を明確に示せたシーズンでもありました。そんな実績と自信を携えて、2016シーズンは退団5選手に代わり、新たに若手を中心としたフレッシュな5選手を加え、変わらず8名体制で挑むこととなります。
新加入5選手のうち、4選手は新卒、1選手は国内トップツアーシーンで実績を持っていない選手で構成されており、8名の平均年齢は23.125歳（シーズンスタート時）と、2015シーズンに引き続き25歳を下回るメンバー構成となります。地域にはぐくまれながら、各選手がシステムの中で大きな成長を遂げ、スター選手犇く強豪チームに対して驚異的な存在へと変貌していくことが那須ブラーゼンの持つチームとしての持ち味であることに変化はありません。
集まった2016シーズンメンバーは、それぞれに高いのびしろを有する発展途上の選手たちではありながら、各世代を代表するような実力を備えていて、シーズン開幕からそのポテンシャルを発揮してくれることが期待でき、決して躍進した2015シーズンにも見劣りしない戦果を挙げてくれるものと期待しています。
2016シーズンチーム体制
運営マネージャー
若杉 厚仁（わかすぎあつひと/26）
監督
清水 良行（しみずよしゆき/33）
2014年8月のJPTみやだクリテリウムで逃げる小坂光 photo:So ISOBE選手（※新加入）
小坂 光（こさかひかる/27）
水野 恭兵（みずのきょうへい/27）※
岩井 航太（いわいこうた/24）新チームキャプテン
吉岡 直哉（よしおかなおや/24）
下島 将輝（しもじままさき/22）※
高木 三千成（たかぎみちなり/22）※
西尾 勇人（にしおはやと/21）※
新城 銀二（あらしろぎんじ/18）※
小坂 光
出身地：長野県佐久市
小坂 光（こさかひかる/27） （C）YUKIO MAEDA/M-WAVE出身校：高崎経済大学
生年月日：1988/10/21（27）
171cm/63kg
2015年所属チーム：那須ブラーゼン
戦歴：
2015 JPT白浜チームタイムトライアル2位
2015 JPTいわきクリテリウム 8位
選手コメント：「来シーズンも那須ブラーゼンで走らせていただくことになりました。4年目になりますが、今シーズンにトレーニング方法を見直したことで個人的には初年度同じかそれ以上に良い状態で臨めると感じています。また、若手中心のメンバー構成にあって、チーム最年長となるので、色々な面で皆を引っ張っていけるよう、責任感を持って活動していきたいと思います。目標として、今年こそはJプロツアーでの勝利を手にしたいと思っています。国内ロードレースも年々海外勢が増えてレベルが上がっていますが、チームワークで立ち向かいます。来シーズンも応援よろしくお願いいたします。」
水野 恭兵（みずのきょうへい/27） （C）YUKIO MAEDA/M-WAVE水野 恭兵
出身地：山梨県甲府市
出身校：山梨学大学大学院
生年月日：1988/10/23（27）
183cm/69kg
脚質：スプリンター
2015年所属チーム：KINANサイクリングチーム（UCIコンチネンタルチーム）
戦歴：
2013都道府県対抗自転車競技大会 優勝
ジャパンカップオープン 5位
2015 JBCF群馬CSCロードレースDay2 7位
選手コメント：「はじめまして。水野恭兵です。那須ブラーゼンで走らせていただくことになり、とても嬉しく思っています。まず那須の地を踏んだ際に感じたことがありました。
都道府県ロード2015で優勝候補の水野恭兵が積極的に動く photo:Hideaki TAKAGIブラーゼンの旗が町のいたるところに掲げられていました。こんなにも地域に応援されているチームで走れることをとても楽しみに思っています。
新チームはメンバーが5人入れ替わりました。彼らが残していってくれたものと僕たちが新しく持ち込んだものを融合させて大きな力を生んでいきたいと考えています。ロードレースはチームプレー。僕は27歳とチームの中では最年長となります。良い信頼関係を築き、高め合うことが大切なのでその部分を助けられたら、と思っています。若い選手から学ぶことも多く自分自身もう一皮、二皮剥けて更に成長したいです。
環境は整いました。あとは結果を残すだけです。平坦のレースでは最後を任されることもあります。クレバーかつ熱い走りで那須の地に勝利を持ち帰りたいと思います！短い挨拶になりましたが最後に一言。那須ブラーゼンで走らさせていただくことに本当に感謝しています。みんなで那須を盛り上げていきたいと思います。」
岩井 航太（いわいこうた/24） （C）YUKIO MAEDA/M-WAVE岩井 航太（チームキャプテン）
出身地：東京都練馬区
出身校：立教大学
生年月日：1991/11/07（24）
172cm/54kg
2015年所属チーム：那須ブラーゼン
戦歴：2014 JPT富士ヒルクライム 3位
選手コメント：「まずは2014,2015シーズンに引き続き2016シーズンも選手活動が出来ることに感謝したいと思います。昨シーズンを振り返ると、結果・内容共に全く満足いくものではありませんでしたので、来年の契約は「もう一度チャンスを貰った」という感覚です。ただ、悪いシーズンだったなりに得た経験もたくさんありますので、昨シーズンが無駄でなかったと証明出来るよう今後に活かしていきたいです。
来シーズンはUCIレースでの上位入賞と、個人としてもチームとしても表彰台はありながら未だ優勝がないJプロツアーでの優勝を目標にしたいと思います。
ツール・ド・北海道2014 第1ステージ終盤で逃げる岩井航太。最終的にほかの3人は個人総合1位～3位に photo:Hideaki TAKAGI2016シーズンはチームキャプテンを務めることになりました。今まで自分のキャラクターではないと思い組織のリーダーを経験したことはありませんでしたし、選手としてもまだまだ未熟だと思っているので不安な部分もありますが、指名されたからにはチームが円滑に回るよう全力で取り組むつもりです。
選手としての力を付けることはもちろん、同時にこの1年間でキャプテンに相応しい人間に成長したいと思います。過去2年間の在籍で先輩達から得たものがたくさんあるので、それらをしっかり後輩達に伝えていこうと思います。多くの選手が入れ替わりましたが、来シーズンも優勝を目指してチーム一丸となって闘ってまいりますので応援よろしくお願いします。」
吉岡 直哉（よしおかなおや/24） （C）YUKIO MAEDA/M-WAVE吉岡 直哉
出身地：京都府京都市
出身校：京都産業大学
生年月日：1991/12/23（23）
167cm/60kg
2015年所属チーム：那須ブラーゼン
戦歴：
2011年2day race in 木祖村総合優勝
2012年全日本学生選手権クリテリウム優勝
2012年2013年門田杯修善寺カップ２連覇
2013年全日本学生選手権個人ロード3位
2015年ツールドおきなわ山岳賞
選手コメント：「2016年シーズンも那須ブラーゼンで活動させて頂きます。所属2年目のメンバーとして、キャプテンとなる岩井選手を支え、競技面ではチームメイトを引っ張っていける存在になっていきたいと考えております。
ツール・ド・おきなわ2015で130kmにわたって逃げ続けた吉岡直哉 photo:Hideaki TAKAGI昨年度、一勝をあげる事が出来ずに終わってしまい、個人、チーム共に悔しい思いをしました。
目標として、JPTのレースでまずは一勝。まずはそこからスタートしたいと思います。また、2016年ツアーオブジャパンでは僕の地元でもある京都がコースに入っています。第一回目の京都ステージに何としても出場し、目立つ走りをしたいと思っています。アグレッシブな走りをし、勝利を目指し頑張りたいと思いますので、昨年度から引き続き、皆様応援よろしくお願い致します。」
下島 将輝（しもじままさき/22） （C）YUKIO MAEDA/M-WAVE下島 将輝
出身地：兵庫県川西市
出身校：大阪経済大学卒業見込み
生年月日：1993/03/13（22）
180cm/62kg
脚質：パンチャー
2015年所属チーム：コラッジョ川西
戦歴：
西日本チャレンジロードレースU23 4位
ワールドサイクルベックオンカップ C1 優勝
美山サイクルロードレース C1 2位
クレフィール湖東クリテリウムC1 2位
湾岸クリテリウム(学連クラス1)2位
白馬クリテリウム(学連クラス1)2位
兵庫県アマチュア予選 ポイントレース優勝
スプリント力を伸ばした下島将輝。写真は益田チャレンジャーズステージU23 photo:Satoru KATOAACAカップ第8戦第2ステージ 2位 (優勝窪木一茂選手、第3位中村龍太郎選手)
JBCFみやだクリテリウム(E1) 優勝
選手コメント：「この度、コラッジョ川西サイクリングチームから移籍致します下島将輝です。初めに、沢山の人々に支えられる地域密着型チームの那須ブラーゼンで、プロ1年目をスタートできること大変嬉しく思います。来年度からエリート1年目の自分としては、ようやくスタートラインに来たという思いが強く、決して現状に満足することなく上を目指し続けたいと思います。
自分の脚質は、ゴール前のスプリントなどスピードを必要とする展開が得意なパンチャータイプなので、個人としての来シーズンの1番の目標はJPTレースで1勝することです。今年は最後のゴール勝負まで絡めたにも関わらず、2位に終わるレースが何度もありました。これまでよりレースのレベルが格段に上がりますが、チャレンジャーとしてがむしゃらに挑戦していきたいです。
勝利への執着が強いレーススタイルですが、チームに貢献することを絶対に忘れることなく、全てのレースでチームのためにできることを考え、実行したいです。レース活動以外でも、自転車を通して地域を盛り上げられるよう、イベントなどには積極的に参加し、深く関わっていきたいと思います。皆様、ご声援宜しくお願い致します。
高木 三千成（たかぎみちなり/22） （C）YUKIO MAEDA/M-WAVE高木 三千成
出身地：埼玉県上尾市
出身校：立教大学卒業見込み
生年月日：1993/04/16（22）
175cm/58kg
脚質：オールラウンダー
2014年所属チーム：立教大学自転車競技部
戦歴：
2013年長野美麻ロードレース(160キロ) 学生2位
2014年 全日本選手権 U23 20位
静岡インカレロードレース15位
ポイントレース9位
さいたまツールドフランス 出場
大学ロードレースカップシリーズ 総合3位
選手コメント：「この度、那須ブラーゼンで走ることになった高木三千成と申します。
全日本学生ロードレースカップシリーズでは2年連続シリーズ総合3位の高木三千成。写真は大町美麻ロード2013終盤の先頭集団 photo:Hideaki TAKAGI自転車競技は高校から始め、今年で7年目になります。私はオールラウンダーなので、クリテリウム、ロードレース、ヒルクライムやタイムトライアルなどどんなレースでも得意で、エースとしてもアシストとしても走れる自信があります。学生時代はツールドフランスさいたまクリテリウム、全日本選手権、国民体育大会やインカレなどに出場しました。また、1年間に14戦で争われる全日本学生ロードレースカップシリーズでは2年連続シリーズ総合3位になり、私は1年間を通して安定した結果を出せるのが強みです。
プロ1年目を那須ブラーゼンで走れる事をとても光栄に思います。プロ1年目の目標はJPTで1勝することです。
西尾 勇人（にしおはやと/21） （C）YUKIO MAEDA/M-WAVE新規加入選手なので、まずはファンの皆様に名前を覚えていただけるように積極的な走りをしていきたいと思います。また、チームの力になれるようしっかりと自分に与えられた役割を果たしていきたいと思います。是非、応援よろしくお願い致します。」
西尾 勇人
出身地：北海道札幌市
出身校：順天堂大学卒業見込み
生年月日：1994/01/09（21）
171cm/60kg
脚質：クライマー
2014年所属チーム：順天堂大学自転車競技部
戦歴：
2015年度 全日本学生ロードカップ第3戦修善寺オープンロードレース 優勝
全日本学生選手権チームロードタイムトライアル 5位
修善寺カップオープンロード2015で優勝の西尾勇人 photo:Satoru KATO選手コメント：「この度、順天堂大学から那須ブラーゼンに入団することになりました西尾勇人です。那須ブラーゼンに入団することができ、本当に嬉しく思うと同時に、感謝の気持ちでいっぱいです。プロ1年目を那須ブラーゼンで過ごさせていただくことを誇りに思い、チームに貢献できるように貪欲に、自転車での成長はもちろん、人間として等、他の事でもひと回り大きく成長できるように日々精進していきたいと思います。また、1日でも早くファンのみなさんの前で走る姿を見ていただきたいと思っていますので、その際は、応援よろしくお願いします。」
新城 銀二（あらしろぎんじ/18） （C）YUKIO MAEDA/M-WAVE新城 銀二
出身地：沖縄県石垣市
生年月日：1991/11/07
173cm/63kg
脚質：オールラウンダー
2015年所属チーム：八重山高校自転車競技部（八重山高校卒業見込み）
戦歴：
平成26年度 全国選抜大会 ポイントレース 4位
ロードレース 17位
平成27年度 インターハイロードレース 17位
選手コメント：
「沖縄県石垣島から那須ブラーゼンに新加入ました。新城 銀二です。僕は、2016'シーズンチーム最年少の18歳としてレースに参戦させていただきます。また、自転車選手としての1年目のシーズンをここ"那須ブラーゼン"からスタート出来ることを心から嬉しく思っています。プロ1年目を前にして
2015年3月の高校選抜大会ポイントレース4位の新城銀二（右） photo:Hideaki TAKAGI2016’シーズンは沢山のことに挑戦して、沢山の技術や知識を得るシーズンにしたいと思っています。
まだ未熟者でただの田舎から来た何も知らない高卒ルーキーですが、同じ石垣島出身の新城幸也選手、新城雄大選手を目標として追いつけ追い越せの強い気持ちを持って精進していきますので、どうか温かく僕の成長を見守って頂き熱い応援のほどよろしくお願い致します。また、自転車競技ができることに心から感謝し、チームの勝利に貢献出来るよう頑張りますので、よろしくお願い致します。」
清水 良行監督
コメント：
「今シーズン監督就任2年目にしてディフェンディングチャンピオンを従えての地元開催の全日本選手権に挑むということで良い緊張感の中でシーズンスタートしました。運営会社には無理を言いタイ合宿や四万十合宿を行い強化・育成に励みました。残念ながら敗れてしまいましたが全選手できる限りの事はやったという自負のもと大会を終えられたことが後半戦にも生きました。特に若手選手の活躍は頼もしい限りで他チームからも一目おかれるチームへと成長することができました。
その中で5名の選手が退団することになりました。各選手ステップアップの為の移籍です。5名の選手が加わり新たな体制で2016’シーズンを戦います。キャプテンは3シーズン目を迎える岩井選手。オールラウンダーの吉岡選手とスプリンターの水野選手を中心に選手を構成しました。大学卒、高校卒のルーキーが多く前半戦は厳しい戦いが予想されますが選手を育成しながらJPT悲願の1勝を目指します。
Text:NASPO(株)運営マネージャー 若杉厚仁
2015年4月のJPT白浜チームTTでは1秒差の2位に photo:Hideaki TAKAGI栃木県那須町に拠点を構えるUCIコンチネンタルチームの那須ブラーゼンが2016年体制を発表した。2016年で4年目を迎える那須ブラーゼンは観光地での地域密着型チームとして活動。2014年は佐野淳哉が全日本選手権ロードに優勝、そして2015年はチームTTそして個人成績でもJプロツアーの表彰台を複数回経験するほどのチームに成長した。
チームが目指すもののひとつは若手育成。必ずしも成績に結びつかないのが普通だが特に2015年は目覚しい成績を残した。JPTのチームTTでは他のどのチームよりも統制の取れた美しい隊列で走りぬき、白浜は1秒差で2位、南魚沼3位、群馬4位とチーム力を見せた。個人では佐野淳哉がJPT個人TT2位 鈴木龍がJPT美浜クリテリウムで2位そしてツール・ド・熊野でステージ3位とUCIポイントを獲得。JPT年間総合では新城雄大がU23総合優勝を果たすなど完全に上位常連チームとなった。
2015年メンバーから5名が他チームへ移籍する。雨澤毅明、小野寺玲は宇都宮ブリッツェンへ、佐野淳哉、鈴木龍、新城雄大は他チームへ移籍となる。いずれも那須ブラーゼンでの活躍が認められステップアップとしての移籍であり、これら選手を育て上げたチームと清水良行監督ら首脳陣の手腕は高く評価される。
2016年は3名が継続。新たに5名が加入しふたたび上を目指す。
以下、チームからのリリースを紹介しよう。
那須ブラーゼン2016年メンバー （C）YUKIO MAEDA/M-WAVE2015シーズンにチームの躍進を支えた8選手中5選手がチームを離れることとなりました。これは那須ブラーゼンのもつ育成システムが強く機能した証でもあり、国内随一の若手選手育成を手がけるトップチームとしての存在感を明確に示せたシーズンでもありました。そんな実績と自信を携えて、2016シーズンは退団5選手に代わり、新たに若手を中心としたフレッシュな5選手を加え、変わらず8名体制で挑むこととなります。
新加入5選手のうち、4選手は新卒、1選手は国内トップツアーシーンで実績を持っていない選手で構成されており、8名の平均年齢は23.125歳（シーズンスタート時）と、2015シーズンに引き続き25歳を下回るメンバー構成となります。地域にはぐくまれながら、各選手がシステムの中で大きな成長を遂げ、スター選手犇く強豪チームに対して驚異的な存在へと変貌していくことが那須ブラーゼンの持つチームとしての持ち味であることに変化はありません。
集まった2016シーズンメンバーは、それぞれに高いのびしろを有する発展途上の選手たちではありながら、各世代を代表するような実力を備えていて、シーズン開幕からそのポテンシャルを発揮してくれることが期待でき、決して躍進した2015シーズンにも見劣りしない戦果を挙げてくれるものと期待しています。
2016シーズンチーム体制
運営マネージャー
若杉 厚仁（わかすぎあつひと/26）
監督
清水 良行（しみずよしゆき/33）
2014年8月のJPTみやだクリテリウムで逃げる小坂光 photo:So ISOBE選手（※新加入）小坂 光（こさかひかる/27）
水野 恭兵（みずのきょうへい/27）※
岩井 航太（いわいこうた/24）新チームキャプテン
吉岡 直哉（よしおかなおや/24）
下島 将輝（しもじままさき/22）※
高木 三千成（たかぎみちなり/22）※
西尾 勇人（にしおはやと/21）※
新城 銀二（あらしろぎんじ/18）※
小坂 光
出身地：長野県佐久市
小坂 光（こさかひかる/27） （C）YUKIO MAEDA/M-WAVE出身校：高崎経済大学生年月日：1988/10/21（27）
171cm/63kg
2015年所属チーム：那須ブラーゼン
戦歴：
2015 JPT白浜チームタイムトライアル2位
2015 JPTいわきクリテリウム 8位
選手コメント：「来シーズンも那須ブラーゼンで走らせていただくことになりました。4年目になりますが、今シーズンにトレーニング方法を見直したことで個人的には初年度同じかそれ以上に良い状態で臨めると感じています。また、若手中心のメンバー構成にあって、チーム最年長となるので、色々な面で皆を引っ張っていけるよう、責任感を持って活動していきたいと思います。目標として、今年こそはJプロツアーでの勝利を手にしたいと思っています。国内ロードレースも年々海外勢が増えてレベルが上がっていますが、チームワークで立ち向かいます。来シーズンも応援よろしくお願いいたします。」
水野 恭兵（みずのきょうへい/27） （C）YUKIO MAEDA/M-WAVE水野 恭兵出身地：山梨県甲府市
出身校：山梨学大学大学院
生年月日：1988/10/23（27）
183cm/69kg
脚質：スプリンター
2015年所属チーム：KINANサイクリングチーム（UCIコンチネンタルチーム）
戦歴：
2013都道府県対抗自転車競技大会 優勝
ジャパンカップオープン 5位
2015 JBCF群馬CSCロードレースDay2 7位
選手コメント：「はじめまして。水野恭兵です。那須ブラーゼンで走らせていただくことになり、とても嬉しく思っています。まず那須の地を踏んだ際に感じたことがありました。
都道府県ロード2015で優勝候補の水野恭兵が積極的に動く photo:Hideaki TAKAGIブラーゼンの旗が町のいたるところに掲げられていました。こんなにも地域に応援されているチームで走れることをとても楽しみに思っています。新チームはメンバーが5人入れ替わりました。彼らが残していってくれたものと僕たちが新しく持ち込んだものを融合させて大きな力を生んでいきたいと考えています。ロードレースはチームプレー。僕は27歳とチームの中では最年長となります。良い信頼関係を築き、高め合うことが大切なのでその部分を助けられたら、と思っています。若い選手から学ぶことも多く自分自身もう一皮、二皮剥けて更に成長したいです。
環境は整いました。あとは結果を残すだけです。平坦のレースでは最後を任されることもあります。クレバーかつ熱い走りで那須の地に勝利を持ち帰りたいと思います！短い挨拶になりましたが最後に一言。那須ブラーゼンで走らさせていただくことに本当に感謝しています。みんなで那須を盛り上げていきたいと思います。」
岩井 航太（いわいこうた/24） （C）YUKIO MAEDA/M-WAVE岩井 航太（チームキャプテン）出身地：東京都練馬区
出身校：立教大学
生年月日：1991/11/07（24）
172cm/54kg
2015年所属チーム：那須ブラーゼン
戦歴：2014 JPT富士ヒルクライム 3位
選手コメント：「まずは2014,2015シーズンに引き続き2016シーズンも選手活動が出来ることに感謝したいと思います。昨シーズンを振り返ると、結果・内容共に全く満足いくものではありませんでしたので、来年の契約は「もう一度チャンスを貰った」という感覚です。ただ、悪いシーズンだったなりに得た経験もたくさんありますので、昨シーズンが無駄でなかったと証明出来るよう今後に活かしていきたいです。
来シーズンはUCIレースでの上位入賞と、個人としてもチームとしても表彰台はありながら未だ優勝がないJプロツアーでの優勝を目標にしたいと思います。
ツール・ド・北海道2014 第1ステージ終盤で逃げる岩井航太。最終的にほかの3人は個人総合1位～3位に photo:Hideaki TAKAGI2016シーズンはチームキャプテンを務めることになりました。今まで自分のキャラクターではないと思い組織のリーダーを経験したことはありませんでしたし、選手としてもまだまだ未熟だと思っているので不安な部分もありますが、指名されたからにはチームが円滑に回るよう全力で取り組むつもりです。選手としての力を付けることはもちろん、同時にこの1年間でキャプテンに相応しい人間に成長したいと思います。過去2年間の在籍で先輩達から得たものがたくさんあるので、それらをしっかり後輩達に伝えていこうと思います。多くの選手が入れ替わりましたが、来シーズンも優勝を目指してチーム一丸となって闘ってまいりますので応援よろしくお願いします。」
吉岡 直哉（よしおかなおや/24） （C）YUKIO MAEDA/M-WAVE吉岡 直哉出身地：京都府京都市
出身校：京都産業大学
生年月日：1991/12/23（23）
167cm/60kg
2015年所属チーム：那須ブラーゼン
戦歴：
2011年2day race in 木祖村総合優勝
2012年全日本学生選手権クリテリウム優勝
2012年2013年門田杯修善寺カップ２連覇
2013年全日本学生選手権個人ロード3位
2015年ツールドおきなわ山岳賞
選手コメント：「2016年シーズンも那須ブラーゼンで活動させて頂きます。所属2年目のメンバーとして、キャプテンとなる岩井選手を支え、競技面ではチームメイトを引っ張っていける存在になっていきたいと考えております。
ツール・ド・おきなわ2015で130kmにわたって逃げ続けた吉岡直哉 photo:Hideaki TAKAGI昨年度、一勝をあげる事が出来ずに終わってしまい、個人、チーム共に悔しい思いをしました。目標として、JPTのレースでまずは一勝。まずはそこからスタートしたいと思います。また、2016年ツアーオブジャパンでは僕の地元でもある京都がコースに入っています。第一回目の京都ステージに何としても出場し、目立つ走りをしたいと思っています。アグレッシブな走りをし、勝利を目指し頑張りたいと思いますので、昨年度から引き続き、皆様応援よろしくお願い致します。」
下島 将輝（しもじままさき/22） （C）YUKIO MAEDA/M-WAVE下島 将輝出身地：兵庫県川西市
出身校：大阪経済大学卒業見込み
生年月日：1993/03/13（22）
180cm/62kg
脚質：パンチャー
2015年所属チーム：コラッジョ川西
戦歴：
西日本チャレンジロードレースU23 4位
ワールドサイクルベックオンカップ C1 優勝
美山サイクルロードレース C1 2位
クレフィール湖東クリテリウムC1 2位
湾岸クリテリウム(学連クラス1)2位
白馬クリテリウム(学連クラス1)2位
兵庫県アマチュア予選 ポイントレース優勝
スプリント力を伸ばした下島将輝。写真は益田チャレンジャーズステージU23 photo:Satoru KATOAACAカップ第8戦第2ステージ 2位 (優勝窪木一茂選手、第3位中村龍太郎選手)JBCFみやだクリテリウム(E1) 優勝
選手コメント：「この度、コラッジョ川西サイクリングチームから移籍致します下島将輝です。初めに、沢山の人々に支えられる地域密着型チームの那須ブラーゼンで、プロ1年目をスタートできること大変嬉しく思います。来年度からエリート1年目の自分としては、ようやくスタートラインに来たという思いが強く、決して現状に満足することなく上を目指し続けたいと思います。
自分の脚質は、ゴール前のスプリントなどスピードを必要とする展開が得意なパンチャータイプなので、個人としての来シーズンの1番の目標はJPTレースで1勝することです。今年は最後のゴール勝負まで絡めたにも関わらず、2位に終わるレースが何度もありました。これまでよりレースのレベルが格段に上がりますが、チャレンジャーとしてがむしゃらに挑戦していきたいです。
勝利への執着が強いレーススタイルですが、チームに貢献することを絶対に忘れることなく、全てのレースでチームのためにできることを考え、実行したいです。レース活動以外でも、自転車を通して地域を盛り上げられるよう、イベントなどには積極的に参加し、深く関わっていきたいと思います。皆様、ご声援宜しくお願い致します。
高木 三千成（たかぎみちなり/22） （C）YUKIO MAEDA/M-WAVE高木 三千成出身地：埼玉県上尾市
出身校：立教大学卒業見込み
生年月日：1993/04/16（22）
175cm/58kg
脚質：オールラウンダー
2014年所属チーム：立教大学自転車競技部
戦歴：
2013年長野美麻ロードレース(160キロ) 学生2位
2014年 全日本選手権 U23 20位
静岡インカレロードレース15位
ポイントレース9位
さいたまツールドフランス 出場
大学ロードレースカップシリーズ 総合3位
選手コメント：「この度、那須ブラーゼンで走ることになった高木三千成と申します。
全日本学生ロードレースカップシリーズでは2年連続シリーズ総合3位の高木三千成。写真は大町美麻ロード2013終盤の先頭集団 photo:Hideaki TAKAGI自転車競技は高校から始め、今年で7年目になります。私はオールラウンダーなので、クリテリウム、ロードレース、ヒルクライムやタイムトライアルなどどんなレースでも得意で、エースとしてもアシストとしても走れる自信があります。学生時代はツールドフランスさいたまクリテリウム、全日本選手権、国民体育大会やインカレなどに出場しました。また、1年間に14戦で争われる全日本学生ロードレースカップシリーズでは2年連続シリーズ総合3位になり、私は1年間を通して安定した結果を出せるのが強みです。プロ1年目を那須ブラーゼンで走れる事をとても光栄に思います。プロ1年目の目標はJPTで1勝することです。
西尾 勇人（にしおはやと/21） （C）YUKIO MAEDA/M-WAVE新規加入選手なので、まずはファンの皆様に名前を覚えていただけるように積極的な走りをしていきたいと思います。また、チームの力になれるようしっかりと自分に与えられた役割を果たしていきたいと思います。是非、応援よろしくお願い致します。」西尾 勇人
出身地：北海道札幌市
出身校：順天堂大学卒業見込み
生年月日：1994/01/09（21）
171cm/60kg
脚質：クライマー
2014年所属チーム：順天堂大学自転車競技部
戦歴：
2015年度 全日本学生ロードカップ第3戦修善寺オープンロードレース 優勝
全日本学生選手権チームロードタイムトライアル 5位
修善寺カップオープンロード2015で優勝の西尾勇人 photo:Satoru KATO選手コメント：「この度、順天堂大学から那須ブラーゼンに入団することになりました西尾勇人です。那須ブラーゼンに入団することができ、本当に嬉しく思うと同時に、感謝の気持ちでいっぱいです。プロ1年目を那須ブラーゼンで過ごさせていただくことを誇りに思い、チームに貢献できるように貪欲に、自転車での成長はもちろん、人間として等、他の事でもひと回り大きく成長できるように日々精進していきたいと思います。また、1日でも早くファンのみなさんの前で走る姿を見ていただきたいと思っていますので、その際は、応援よろしくお願いします。」新城 銀二（あらしろぎんじ/18） （C）YUKIO MAEDA/M-WAVE新城 銀二出身地：沖縄県石垣市
生年月日：1991/11/07
173cm/63kg
脚質：オールラウンダー
2015年所属チーム：八重山高校自転車競技部（八重山高校卒業見込み）
戦歴：
平成26年度 全国選抜大会 ポイントレース 4位
ロードレース 17位
平成27年度 インターハイロードレース 17位
選手コメント：
「沖縄県石垣島から那須ブラーゼンに新加入ました。新城 銀二です。僕は、2016'シーズンチーム最年少の18歳としてレースに参戦させていただきます。また、自転車選手としての1年目のシーズンをここ"那須ブラーゼン"からスタート出来ることを心から嬉しく思っています。プロ1年目を前にして
2015年3月の高校選抜大会ポイントレース4位の新城銀二（右） photo:Hideaki TAKAGI2016’シーズンは沢山のことに挑戦して、沢山の技術や知識を得るシーズンにしたいと思っています。まだ未熟者でただの田舎から来た何も知らない高卒ルーキーですが、同じ石垣島出身の新城幸也選手、新城雄大選手を目標として追いつけ追い越せの強い気持ちを持って精進していきますので、どうか温かく僕の成長を見守って頂き熱い応援のほどよろしくお願い致します。また、自転車競技ができることに心から感謝し、チームの勝利に貢献出来るよう頑張りますので、よろしくお願い致します。」
清水 良行監督
コメント：
「今シーズン監督就任2年目にしてディフェンディングチャンピオンを従えての地元開催の全日本選手権に挑むということで良い緊張感の中でシーズンスタートしました。運営会社には無理を言いタイ合宿や四万十合宿を行い強化・育成に励みました。残念ながら敗れてしまいましたが全選手できる限りの事はやったという自負のもと大会を終えられたことが後半戦にも生きました。特に若手選手の活躍は頼もしい限りで他チームからも一目おかれるチームへと成長することができました。
その中で5名の選手が退団することになりました。各選手ステップアップの為の移籍です。5名の選手が加わり新たな体制で2016’シーズンを戦います。キャプテンは3シーズン目を迎える岩井選手。オールラウンダーの吉岡選手とスプリンターの水野選手を中心に選手を構成しました。大学卒、高校卒のルーキーが多く前半戦は厳しい戦いが予想されますが選手を育成しながらJPT悲願の1勝を目指します。
Text:NASPO(株)運営マネージャー 若杉厚仁
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