ロード世界選手権1日目、午後に行なわれたエリート女子個人タイムトライアルはクリスティン・アームストロング(アメリカ)が下位を1分近く引き離す圧倒的なタイムで優勝。2006年に続く2度目の世界チャンピオンに輝いた。

下位を1分近く引き離す圧倒的なトップタイムで優勝したクリスティン・アームストロング(アメリカ)下位を1分近く引き離す圧倒的なトップタイムで優勝したクリスティン・アームストロング(アメリカ) photo:Cor Vosエリート女子のコースは男子レースとは異なり、標高差110mの13.4km周回を2周。中盤に最大勾配10%のロッサ・ディ・ランカテの上りが登場するのは各カテゴリー共通だ。

このコースを平均スピード45.379km/h、下位の選手を1km/h以上上回るハイペースで駆け抜け、35分26秒をマークしたのは、サーヴェロ・ライフフォース所属のクリスティン・アームストロング(アメリカ)。下位を1分近く引き離す圧勝だった。

過去に4回優勝している50歳のジャンニ・ロンゴ(フランス)は驚きの10位過去に4回優勝している50歳のジャンニ・ロンゴ(フランス)は驚きの10位 photo:Cor Vos昨年の北京五輪個人TTでも下位を25秒引き離す力走を見せ、金メダルを獲得したアームストロング。ロード世界選手権個人TTでは2005年に3位、2006年に優勝を飾っている。これが2度目のアルカンシェル獲得だ。

先月36歳の誕生日を迎えたアームストロングは「自分が何歳だとか、何回世界チャンピオンに輝いているのかなんて関係ない。勝つことはいつだって最高の気分にさせてくれる」と語る。28歳ノエミ・カンテーレ(イタリア)や24歳リンダ・ヴィルムセン(デンマーク)の健闘が世代交代を感じさせたが、アームストロングの走りがそれらを凌駕した。

表彰台、左から2位ノエミ・カンテーレ(イタリア)、優勝クリスティン・アームストロング(アメリカ)、3位リンダ・ヴィルムセン(デンマーク)表彰台、左から2位ノエミ・カンテーレ(イタリア)、優勝クリスティン・アームストロング(アメリカ)、3位リンダ・ヴィルムセン(デンマーク) photo:Cor Vos「今日は驚くべき一日だった。スター選手が出揃う中で、私は運を味方に付けることが出来た。最高の機材無しには世界チャンピオンになれなかったと思う。素晴らしい機材を提供してくれたスポンサーに感謝している」。

フランスが誇る超ベテラン、50歳のジャンニ・ロンゴ(フランス)は、北京五輪個人TT銀メダリストのエマ・プーリー(イギリス)を上回るタイムでトップ10入り。2度の世界チャンピオンで、地元期待のカリン・チューリグ(スイス)は9位に終わった。

選手コメントはサーヴェロ公式サイトより。


ロード世界選手権2009エリート女子個人タイムトライアル結果
1位 クリスティン・アームストロング(アメリカ)35'26"
2位 ノエミ・カンテーレ(イタリア)+55"
3位 リンダ・ヴィルムセン(デンマーク)+58"
4位 ユーディト・アルント(ドイツ)+1'24"
5位 クリスティアン・ゼーダー(オーストリア)+1'28"
6位 アンバー・ネーベン(アメリカ)+1'29"
7位 タチアナ・アントシナ(ロシア)+1'31"
8位 タラ・ホウィッテン(カナダ)+1'33"
9位 カリン・チューリグ(スイス)+1'38"
10位 ジャンニ・ロンゴ(フランス)+1'48"

text:Kei Tsuji
photo:Cor Vos

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