「モレーノの動きは見送った。キセロフスキーが行くタイミングが勝負だと思った」と冷静にタイミングを図って勝利したディエゴ・ウリッシ(イタリア、ランプレ・メリダ)は言う。他ジュリアン・アレドンドやダニエル・モレーノらのコメントを紹介する。



ステージ2勝目を挙げたディエゴ・ウリッシ(イタリア、ランプレ・メリダ)

キセロフスキーを振り切ったディエゴ・ウリッシ(イタリア、ランプレ・メリダ)が2勝目キセロフスキーを振り切ったディエゴ・ウリッシ(イタリア、ランプレ・メリダ)が2勝目 photo:Kei Tsuji「最後の登りに凄い栄光が待っていた。できる限りの全てのことを尽くしたし、昨日の夜にはスポーツディレクターと最後の上りに付いて情報を学んでいたんだ。1級山岳チッポ・ディ・カルペーニャででは多くの選手の力を奪っていたけれど、それでも集団はとても速いペースで最後の登りに突入した。

僕自身かなり苦しめられたけれど食らいついて、勾配が13%になる場所までタイミングを待った。つまり僕の得意な場所をね。ロランのアタックが決まってしまうんじゃないかと思っていたけど、モレーノがアタックしたけれど、待った方が良いと思った。キセロフスキーが行ったタイミングでしようと考えたんだ。再びこんな美しい勝利を掴むことが出来て本当に嬉しい。」

ステージ2勝目をマークしたディエゴ・ウリッシ(イタリア、ランプレ・メリダ)ステージ2勝目をマークしたディエゴ・ウリッシ(イタリア、ランプレ・メリダ) photo:Kei Tsuji
残り400mでアタックしたダニエル・モレーノ(スペイン、カチューシャ)

「とにかく勝利が欲しかった」(ダニエル・モレーノ スペイン、カチューシャ)「とにかく勝利が欲しかった」(ダニエル・モレーノ スペイン、カチューシャ) photo:www.katushateam.com「登りの最後があんなにキツいなんて思ってもみなかった。とにかく、ただひたすらに勝ちたかった。"勝利"という文字が頭の中にずっとあって急ぎすぎたか、少し早いタイミングで出てしまった。

ステージ4位でフィニッシュするナイロ・キンタナ(コロンビア、モビスター)ステージ4位でフィニッシュするナイロ・キンタナ(コロンビア、モビスター) photo:Kei Tsujiロランとアレドンドには追走を仕掛けるタイミングが遅すぎて追いつかないかと思っていたよ。最初の山岳をハイペースでこなして疲れがあったけれど、それに報いたかった。カッシーノのあのステージで僕らは3人を失ってしまい、正直言ってとてもモチベーションが下がっている。でも今日の走りはチームに刺激を入れることができたし、ジロはまだ続いていく。ビシオソや他のみんなに報いることができると良いね。」

4位でゴールしたナイロ・キンタナ(コロンビア、モビスター)

「ステージ4位でゴールはできているが、脚の調子がとても良いわけではない。なぜだかは全く分からないけれど、おそらく2日前の落車の影響が残っているのではないか?と思う。チームが積極的に集団を牽いたのは、僕がアタックしたかったから。最終盤にはもう誰にもタイム差を与えたくない一心で走っていた。明日には調子がもっと良くなっていると思う。」

終盤にアタックしたジュリアン・アレドンド(コロンビア)と、ロバート・キセロフスキー(クロアチア)

逃げグループから飛び出したジュリアン・アレドンド(コロンビア、トレックファクトリーレーシング)逃げグループから飛び出したジュリアン・アレドンド(コロンビア、トレックファクトリーレーシング) photo:Kei Tsujiステージ優勝は叶わなかったが、マリアアッズーラを手中に収めたジュリアン・アレドンド(コロンビア、トレックファクトリーレーシング)ステージ優勝は叶わなかったが、マリアアッズーラを手中に収めたジュリアン・アレドンド(コロンビア、トレックファクトリーレーシング) photo:Kei Tsujiアレドンド:「できる限りの全ての、全ての、そして全ての力を出し切った。最後は身体に何も残っていなかった。もはや死人のようだ。明日僕は墓地で見つかるだろう。

僕はステージを勝つという目標を持ってジロに来たし、今だってその気持ちは強い。今日はとても惜しい結果になってしまって落ち込んだけれど、それがレースだ。ラスト1kmまでは調子の良さを感じていたよ。全体的には自分のレースについてハッピーだ。ロバートのヘルプをすることが一番の目標だけれど、またチャンスがあれば勝利を狙って自ら動いていきたい。あとマリアアッズーラを着ているのは良い気分だよ。できる限りジャージを守っていきたい。」

34分遅れでフィニッシュするマイケル・マシューズ(オーストラリア、オリカ・グリーンエッジ)34分遅れでフィニッシュするマイケル・マシューズ(オーストラリア、オリカ・グリーンエッジ) photo:Kei Tsujiキセロフスキー:「今日は調子の良さを感じていた。早いタイミングからアタックしたかったがアレドンドが行ったから、自分自身にタイミングを待つよう強く言い聞かせた。そして最後、残り500m、しかも登りでの500mからスプリントをかけた。勝てなかったが、今日のステージには満足している。」

マリアローザを一週間にわたってキープオリカ・グリーンエッジのマット・ホワイト助監督

「今日はイヴァン(サンタロミータ)にチャンスがあると考えていたが、できる限りのことができたと思う。一週間でステージ2勝し、マリアローザをキープするというスーパーウィークを過ごしたが、それでやり尽くしたという訳ではない。山岳ステージで生き残って、平坦ステージで再び勝利を狙っていきたい。」

21分52秒遅れの80位でステージを終えた別府史之(トレックファクトリーレーシング)

今大会最初の本格山岳ステージを終えた別府史之(トレックファクトリーレーシング)今大会最初の本格山岳ステージを終えた別府史之(トレックファクトリーレーシング) photo:Kei Tsuji「今日もアシストとして一日走った。チームとしてはステージ優勝はできなかったが、キセロフスキーがステージ2位になり、アレドンドが山岳賞ジャージ獲得できた。

自分は最初のカテゴリー1級の中盤まで、BMCとアスタナ、モビスターが前を固める中、ロバート・キセロフスキーをサポートして、勾配が厳しくなったところでドロップアウトして今日の仕事を終えた。38x28でもギヤが足りないくらい厳しい山岳だった。ロバートも連日の仕事を大変喜んでくれているので、引き続きチームリーダーのサポートをしていきたい。そして、どこかのステージで自分自身も逃げに乗りステージを狙いたい。」

27分1秒遅れの112位でゴールした新城幸也(ユーロップカー)

「ピエールが本当に惜しかった。今後ピエールがステージ優勝できるチャンスはあると思うので、今、自分できるだけのことをして、助けたい。痛みはあるが、上りの調子は良い。怪我もだんだん良くなってきていると思うので、今はまだ我慢。」


各コメントはジロ・デ・イタリア公式リリースやチーム/個人公式ウェブサイトなど、新城幸也のコメントはTeamユキヤ通信より。

text:So.Isobe