今大会初めて雨が降ること無くレースが進行したジロ・デ・イタリア第7ステージは、集団スプリントを制したブアニが大会2勝目を飾った。マリアローザはマシューズがキープ。翌第8ステージからはいよいよ本格的な山岳ステージへと突入し、総合優勝争いの火蓋が切って落とされる。



ステージ優勝&マリアロッサ獲得のナセル・ブアニ(フランス、FDJ.fr)

ゴールスプリントを制したナセル・ブアニ(フランス、FDJ.fr)ゴールスプリントを制したナセル・ブアニ(フランス、FDJ.fr) photo:Kei Tsuji
表彰台で2勝目をアピールするナセル・ブアニ(フランス、FDJ.fr)表彰台で2勝目をアピールするナセル・ブアニ(フランス、FDJ.fr) photo:Kei Tsuji最後の右コーナーを抜けてスプリントを始めようとしたんだけど、左側にいたマシューズとニッツォロに塞がれそうになったんだ。でも、ラインの小さな隙間を縫ってスプリントした。今日、中間スプリントでもポイントを獲得したから、明日と明後日の山岳ステージでも、できるだけマリアロッサを着ているために中間スプリントポイントを獲りに行こうと思っている。

キッテルやカベンディッシュは偉大なスプリンターだけど、僕はまだ23歳で、日々のトレーニングの中でより強くなっていく。失敗から学び、二度と同じミスをしないように努めているが、それでもキッテルやカベンディッシュと僕が比較できるようになるとは思わない。彼らのキャリアと僕の目標とするキャリアは全然違うからね。

ステージ2位のジャコモ・ニッツォロ(イタリア、トレックファクトリーレーシング)

ブアニやマシューズらと競り合うジャコモ・ニッツォロ(中央、イタリア、トレックファクトリーレーシング)ブアニやマシューズらと競り合うジャコモ・ニッツォロ(中央、イタリア、トレックファクトリーレーシング) (c)CorVos残り200mでブアニを見た時に、彼はスプリントを始めてなかったから、はや掛けしようとしたんだ。結果的には負けたけど、これまでのスプリントステージの中では最も僅差だったし、きっと次のスプリントステージでは勝てるという自信が湧いてきた。

チームとして誰かを逃げに送り込むか、スプリントに備えてみんなで集団内に留まるを決めるのが難しいステージだった。それにどの登りも決して簡単なものでは無かった。でも、僕達は僕達のやり方に従った。逃げ集団ができてタイム差が開き始めた時は調子が悪いと感じていたけど、ゴールに近づくにつれ調子良くなって来たんだ。ゴールに向けてはフミとエウジェニオ(・アラファチ)が懸命にアシストして逃げを捉えてくれた。本当に素晴らしい働きだった。

今日はミス無くスプリントできたし、結果として2位でゴールできたからいい気分だよ。同じく2位でゴールした(第4ステージの)バーリよりも良い感触だね。ただ優勝できてないことだけが残念ではあるけど、チーム内の連携がうまくいっているし、前を見続ければチャンスが訪れるはず。ポイント賞ジャージが手に入れば嬉しいけど、このジロでの最も大きな目標はステージ優勝だ。もちろんステージ優勝してポイント賞ジャージを着れれば最高だけどね。

マリアローザをキープしたマイケル・マシューズ(オーストラリア、オリカ・グリーンエッジ)

チームメイトとマリアローザキープを喜ぶマイケル・マシューズ(オーストラリア、オリカ・グリーンエッジ)チームメイトとマリアローザキープを喜ぶマイケル・マシューズ(オーストラリア、オリカ・グリーンエッジ) photo:Kei Tsuji今日までマリアローザを着ていることができれば、今日がマリアローザをキープできる最後の日になるとわかっていたんだ。明日マリアローザを失うのはすごく悲しいけれどね。でもできるだけの努力はするつもりだ。きっとあまり多くのことはできないだろうけど。金曜日のチームTT、そして昨日のモンテカッシーノの勝利、そしてマリアローザを着ていたこの一週間はチームにとってすばらしい一週間だった。これ以上を求めることはできないよ。

マリアローザを守ったマイケル・マシューズ(オーストラリア、オリカ・グリーンエッジ)マリアローザを守ったマイケル・マシューズ(オーストラリア、オリカ・グリーンエッジ) photo:Kei Tsuji今日のスプリントはかなりテクニカルで激しい争いになった。最後の位置取り争いで、こういうゴールスプリントで勝つには、1つか2つ低いポジションにいたんだ。昨日のステージのダメージが残っていて、僕は100%では無かったしね。これがマリアローザの維持と今日のスプリントについてだよ。今日のトップ3に入った選手は本当に強かったし、その中での勝利というのは驚くべきだ。そのための足が僕には残っていなかったんだ。

僕は明日エヴァンスがマリアローザを着ることになると思う。きっと総合を争う選手たちにとって長いジロになるだろうね。これからハードなステージがたくさんあるからね。もし彼がマリアローザを着るのを数日待つのはいい戦略かもしれない。彼のチームは本当に強いし、彼を登りの前にベストポジションに連れて行くことができるし、チームメイトは彼を助けることができる。彼は素晴らしい人だし、三週間後には、たとえマリアローザを獲得していなくとも表彰台の上にいる彼を見ることができるだろう。

翌日から始まる山岳ステージに意気込むカデル・エヴァンス(オーストラリア、BMCレーシング)

集団内で登りをこなすカデル・エヴァンス(オーストラリア、BMCレーシング)集団内で登りをこなすカデル・エヴァンス(オーストラリア、BMCレーシング) photo:Kei Tsuji他の総合勢に対してタイム差を稼ぐことはできたけど、昨日は最悪だった。それに比べれば比較的落ち着いた1日だったし、どの選手も安全に走ることを心がけていたね。今日のレースも5時間超えになったしハイペースだったけど、ドライコンディションでゴール前も安全だった。

明日は今大会始めての山岳ステージだし、197kmと距離も長いから総合勢にとっては重要な1日になるはず。だから、今日1日をストレス無く集団内で過ごすことでできて良かった。ただ、また雨が降る予報だから、再びレースが混乱する可能性を含んでいるね。

逃げ集団に入ったロビンソン・シャラプ(コロンビア、コロンビア)

逃げ集団に入ったロビンソン・シャラプ(コロンビア、コロンビア)逃げ集団に入ったロビンソン・シャラプ(コロンビア、コロンビア) (c)CorVos今日は逃げに乗れるとは思っていなかった。最初の登りで何回かアタックがあって、まず10人程度の先頭集団になったが最終的には5人に絞られた。僕を含めて一緒に逃げた選手はゴールが近づくに連れ「逃げ切れる可能性がある」と感じるようになり、残り20km辺りではだんだんと自信が深まってきたから、とにかく踏み続けたんだ。

ただ、だんだんと5人の間で強調が取れなくなり、メイン集団が勢い良く追走してきた。そして最後の最後でガス欠になって吸収されてしまったんだ。滅多にないチャンスを逃してしまった瞬間はとても残念な気分になった。最後にもう一つ登りがあれば結果は違っていたかもしれないけど…仕方ないね。脚の調子は日を追うごとに良くなっているから、明日はチームメイトのアシストを頑張るよ。

ステージ53位でゴールした別府史之(トレックファクトリーレーシング)

メイン集団のローテーションに入る別府史之(トレックファクトリーレーシング)メイン集団のローテーションに入る別府史之(トレックファクトリーレーシング) photo:Kei Tsuji今日は序盤から積極的に動いた。逃げはなかなか決まらずレースは進んだ。最初の山岳ポイントの上りでは有力選手ばかりに絞られたが、その中に残ることができた。コンディションはとても良い。

ただ、最終的な逃げには乗ることはできなかった。その後はエーススプリンターのジャコモ・ニッツォロのステージ優勝を目指し、集団をコントロールした。終盤2つ目の山岳ポイントの上りで、逃げグループとのタイム差が思うように縮まらなかったので、自らハイペースで集団を引っ張った。450〜500wattsを示していたぐらい踏むことができた。その後の下り区間でもとにかくペースを緩めないように走った。それによってなんとか逃げグループを射程圏内に入れることができた。

ゴールスプリントではニッツォロが良いスプリントをしたが惜しくも2位だった。ただ、その他の選手も先頭付近でゴールしたことで、2度目の区間チーム成績1位となった。ステージ優勝こそ逃したが、それぞれが役割を果たすことができ、満足できるステージになった。


各コメントはジロ・デ・イタリア公式リリースやチーム/個人公式ウェブサイトなどより。

text:Naoki.Yasuoka, Yuya.Yamamoto

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