前日のストラーデビアンケに続いてRCSスポルト主催の第2回ローママキシマ(UCI1.1)。180kmの起伏に富んだコースで、アレハンドロ・バルベルデ(スペイン、モビスター)が逃げ切り勝利を飾ってみせた。
コロッセオをバックにアレハンドロ・バルベルデ(スペイン、モビスター)がガッツポーズ photo:RCS Sport
ローママキシマ2014コース高低図 photo:RCS Sport
ローママキシマ2014コースマップ photo:RCS Sport
コロッセオ前をスタートするプロトン photo:Riccardo Scanferla3月9日、イタリア中部のラツィオ州で第2回ローママキシマが開催。1933年から2008年まで開催されていたジロ・デル・ラツィオの伝統を引き継ぐワンデーレースであり、昨年RCSスポルトにより新たな名前で再始動した。
先行するドメニコ・ポッツォヴィーヴォ(イタリア、AG2Rラモンディアール)とアレハンドロ・バルベルデ(スペイン、モビスター) photo:Riccardo Scanferlaその名の通りレースのスタートとフィニッシュはイタリアの首都ローマ。同市東部に広がるいくつもの山を越え、ローマ中心部のコロッセオ(コロシアム)前にフィニッシュする195km。毎回スペクタクルなレースを演出するRCSスポルトらしさが詰まったコースだ。
集団を振り切って勝利したアレハンドロ・バルベルデ(スペイン、モビスター) photo:Riccardo Scanferla勝負が大きく動いたのは、ゴール35km手前に位置するカンピ・ディ・アンニバーレの街(標高753m)に向かう登りだった。それまで逃げていたベン・ガスタウアー(ルクセンブルク、AG2Rラモンディアール)らの吸収と同時にバルベルデがアタック。スパニッシュオールラウンダーの執拗なアタックにより集団は崩壊する。
ローママキシマ2014表彰台 photo:Riccardo Scanferla続いて、街中を駆け上がる石畳の急坂でドメニコ・ポッツォヴィーヴォ(イタリア、AG2Rラモンディアール)がペースを作ると、これに反応出来たのはバルベルデのみ。こうして形成された2人の先頭グループは、リードを広げながら最後のカプッリーニの登りをクリアする。
表彰台で祝杯を振るアレハンドロ・バルベルデ(スペイン、モビスター) photo:RCS Sport後方では断続的に追撃アタックが仕掛けられたが届かず、アッピア街道の石畳を駆け抜けたバルベルデとポッツォヴィーヴォがローマの街に差し掛かった。
30名ほどに膨れ上がったメイン集団から30秒リードで残り1kmアーチを潜る先頭2名。ダヴィデ・アッポローニオ(イタリア)のためにA2GRラモンディアールが懸命に集団を率いたが届かず、最終ストレートでポッツォヴィーヴォを引き離したバルベルデが勝利した。
「あの時点(ゴール38km手前)でアタックする以外に勝つ方法がなかった。さもなければ大きなリードを築けず、逃げ切れていなかったと思う。ポッツォヴィーヴォと協力することでフィニッシュラインにたどり着けたんだ。集団に戻ってスプリントすることも出来たけど、逃げ切りに持ち込みたかった」と、コロッセオを背にガッツポーズしたバルベルデは語る。
これまでキャリア80勝以上飾っているバルベルデだが、驚くことにイタリアレースでの勝利はこれが初めて。
バルベルデとイタリアの相性は決して良いとは言えない。2008年にツール・ド・フランスがイタリアを訪れた際に採取されたバルベルデの血液サンプルのDNAが、ドーピング捜査「オペラシオンプエルト」で押収された血液バッグのものと一致。2009年にCONI(イタリア五輪委員会)はバルベルデにイタリア国内のレース活動を2年間禁じた。それに伴いバルベルデはイタリアを通過する2009年のツール・ド・フランスを欠場している(その後、バルベルデには2年間の出場停止処分が下された)。
永遠の都ローマでの勝利にバルベルデは「ローマには観光で何度も訪れている。今晩は家族でローマに泊まるんだ。明日は家族でローマを巡って、街を堪能したいと思っているよ」とコメントしている。
ストラーデビアンケとローママキシマを皮切りに、イタリアのロードシーズンは本格化。3月12日から18日までティレーノ〜アドリアティコ(UCIワールドツアー)が開催され、3月23日のミラノ〜サンレモ(UCIワールドツアー)でイタリアの春は最高潮に達する。
選手コメントはレース公式リリースより。
ローママキシマ2014結果
text:Kei Tsuji
photo:Riccardo Scanferla








30名ほどに膨れ上がったメイン集団から30秒リードで残り1kmアーチを潜る先頭2名。ダヴィデ・アッポローニオ(イタリア)のためにA2GRラモンディアールが懸命に集団を率いたが届かず、最終ストレートでポッツォヴィーヴォを引き離したバルベルデが勝利した。
「あの時点(ゴール38km手前)でアタックする以外に勝つ方法がなかった。さもなければ大きなリードを築けず、逃げ切れていなかったと思う。ポッツォヴィーヴォと協力することでフィニッシュラインにたどり着けたんだ。集団に戻ってスプリントすることも出来たけど、逃げ切りに持ち込みたかった」と、コロッセオを背にガッツポーズしたバルベルデは語る。
これまでキャリア80勝以上飾っているバルベルデだが、驚くことにイタリアレースでの勝利はこれが初めて。
バルベルデとイタリアの相性は決して良いとは言えない。2008年にツール・ド・フランスがイタリアを訪れた際に採取されたバルベルデの血液サンプルのDNAが、ドーピング捜査「オペラシオンプエルト」で押収された血液バッグのものと一致。2009年にCONI(イタリア五輪委員会)はバルベルデにイタリア国内のレース活動を2年間禁じた。それに伴いバルベルデはイタリアを通過する2009年のツール・ド・フランスを欠場している(その後、バルベルデには2年間の出場停止処分が下された)。
永遠の都ローマでの勝利にバルベルデは「ローマには観光で何度も訪れている。今晩は家族でローマに泊まるんだ。明日は家族でローマを巡って、街を堪能したいと思っているよ」とコメントしている。
ストラーデビアンケとローママキシマを皮切りに、イタリアのロードシーズンは本格化。3月12日から18日までティレーノ〜アドリアティコ(UCIワールドツアー)が開催され、3月23日のミラノ〜サンレモ(UCIワールドツアー)でイタリアの春は最高潮に達する。
選手コメントはレース公式リリースより。
ローママキシマ2014結果
1位 アレハンドロ・バルベルデ(スペイン、モビスター)
2位 ダヴィデ・アッポローニオ(イタリア、AG2Rラモンディアール)
3位 ソニー・コルブレッリ(イタリア、バルディアーニ・CSF)
4位 アントニオ・パッリネッロ(イタリア、アンドローニジョカトリ)
5位 ドメニコ・ポッツォヴィーヴォ(イタリア、AG2Rラモンディアール)
6位 アレッサンドロ・バッツァーナ(イタリア、ユナイテッドヘルスケア)
7位 ヤルリンソン・パンタノ(コロンビア、コロンビア)
8位 フィリップ・ジルベール(ベルギー、BMCレーシング)
9位 サイモン・ゲシュケ(ドイツ、ジャイアント・シマノ)
10位 マウロ・フィネット(イタリア、イエローフルオ)
2位 ダヴィデ・アッポローニオ(イタリア、AG2Rラモンディアール)
3位 ソニー・コルブレッリ(イタリア、バルディアーニ・CSF)
4位 アントニオ・パッリネッロ(イタリア、アンドローニジョカトリ)
5位 ドメニコ・ポッツォヴィーヴォ(イタリア、AG2Rラモンディアール)
6位 アレッサンドロ・バッツァーナ(イタリア、ユナイテッドヘルスケア)
7位 ヤルリンソン・パンタノ(コロンビア、コロンビア)
8位 フィリップ・ジルベール(ベルギー、BMCレーシング)
9位 サイモン・ゲシュケ(ドイツ、ジャイアント・シマノ)
10位 マウロ・フィネット(イタリア、イエローフルオ)
4h45'45"
+01"
+01"
text:Kei Tsuji
photo:Riccardo Scanferla
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