完全なドライコンディションとなったGPミストラル2012−2013第5戦は、前田公平とのバトルから抜け出し独走に持ち込んだ小坂光(宇都宮ブリッツェン)が勝利。飯山ナイタークロスに続く勝利を手に入れた。

暖かく快晴に恵まれたGPM第5戦。完全なドライコンディションとなった暖かく快晴に恵まれたGPM第5戦。完全なドライコンディションとなった photo:Satoshi Oda

スタートライン最前列に並んだ前田公平(Speedvagen Cyclocross Team)、小坂光(宇都宮ブリッツェン)、山田誉史輝(HAPPY RIDE)らスタートライン最前列に並んだ前田公平(Speedvagen Cyclocross Team)、小坂光(宇都宮ブリッツェン)、山田誉史輝(HAPPY RIDE)ら photo:Satoshi Oda3連休の中日、1月13日(日)に開催されたGPミストラル2012−2013第5戦。この日はアメリカ・ルイヴィルで開催されるUCI世界選手権メンバーに選出された全日本選手権2位の小坂光(宇都宮ブリッツェン)と前田公平(Speedvagen Cyclocross Team)、山田誉史輝(HAPPY RIDE)が参加。更に小坂正則(スワコレーシング)などもエントリーし、カテゴリー1クラスはレベルの高いレースが繰り広げられた。

C1スタート 合田正之(cycleclub3UP)が先頭に飛び出すC1スタート 合田正之(cycleclub3UP)が先頭に飛び出す photo:So.Isobe舞台となったのはお馴染みの吉見運動公園だが、平坦基調となる世界選手権を見据えスピードコースが設定された事が今大会のトピックス。気温も上昇したためマッドセクションが無く、担ぎが必要とされるのはわずか3段の階段のみと、選手の地脚、そしていかにスピードを殺さずコーナリングできるかが問われるコースだ。

世界選出場メンバーを先頭にスタートしたC1クラスで、ホールショットを取ったのは小坂光。これに前田
と合田正之(cycleclub3UP)が順に続き、先頭は3人パックに。これを単独で小坂正則、三上和志(cycleclub3UP)らが追いかける形でレースは序盤進行していく。

小坂光(宇都宮ブリッツェン)と前田公平(Speedvagen Cyclocross Team)の先頭パック小坂光(宇都宮ブリッツェン)と前田公平(Speedvagen Cyclocross Team)の先頭パック photo:So.Isobeやがて先頭から合田が遅れると、小坂光と前田の2人は互いに譲らずハイペースのままレースを展開。小坂正則、合田の追走パックを少しずつ引き離していくと、およそ20分を終了した段階で15秒ほどのタイムギャップを得た。その後ろは向山浩司(EsperanceStage)や山田誉史輝らが続く。

独走体制に持ち込んだ小坂光(宇都宮ブリッツェン)独走体制に持ち込んだ小坂光(宇都宮ブリッツェン) photo:So.Isobeそして中盤、先頭グループから前田が落車で後退を強いられると、ミスの無い走りで追い込む小坂光が独走に持ち込むことに成功。「右膝を痛め、思うように踏むことが出来なかった」と語る前田を振り切ると、そのリードは鉄壁のものとなった。

結果約40秒のリードを最後まで保ち続けた小坂光がそのまま独走勝利。2位には合田を切り離し、前田をパスした小坂正則が入り、親子でワンツーを達成した。

ミスを出さずにハイスピードをキープし続けた小坂光。世界選手権へのコンディションを確認したようだ。


小坂光(宇都宮ブリッツェン)

「今日は前田くんと2人、お互いに様子を見ながらペースを保ってレースを進行していきました。途中で前田くんがミスをして単独になってから、父が追い上げてきたのが分かったので、集中して踏み直しました。

前田公平(Speedvagen Cyclocross Team)をキャッチした小坂正則(スワコレーシング)前田公平(Speedvagen Cyclocross Team)をキャッチした小坂正則(スワコレーシング) photo:So.Isobe今週は良い練習が出来ておらずあまり調子も良くはありませんでした。調子のわりには良い走りでしたが、パワーを最大限まで出すことができなかったことが反省点ですね。

独走勝利を飾った小坂光(宇都宮ブリッツェン)独走勝利を飾った小坂光(宇都宮ブリッツェン) photo:So.Isobe今日は暖かかったので比較的身体も動いたのかと思います。明日は寒い清里でのレースですので、体調管理に気を遣って世界選を目指していきたいですね。今日から使ったニューバイクのデビューウィンを飾ることができ、良かったです。

世界選は初めてのエリート出場となります。世界のトップ(エリートカテゴリー)レースでは未だ完走経験が無いため完走は必ずし、出来る限り上の順位を狙っていきたいと思います」


また、この日はU23に出場する前田、ジュニアに出場する山田両選手への支援を目的に、主催者が寄付金を募り、閉会式にて手渡された。世界を目指す両選手に話を聞いた。


前田公平(Speedvagen Cyclocross Team)

C1表彰台 1位小坂光(宇都宮ブリッツェン) 、2位小坂正則(スワコレーシング) 、3位前田公平(Speedvagen Cyclocross Team)C1表彰台 1位小坂光(宇都宮ブリッツェン) 、2位小坂正則(スワコレーシング) 、3位前田公平(Speedvagen Cyclocross Team) 世界選のコースは細かいコーナーが多く、アップダウンも多くないように動画で見えたので、休みどころが無くきついレースとなるでしょう。各国の代表が集まる中でレースをするのが楽しみです。MTBの世界選の時には完走できなかったので、今回はレベルアップし、世界レベルの走りを体感して自分にフィードバックしていきたいですね。

参加者から寄付された支援金が渡された参加者から寄付された支援金が渡された photo:Satoshi Oda今日はカンパを集めて頂き、こうやって応援してくれることは本当にありがたく感じます。世界選で強くなって帰ってくることが最高の恩返しになると思います。


山田誉史輝(HAPPY RIDE)

世界選は初めての海外レースとなるので、そこでたくさんのことを学んできたいと思います。レースでは自分の走りをしっかりと出来るように頑張りたいと思っています。

今まで(沢田)時選手や(横山)航太選手が良い結果を出してきていますので、それを上回りたい。平坦コースは好きではないのですが、なるべく付いて行き、出来る限りの力を出したいですね。皆の声援に応えられるよう走ってきます。応援よろしくお願いします!


GPミストラル2012−2013第5戦フォトギャラリー




Femme表彰台Femme表彰台 photo:Satoshi.OdaGPミストラル2012−2013第5戦 C1結果
1位 小坂光(宇都宮ブリッツェン) 56′46″
2位 小坂正則(スワコレーシング) +41″
3位 前田公平(Speedvagen Cyclocross Team) +52″
4位 合田正之(cycleclub3UP) +01′26″
C2表彰台C2表彰台 photo:Satoshi.Oda5位 三上和志(cycleclub3UP) +2′23″
6位 向山浩司(EsperanceStage) +2′31″
7位 安藤光平(Team CUORE) +2′36″
8位 重田兼吾(Team CUORE) +3′07″
9位 影山善明(オンザロード) +3′13″ 
10位 山川惇太郎(ARAI MURACA) +3′20″

C2
1位 斎藤朋寛(RIDELIFE.RIDEGIANT.)
2位 橋口潤一郎(TEAM轍屋)
3位 金子楓(TEAM TAMAGAWA)

マスターズ表彰台マスターズ表彰台 photo:Satoshi.OdaC3A
1位 高橋義樹(なるしまフレンド)
2位 森山勝徳(042-703-9122-A)
3位 香西真介(チバポンズかわぐち農園)

C3B
1位 千葉大基(Team Dirty Wheels)
2位 根本了慈(Champion System)
3位 根本丈司(BIORACER OFFROAD TEAM)

マスターズ
1位 羽鳥和重(cycleclub3UP) 
2位 小田島 貴弘(Club SY-Nak)
3位 岡田修一(Team Dirty Wheels)

Femme
1位 武田和佳(ARAI MURACA)
2位 齋藤磨実(TEAM MASA+ BOMA)
3位 今井美穂(CycleClub American CX)

ユース
1位 織田聖(mistral)

U14
1位 山田雄大(ARAI MURACA)



text:So.Isobe
photo:So.Isobe,Satoshi.Oda

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