ツアー・オブ・ジャパン第1ステージ堺は個人TT。3分19秒のタイムでウィリアム・クラークが制しチャンピオンシステムがワン・ツーを飾った。午前中の国際クリテはNIPPOのリケーゼ兄弟がワン・ツー。初日から早くも強豪勢が脚を見せあう結果になった。

1位 ウィリアム・クラーク(チャンピオンシステム・プロサイクリングチーム)3分19秒1位 ウィリアム・クラーク(チャンピオンシステム・プロサイクリングチーム)3分19秒 photo:Hideaki.TAKAGI3位 チェン・キンロー(香港チーム)+02秒3位 チェン・キンロー(香港チーム)+02秒 photo:Hideaki.TAKAGI2位 キャメロン・ワーフ(チャンピオンシステム・プロサイクリングチーム)+01秒2位 キャメロン・ワーフ(チャンピオンシステム・プロサイクリングチーム)+01秒 photo:Hideaki.TAKAGI

5月20日(日)、大阪府堺市大仙公園は一日中自転車で一色に。まずはTOJ参加選手全員による国際クリテリウム。そして実業団E1E2クラスによるクリテリウム。午後からはメインイベントのTOJ第1ステージ堺、個人タイムトライアルだ。もちろんその間、公園内ではイベントが行われている。

アタックの応酬の国際クリテリウム


堺国際クリテリウム NIPPOリケーゼ兄弟がワン・ツー堺国際クリテリウム NIPPOリケーゼ兄弟がワン・ツー photo:Hideaki.TAKAGI
この国際クリテリウムはTOJの成績には関係しないが、選手やチームの仕上がり具合を確認できる重要なレース。何よりもたくさんの観客の前で注目されるレースなので、とにかく目立つことも大切。
注目されたのは地元大阪のシマノレーシングとマトリックス・パワータグ。そしてシマノからキャノンデール・スペースゼロポイントへ移籍した前回大会覇者の鈴木真理。
序盤からアタックが繰り出されるが決定打にならない。ラスト4周で鈴木真理とアディク・オスマン(チャンピオンシステム・プロサイクリングチーム)の2人が抜け出し逃げる。2人は長めに引いて逃げ切ることで一致する。メイン集団とは10秒ほどの差を維持、ラスト2周に入ってからチームNIPPOが強力に追走、最終周回で逃げていた2人を吸収、さらに先頭をキープしたままゴールへ。マウロ・リケーゼとマキシミリアーノ・リケーゼのチームNIPPO2人が圧倒的に抜け出して最後は弟、マウロを先に並んでゴール。
スプリンターの鈴木真理が逃げる作戦に出たのは前回大会と同じ。前回は山下貴宏(マトリックス・パワータグ)らを含む4人逃げだったが今回は2人。チームNIPPO勢の引きに吸収されてしまったが、息飲む展開を演出しレースを盛り上げた。

その後に行われた実業団クリテリウム、特に目を引いたのはE1優勝の窪木一茂(MUUR zero Velofutur)の走り。終盤に独走したが、最終ラップはなんと3分22秒。ほぼ同じ条件だったTOJ第1ステージ個人TTならば、スタート分をプラス6秒としても3分28秒、トップテンに入る実力だ。

ツアー・オブ・ジャパン第1ステージ堺 個人TT 2.65km

今年のTOJは16チーム93名が出走。初日は個人TTで2.65kmと短いが、10秒ほどの差はつくうえ、1秒以下のタイムも記録されるため重要だ。総合狙いと言えども集中して走らねば命取りになる。
全93人が30秒間隔で出走する。11番目に出走した福島晋一(トレンガヌ・サイクリングチーム)が暫定1位になるがそれをすぐにフォルッナート・バリアーニ(チームNIPPO)が塗り替える。40歳と37歳の戦いだ。そして野中竜馬(シマノレーシング)が暫定3位に。
29番目スタートのウィリアム・クラーク(チャンピオンシステム・プロサイクリングチーム)がいきなり10秒タイムを縮めてトップに。結局クラークが優勝。
10秒程度の差の範囲だが、上位陣にはチャンピオンシステム・プロサイクリングチーム、チームNIPPO、ジェネシス・ウェルス・アドバイザーズがつけて、早くも強豪の争いが始まった。

優勝のウィリアム・クラーク(チャンピオンシステム・プロサイクリングチーム)昨年まではレオパード・トレックにいた優勝のウィリアム・クラーク(チャンピオンシステム・プロサイクリングチーム)昨年まではレオパード・トレックにいた photo:Hideaki.TAKAGIツアー・オブ・ジャパン
第1ステージ 堺 個人TT 2.6km

1位 ウィリアム・クラーク(チャンピオンシステム・プロサイクリングチーム)3分19秒31
2位 キャメロン・ワーフ(チャンピオンシステム・プロサイクリングチーム)3分20秒90
3位 チェン・キンロー(香港チーム)3分21秒65
4位 西谷泰治(愛三工業レーシングチーム)3分21秒67
5位 マウロ・リケーゼ(チームNIPPO)3分23秒29
6位 マキシミリアーノ・リケーゼ(チームNIPPO)3分24秒61
7位 ネイサン・アール(ジェネシス・ウェルス・アドバイザーズ)3分25秒86
8位 アンソニー・ジャコッポ(ジェネシス・ウェルス・アドバイザーズ)3分25秒89
9位 キャンベル・フレークモア(ジェネシス・ウェルス・アドバイザーズ)3分25秒94
10位 フォルッナート・バリアーニ(チームNIPPO)3分28秒13

個人総合ポイント賞 第1ステージ終了時点

1位 ウィリアム・クラーク(チャンピオンシステム・プロサイクリングチーム)10点
2位 キャメロン・ワーフ(チャンピオンシステム・プロサイクリングチーム)9点
3位 チェン・キンロー(香港チーム)8点

チーム総合 第1ステージ終了時点

1位 チャンピオンシステム・プロサイクリングチーム 10分08秒
2位 チームNIPPO +07秒
3位 ジェネシス・ウェルス・アドバイザーズ +07秒


堺国際クリテリウム

1位 マウロ・リケーゼ(チームNIPPO)
2位 マキシミリアーノ・リケーゼ(チームNIPPO)
3位 マリウス・ヴィジアック(マトリックス・パワータグ)
4位 小室雅成(キャノンデール・スペースゼロポイント)
5位 福田真平(愛三工業レーシングチーム)
6位 辻善光(チームUKYO)


photo&text:Hideaki.TAKAGI