打倒カヴェンディッシュを狙う38歳ペタッキ　ダウンアンダーで始動

2012年1月3日に38歳の誕生日を迎えるアレッサンドロ・ペタッキ（イタリア、ランプレ・ISD）が、チーム公式サイトの中で来るシーズンに向けての抱負を語っている。ペタッキの目標はミラノ〜サンレモとツール・ド・フランスで世界王者カヴェンディッシュを敗ること。ツアー・ダウンアンダーに初出場する予定だ。

2011年ジロ・デ・イタリアでカヴェンディッシュを下してステージ1勝したアレッサンドロ・ペタッキ（イタリア、ランプレ・ISD） photo:Kei Tsujiツール・ド・フランスでステージ通算6勝（2010年ポイント賞）、ジロ・デ・イタリアでステージ通算22勝（2004年ポイント賞）、ブエルタ・ア・エスパーニャでステージ通算20勝（2005年ポイント賞）、さらにミラノ〜サンレモでも2005年に優勝しているペタッキは、あと1週間足らずで38歳。「アレジェット」と呼ばれるイタリアを代表するスプリンターが、来シーズンに向けて高いモチベーションを見せている。

2010年ツール・ド・フランスでポイント賞に輝いたアレッサンドロ・ペタッキ（イタリア、ランプレ・ISD） photo:Cor Vosペタッキがチーム公式サイトの中で語ったところによると、2012年シーズン最大の目標は春のミラノ〜サンレモとツール・ド・フランス。両レースで、11歳若い世界チャンピオンのマーク・カヴェンディッシュ（イギリス、来季チームスカイ）と真っ向勝負を繰り広げることになる。

「シーズン前半の目標はミラノ〜サンレモ。個人的に大会2勝目を狙いたい。でもそのためには冬期に、つまりこの時期に質の高いトレーニングを積む必要がある」とペタッキ。

その目標を達成するため、ペタッキは1月15日にオーストラリアで開幕するツアー・ダウンアンダーへの初出場を決めた。アデレード近郊で開催される同レースは、ほとんどのステージがスプリンター向き。温暖な気候もトレーニングには最適だ。「これまで世界各国のレースを走って来たが、オーストラリアでのレースが欠けていた。ツアー・ダウンアンダーに出場することで、スプリントを支えてくれるチームメイトたちとの実戦練習が例年より早く開始できる。2012年はヴィガノ、チモライ、グラツィアートらが加入し、スプリントに向けた体制が整っている。彼らとの連携を確立したい」

そしてペタッキはツールに向かう。「ツールでは2010年にステージ2勝し、マイヨヴェールを獲得した。再びツールで感情を盛り上げたいという気持ちが強い。まだ気持ちはフレッシュ。今の段階では、ジロよりもツールを狙いたい。チームには総合狙いのミケーレ（スカルポーニ）がいるけど問題はない」

イタリアのガゼッタ・デッロ・スポルト紙のインタビューで、ペタッキは「自分よりも若いカヴェンディッシュやファラー、ボアッソンハーゲンを倒したい。特にカヴを敗ることができればボーナスだ。彼の前でゴールする写真が欲しい」と語る。チームスカイに移籍する世界チャンピオンに、キャリア17年目の大ベテランが挑む。

text:Kei Tsuji