10月5日から9日までの5日間、中国北京を舞台に第1回ツアー・オブ・北京が開催される。UCI(国際自転車競技連合)ワールドツアーに組み込まれたこの“アジア最大のロードレース”には、2008年北京五輪ゆかりの地が多く登場。ツール・ド・フランスの主催者ASOがバックアップすることが新たに発表された。

パット・マックエイドUCI会長やASOのクリスティアン・プリュドム氏らが出席した記者会見パット・マックエイドUCI会長やASOのクリスティアン・プリュドム氏らが出席した記者会見 photo:Hitoshi Omae天安門広場、鳥の巣スタジアム、頤和園(いわえん)、万里の長城、そして十三陵ダムと言った北京の観光名所を、プロトンが巡る。10月に開催されるツアー・オブ・北京の概要が、ツール・ド・フランス第2休息日に行なわれた記者会見で発表された。

ツアー・オブ・北京第3ステージツアー・オブ・北京第3ステージ image:www.tourofbeijing.net2008年に開催された北京五輪の成功をもとに、UCIと北京市政府がパートナーシップを組み、2011年に初開催されるツアー・オブ・北京。UCIのパット・マックエイド会長は「ツアー・オブ・北京がUCIワールドツアーに組み込まれるという事実は、北京市ならびにアジア大陸にとって大きな成功だ。そして私がUCI会長として推し進めている自転車競技のグローバリゼーションの一環でもある。2008年の五輪以降、自転車競技におけるアジアの存在感が急激に増した。このツアー・オブ・北京がその事実を立証するだろう」と自信を覗かせる。

そして今回、新たにツール主催者ASO(アモリー・スポール・オルガニザシオン)が同レースと4年間のパートナーシップを組み、オーガナイズやイベントサービスの面でバックアップしていくことを発表した。実際にコースプロフィール等はツールと共通表記。英語のウェブサイトもオープンしており、すでに開幕まで残り77日のカウントダウンが始まっている。

レースは、北京五輪のメイン会場となった“鳥の巣”スタジアムで開幕し、5日後に同スタジアムで閉幕する。初日は11.3kmの個人タイムトライアルで、4つのラインレースが後に続く。総合争いが加熱するのは第3ステージ。1級山岳を3つ含む本格的な山岳コースが設定された。残る3ステージはいずれもスプリンター向きだ。

開催のタイミングは、UCIワールドツアー最終戦ジロ・ディ・ロンバルディアの1週間前。UCIプロ全18チームの出場が決まっている。

ツアー・オブ・北京2011レース日程
10月5日(水)第1ステージ
Bird’s Nest – Water Cube 11.3km(個人TT)

10月6日(木)第2ステージ
Bird’s Nest to Men Tou Gou 133.5km

10月7日(金)第3ステージ
Men Tau Gou to Yong Ning Town 162km

10月8日(土)第4ステージ
Yanquin Gui Chuan Square to Shunyi Olympic Rowing 189.5km

10月9日(日)第5ステージ
Tian An Men Square to Bird’s Nest Olympic Stadium 118km

text:Kei Tsuji
photo:Hitoshi Omae