2010年に辻貴光が立ち上げたCIERVO NARAプロサイクリングチームは強力な5名が加入し、奈良市内の合宿所をベースに実業団J Pro Tourを戦う。

2010年序盤4連勝の辻貴光、後方は高塚亮輔。2010年4月館山ロードにて2010年序盤4連勝の辻貴光、後方は高塚亮輔。2010年4月館山ロードにて photo:Hideaki.TAKAGI
2010年は代表兼選手の辻貴光が活動したCIERVO NARAプロサイクリングチーム。シーズン序盤にBR-1で4連勝するなど格の違いを見せた。

ツール・ド・フクオカ2010逃げる岡崎陽介ツール・ド・フクオカ2010逃げる岡崎陽介 photo:Hideaki.TAKAGI2011年度は強力な5名が加入、実業団でもチームとしてJ Pro Tourの参加資格が得られ、クラブチームとしては一躍トップクラスに躍り出た。
また育成を兼ねた下部チームとして、CIERVO奈良をつくり、実業団登録もする。

新加入の岡崎陽介はアタッカーで長距離を得意とする。常にアタックを仕掛ける積極性に期待だ。
松村光浩は2008年ツール・ド・おきなわ総合3位、全日本実業団トラック3冠(いずれもマトリックス)など、スピードを備えたオールラウンダー。2011年度は仕事をしながら社会人レーサーとして戦う。
澤田賢匠は2010年全日本実業団トラック3冠で同トラックランキング1位。ロードでは序盤のアタックには必ず参加し、かつ完走する粘りも身につける。
高塚亮輔は2010年実業団BR-1ランキング1位を誇るスプリンター。奈良に引っ越して本格的な競技人生を歩みだす。


スピードを兼ね備えるオールラウンダー、松村光浩スピードを兼ね備えるオールラウンダー、松村光浩 photo:Hideaki.TAKAGIサポート体制も充実し、フレームはサーヴェロを使用、今まで同様に来来亭など多くのスポンサーをつける。

地域密着型のチームとして、今後の最大の目標は、ツアー・オブ・ジャパン出場、そしてその奈良ステージで優勝することだ。

12月に合宿所「和鹿庵(わろくあん)」を奈良市奈良町(ならまち)の町家に置いたが、これも地元スポンサーの支援によるもの。

今年はこの奈良発の地元密着型チームから目が離せない。

横山光太郎マネージャーはこう語る。
「CIERVO NARAは地域密着型のチームとして県民に愛され親しまれる存在を目指しています。チームとしての最大の目標は、TOJ奈良ステージを走ることであり、最終的にはこのステージでの優勝を目指しています」

アタックに必ず加わる澤田賢匠アタックに必ず加わる澤田賢匠 photo:Hideaki.TAKAGI「また、育成事業にも注力し、将来チームを支える青少年を育成します。2011年シーズンは、トップチームのCIERVO NARAプロサイクリングチームが実業団プロツアーに、育成を兼ねた下部チームCIERVO 奈良は実業団下部カテゴリーにエントリーします」
「トップチームは辻、岡崎、松村、高塚、澤田のメンバーでもう1名大学生を予定しています。高塚はまだ経験も浅く、長い目で辻の次のエーススプリンターとして期待しています」
「まだまだ若い選手ばかりで、経験不足も否めませんが、正月早々より地元スポンサーからご提供いただいた、ならまちの合宿所でチームは始動します」


2010年ツール・ド・熊野BR-1総合優勝の高塚亮輔2010年ツール・ド・熊野BR-1総合優勝の高塚亮輔 photo:Hideaki.TAKAGIチーム体制
辻貴光 代表兼選手
岡崎陽介(トラクターRC)
松村光浩(愛三工業レーシングチーム)
澤田賢匠(マトリックスパワータグ・コラテック)2010年実業団トラックランキング1位
高塚亮輔(spacebikes.com)2010年実業団Jグランプリランキング1位
大学生1名ほか予定

text&photo:高木秀彰