UCI(国際自転車競技連合)は12月20日、プレスリリースを出し、当初プロチーム入りを目指していたペガサススポーツのプロコンチネンタルチーム申請を却下した。ロビー・マキュアン(オーストラリア)を始めとするビッグネームを獲得しながら、行き場を失ってしまったペガサス。解散の危機が迫る。

地元オーストラリアや北米レースで結果を残しているフライVオーストラリア地元オーストラリアや北米レースで結果を残しているフライVオーストラリア photo:Fly V Australiaオーストラリアのコンチネンタルチーム、フライVオーストラリアの後継チームとして、規模を拡大して始動する予定だったペガサススポーツが、窮地に立たされている。

第1カテゴリーのプロチームライセンス獲得を目指していたペガサススポーツは、マキュアンやロバート・ハンター(南アフリカ)、クリスティアン・クネース(ドイツ)、スヴェイン・タフト(カナダ)らを相次いで獲得。順風満帆の門出を予感させたが、10月の時点でトップチーム入りの野望は断たれてしまう。

ペガサススポーツへの移籍を発表したロビー・マキュアン(オーストラリア、現カチューシャ)ペガサススポーツへの移籍を発表したロビー・マキュアン(オーストラリア、現カチューシャ) photo:Kei Tsuji同チームは第2カテゴリーのプロコンチネンタル登録を申請したが、資金的な後ろ盾となるスポンサー企業がサポート撤回を発表したため、プロコンチネンタル登録が保留に。UCIが12月10日に発表したプロコンチネンタルチームリストから外れた。

同チームのクリス・ホワイト代表は、UCIが定めた12月15日の期限までに新たなスポンサー企業を獲得し、必要書類を提出。しかし今回、UCIのライセンス委員会は登録不可の判断を下した。これにより2011年度のプロコンチネンタル23チームが最終決定した。新城幸也が所属するヨーロッパカー(Bboxブイグテレコム)、宮澤崇史が加入するファルネーゼヴィーニ・ネーリソットリはこの中に含まれている。

プロチーム入りを逃しただけでなく、プロコンチネンタルチームの道も閉ざされたペガサススポーツ。UCIのプレスリリースには、同チームが第3カテゴリーのコンチネンタル登録を行なうのか明記されていない。仮にコンチネンタル登録を行なった場合でも、規定により多くのメジャーレースに出場できない。

同チームはマキュアンを始め、すでに26名の選手と契約を済ませているが、コンチネンタル登録をせず、そのままチーム活動を停止することも有り得る。それらの選手は他チームとの交渉が認められているが、どのチームも来シーズンの布陣を確定済み。チーム探しは難航しそうだ。

2011年度UCIプロコンチネンタルチーム
ヨーロッパカー(フランス)
コフィディス(フランス)
FDJ(フランス)
ソール・ソジャサン(フランス)
ブルターニュ・シュレー(フランス)
アンドローニ・ジョカットリ(イタリア)
アックア・エ・サポーネ(イタリア)
アンダルシア・カハグラナダ(スペイン)
カハ・ルラル(スペイン)
ジェオックス・TMC(スペイン)
ランドバウクレジット(ベルギー)
トップスポート・フラーンデレン(ベルギー)
ヴェランダス・ヴィレムス(ベルギー)
ユナイテッド・ヘルスケア・プロサイクリング(アメリカ)
チームタイプ1(アメリカ)
コルナゴ・CSFイノックス(アイルランド)
デローザ・チェラミカフラミニア(アイルランド)
スキル・シマノ(オランダ)
ファルネーゼヴィーニ・ネーリソットリ(イギリス)
チームネットアップ(ドイツ)
CCCポルサット・ポルコウィチェ(ポーランド)
チームスパイダーテック・パワードバイC10(カナダ)
コロンビア・エス・パシオン(コロンビア)

text:Kei Tsuji

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