ポガチャル不在のなか、スロベニアで行なわれたロードヨーロッパ選手権男子エリート。落車を乗り越えたレムコ・エヴェネプール(ベルギー)がチッコーネとの一騎打ちスプリントを制し、ロードで初優勝を飾った。

オフィシャルカーに乗り、声援に応えたタデイ・ポガチャル photo:CorVos

現役ラストレースに臨んだルカ・メズゲッツ(スロベニア) photo:CorVos 
ロード世界選手権では振るわなかったレムコ・エヴェネプール(ベルギー) photo:CorVos
前世界王者タデイ・ポガチャルの出身国、スロベニアが舞台となった今年のロードヨーロッパ選手権男子エリート。しかし前回覇者は観戦に訪れたものの、怪我のため出場せず、新しい王者を決める戦いとなった。コースは首都リュブリャナから平坦路を進み、後半は22kmの周回コースを5周する全長196.3km。周回コースには距離2.1km、平均勾配10.3%のモジュヤンツァが含まれたためスプリンターには厳しく、パンチャーやクライマーに有利なレイアウトと思われた。
序盤に形成された逃げグループは6名で、そのなかにはスロベニア出身で現役最後のレースに臨んだルカ・メズゲッツが入った。逃げを追うメイン集団では、レムコ・エヴェネプールをエースに据えるベルギーが牽引する。2024年のティム・メルリール以来、2度目の優勝を目指すベルギーは、追走の2名を捉え、逃げに対して2分以上のリードを許さないタイトなペースコントロールを見せた。

プロトンをコントロールしたベルギー photo:CorVos
平坦区間を終え、1度目のモジュヤンツァ登坂で逃げはメズゲッツらが遅れ、ファビアン・ワイス(スイス)ら3名に減った。その後、舗装が新しくなった下りを経ても逃げは粘ったが、2周目の登りの麓でプロトンに引き戻された。登りではヤン・クリステン(スイス)のアタックは実らず、集団はひと塊のまま3周目に突入。3度目の登りではベルギーの加速によって、集団は約20名まで絞られた。
しかし下りで遅れた追走集団が合流し、その数は約40名まで戻った。次のモジュヤンツァでは、スロベニアもプリモシュ・ログリッチのために集団先頭で牽引を開始。残り36.3km地点でベルギーの牽引からエヴェネプールが加速し、それと同時にジュリオ・チッコーネ(イタリア)もアタックした。2人は頂上を越えたが、直後の右コーナーで先行していたエヴェネプールが落車した。

レムコ・エヴェネプール(ベルギー)の2度目のアタックに反応したジュリオ・チッコーネ(イタリア) photo:CorVos
チッコーネが単独先頭に立ち、すぐに立ち上がったエヴェネプールは後続集団に合流した。チッコーネは独走には早いと判断してペースを落とし、エヴェネプールもチームメイトの助けを借りて再び追いついた。そして残り32.5km、下りに入る前にエヴェネプールが再びアタック。チッコーネも反応し、2人は改めて先頭に立った。
後方ではログリッチが自ら追い、フランス勢も追走に力を入れた。しかし、先頭交代を続けながらエヴェネプールとチッコーネは最後のモジュヤンツァを登り終え、下りを経てフィニッシュラインの引かれたシェンチュルの街に戻ってきた。
最終コーナーでインを取ったチッコーネがエヴェネプールを抜き、最終ストレートに入ると同時にスプリントを開始した。一度は遅れを取ったエヴェネプールは、5車身ほど離される。しかしフィニッシュラインの直前でチッコーネに並ぶと、ハンドルを投げ出し、チッコーネを差し切った。

ジュリオ・チッコーネ(イタリア)とのハンドル投げを制したレムコ・エヴェネプール(ベルギー) photo:CorVos

僅かにチッコーネを上回ったレムコ・エヴェネプール(ベルギー) photo:CorVos
その差がタイヤの幅にも満たないの接戦を制したエヴェネプール。タイムトライアルでは2度の優勝経験がありながら、ロードでは前年2位に終わっていたレースで、悔しさを晴らす初優勝を果たした。
「世界選手権で思うような結果を残せなかったあと、この勝利は本当に大きな安心感をもたらしてくれた。タイトルをベルギーにもたらし、選手権ジャージのコレクションを完成できたことを、とてもうれしく、誇りに思う。チームとしてはほぼプランどおりのレースができた。ただ最初のアタックのあと、コーナーに速く入りすぎて難しい状況になった。その後、チッコーネと一緒に下りで再び仕掛け、うまく協力できた。スプリントでは、最初はまだ勝てると思っていなかった。でも残り100mで彼が減速し始めたのを見て、チャンスだと思った」と喜び、レースを振り返った。
3位には追走集団を飛び出したクリスティアン・スカローニ(イタリア)が入り、スロベニア勢の最上位は9位のログリッチだった。
エヴェネプールは前年に制したタイムトライアル(10月7日)には出場せず、イタリアで行なわれるトレ・ヴァッリ・ヴァレジーネ(10月6日)を経て、イル・ロンバルディア(10月10日)での初制覇を目指す。

ロードでは自身初のヨーロッパ王者に輝いたレムコ・エヴェネプール(ベルギー) photo:CorVos



前世界王者タデイ・ポガチャルの出身国、スロベニアが舞台となった今年のロードヨーロッパ選手権男子エリート。しかし前回覇者は観戦に訪れたものの、怪我のため出場せず、新しい王者を決める戦いとなった。コースは首都リュブリャナから平坦路を進み、後半は22kmの周回コースを5周する全長196.3km。周回コースには距離2.1km、平均勾配10.3%のモジュヤンツァが含まれたためスプリンターには厳しく、パンチャーやクライマーに有利なレイアウトと思われた。
序盤に形成された逃げグループは6名で、そのなかにはスロベニア出身で現役最後のレースに臨んだルカ・メズゲッツが入った。逃げを追うメイン集団では、レムコ・エヴェネプールをエースに据えるベルギーが牽引する。2024年のティム・メルリール以来、2度目の優勝を目指すベルギーは、追走の2名を捉え、逃げに対して2分以上のリードを許さないタイトなペースコントロールを見せた。

平坦区間を終え、1度目のモジュヤンツァ登坂で逃げはメズゲッツらが遅れ、ファビアン・ワイス(スイス)ら3名に減った。その後、舗装が新しくなった下りを経ても逃げは粘ったが、2周目の登りの麓でプロトンに引き戻された。登りではヤン・クリステン(スイス)のアタックは実らず、集団はひと塊のまま3周目に突入。3度目の登りではベルギーの加速によって、集団は約20名まで絞られた。
しかし下りで遅れた追走集団が合流し、その数は約40名まで戻った。次のモジュヤンツァでは、スロベニアもプリモシュ・ログリッチのために集団先頭で牽引を開始。残り36.3km地点でベルギーの牽引からエヴェネプールが加速し、それと同時にジュリオ・チッコーネ(イタリア)もアタックした。2人は頂上を越えたが、直後の右コーナーで先行していたエヴェネプールが落車した。

チッコーネが単独先頭に立ち、すぐに立ち上がったエヴェネプールは後続集団に合流した。チッコーネは独走には早いと判断してペースを落とし、エヴェネプールもチームメイトの助けを借りて再び追いついた。そして残り32.5km、下りに入る前にエヴェネプールが再びアタック。チッコーネも反応し、2人は改めて先頭に立った。
後方ではログリッチが自ら追い、フランス勢も追走に力を入れた。しかし、先頭交代を続けながらエヴェネプールとチッコーネは最後のモジュヤンツァを登り終え、下りを経てフィニッシュラインの引かれたシェンチュルの街に戻ってきた。
最終コーナーでインを取ったチッコーネがエヴェネプールを抜き、最終ストレートに入ると同時にスプリントを開始した。一度は遅れを取ったエヴェネプールは、5車身ほど離される。しかしフィニッシュラインの直前でチッコーネに並ぶと、ハンドルを投げ出し、チッコーネを差し切った。


その差がタイヤの幅にも満たないの接戦を制したエヴェネプール。タイムトライアルでは2度の優勝経験がありながら、ロードでは前年2位に終わっていたレースで、悔しさを晴らす初優勝を果たした。
「世界選手権で思うような結果を残せなかったあと、この勝利は本当に大きな安心感をもたらしてくれた。タイトルをベルギーにもたらし、選手権ジャージのコレクションを完成できたことを、とてもうれしく、誇りに思う。チームとしてはほぼプランどおりのレースができた。ただ最初のアタックのあと、コーナーに速く入りすぎて難しい状況になった。その後、チッコーネと一緒に下りで再び仕掛け、うまく協力できた。スプリントでは、最初はまだ勝てると思っていなかった。でも残り100mで彼が減速し始めたのを見て、チャンスだと思った」と喜び、レースを振り返った。
3位には追走集団を飛び出したクリスティアン・スカローニ(イタリア)が入り、スロベニア勢の最上位は9位のログリッチだった。
エヴェネプールは前年に制したタイムトライアル(10月7日)には出場せず、イタリアで行なわれるトレ・ヴァッリ・ヴァレジーネ(10月6日)を経て、イル・ロンバルディア(10月10日)での初制覇を目指す。

ロードヨーロッパ選手権2026 女子エリートロードレース結果
| 1位 | レムコ・エヴェネプール(ベルギー) | 4:16:37 |
| 2位 | ジュリオ・チッコーネ(イタリア) | |
| 3位 | クリスティアン・スカローニ(イタリア) | +0:59 |
| 4位 | トムス・スクインシュ(ラトビア) | +1:13 |
| 5位 | イバン・ロメオ(スペイン) | +1:16 |
| 6位 | ラムセス・デブライネ(ベルギー) | |
| 7位 | エミル・ヘルツォーク(ドイツ) | |
| 8位 | マキシム・ファンヒルス(ベルギー) | |
| 9位 | プリモシュ・ログリッチ(スロベニア) | +1:18 |
| 10位 | レオ・ビジオー(フランス) | +1:19 |
text:Sotaro.Arakawa
photo:CorVos
photo:CorVos
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