コンチネンタルが今年のツールドフランスの限定モデル「ARCHETYPE(アーキタイプ)」をリリースした。UCIワールドチームのUAEチームエミレーツXRGと共同開発したニュータイプチューブレスレディタイヤを、編集部員の高木が最速インプレッションをしていく。

コンチネンタル ARCHETYPE photo:Naoki Yasuoka
タデイ・ポガチャル(スロベニア)が所属するUCIワールドチームのUAEチームエミレーツXRGをサポートするドイツの総合タイヤブランドのコンチネンタル。そんなUAEチームエミレーツXRGが今年のツール・ド・フランスで使用する予定のレーシングタイヤ「ARCHETYPE」が発表された。
ARCHETYPEは、UAEチームエミレーツ XRGとの共同開発により誕生したチューブレスレディタイヤ。既存のフラッグシップモデルであるGRAND PRIXシリーズよりもさらに速いタイヤを作ることを目標として開発されている。

UAEチームエミレーツXRGが今年のツール・ド・フランスで使用する photo:Naoki Yasuoka

サイドにはレーザーグリップを搭載し、優れたコーナリング性能を実現 photo:Naoki Yasuoka
タイヤコンパウンドにはGRAND PRIX 5000シリーズなどのフラッグシップモデルでも使用されるコンチネンタル独自の「ブラックチリコンパウンド」を採用している。高いグリップ性能と軽い転がり性能を両立した高性能なタイヤに仕上がっている。
トレッドパターンはセンターはスリック、サイドにはレーザーグリップを搭載。バンク時に更なるグリップ力を発揮してくれ、優れたコーナリング性能を備えている。耐パンクベルトを排除し、ケーシングは2PLY/220TPIでタイヤのしなやかさを向上させた。

フックレスリムに対応したビード photo:Michinari TAKAGI

数量限定モデル photo:Michinari TAKAGI 
実測値は277g photo:Naoki Yasuoka
カラーはブラックのみで、ツール・ド・フランスの大会ロゴがデザインされた数量限定モデルとなる。サイズは30Cのみ展開され、コンチネンタルの30CのタイヤではGRAND PRIX 5000シリーズよりも35gも軽量な280gとなっている。また、フックレスリムにも対応。価格は18,700円(税込)で、入荷予定は7月上旬。取り扱いはミズタニ自転車だ。
それでは編集部インプレッションに移っていこう。
―編集部インプレッション

コンチネンタル ARCHETYPEのインプレッションを担当するのは、CW編集部員の高木 photo:Naoki Yasuoka
コンチネンタル ARCHETYPEのインプレッションを担当するのは、Jプロツアーのロードレースやクリテリウム、シクロクロスなどのレースシーンやトレーニング、自転車通勤で多種多様なチューブレスレディタイヤを使用しているCW編集部員の高木。
コンチネンタルのタイヤではチューブラータイヤの「COMPETITION」やチューブレスレディモデル「GRAND PRIX 5000S TR」、軽量モデル「GRAND PRIX 5000S TT」など多数のフラッグシップモデルに加え、耐久性に優れる「GRAND PRIX TR」など、様々なコンチネンタルのタイヤを使用してきた。

ブラックチリコンパウンドらしくクッション性能とグリップ力に優れていそうな感触 photo:Naoki Yasuoka

シマノ DURA-ACE C50 TLホイールに装着し、フロアポンプでビード上げに成功した photo:Michinari TAKAGI
コンチネンタル ARCHETYPEを手に取ってみるとブラックチリコンパウンドを使用しているタイヤならではのクッション性能とグリップ力に優れていそうな感触で、GRAND PRIX 5000シリーズと近しい質感。
今回はシマノ DURA-ACE C50 TLホイールにARCHETYPEを装着していく。タイヤを取り付け、30mlのシーラントを入れていく。ホイールを回転させ、シーラントタイヤ全体になじませたのち、フロアポンプで空気を入れていくとビードが簡単に上がり、タイヤ自体はホイールにしっかりとはまっていく。

漕ぎ出した第一印象から転がりが軽い photo:Naoki Yasuoka
ブースターやコンプレッサーを使用しないとビードが上がらないタイヤもあるが、このARCHETYPEはフロアポンプでもビードが簡単に上がり装着が完了した。シマノホイールとの相性は良さそうだ。
ARCHETYPEは30Cのみの展開で、数年前であれば太すぎると言われていただろう。しかし、28Cがスタンダードになった今、30Cも違和感なく選択肢に入ってくるし、なによりポガチャルの為に開発されたタイヤが30C決め打ちなのだから、これが現時点での一つの正解なのだろう。実際、30Cというタイヤ幅でありながら、実測277gという軽量性を兼ね備えたARCHETYPEは、漕ぎ出した瞬間から転がりが軽いと感じた。

トラクションの掛かりも良く、軽快なヒルクライムが可能 photo:Naoki Yasuoka
また、ブラックチリコンパウンドを採用したタイヤに通底する転がりの軽さは健在で、低速域から30~40km/hの巡航での省エネ性能は抜群。そしてスプリントで達する50~60km/hの高速域ではどこまでも加速していきそうな感覚だった。
ブラックチリコンパウンドの凄いところは転がりの軽さと相反するグリップ力の高さ。バイクやホイールなどの性能向上により、高速化しているロードレースでは、グリップ力とコントロール性能は過去よりもはるかに重要となっている。

低速域から30~40km/hの巡航もしやすい photo:Naoki Yasuoka
ダウンヒルのシーンでもレーザーグリップがしっかりと路面を捉えてくれるため、安心したコーナリングが可能。さらに30Cというワイドタイヤによる安心感、そしてしなやかなタイヤケーシングによる挙動の安定感のおかげで、バイクを倒せる角度も深くできるため、よりハイスピードでも不安を一切感じない。
ARCHETYPEの推奨空気圧は4.6~5.2bar(65~73PSI)であるため、その範囲内であらゆる空気圧でテストしていった。その結果、体重が59kgの私にとっては下限の4.6barの空気圧が、グリップ感と乗り心地の良さのバランスが取れているように感じた。

レーザーグリップがしっかりと路面を捉え、安心してコーナーを攻めることができる photo:Naoki Yasuoka
ARCHETYPEは優れたグリップ性能と転がりの軽さを備えるため、ロードレースやクリテリウムなどレース志向のサイクリストにおすすめしたいニュータイプのレーシングタイヤだった。
コンチネンタル ARCHETYPE
サイズ:700×30C
カラー:ブラック
重量:275g
入荷予定:7月上旬
価格:18,700円(税込)

タデイ・ポガチャル(スロベニア)が所属するUCIワールドチームのUAEチームエミレーツXRGをサポートするドイツの総合タイヤブランドのコンチネンタル。そんなUAEチームエミレーツXRGが今年のツール・ド・フランスで使用する予定のレーシングタイヤ「ARCHETYPE」が発表された。
ARCHETYPEは、UAEチームエミレーツ XRGとの共同開発により誕生したチューブレスレディタイヤ。既存のフラッグシップモデルであるGRAND PRIXシリーズよりもさらに速いタイヤを作ることを目標として開発されている。


タイヤコンパウンドにはGRAND PRIX 5000シリーズなどのフラッグシップモデルでも使用されるコンチネンタル独自の「ブラックチリコンパウンド」を採用している。高いグリップ性能と軽い転がり性能を両立した高性能なタイヤに仕上がっている。
トレッドパターンはセンターはスリック、サイドにはレーザーグリップを搭載。バンク時に更なるグリップ力を発揮してくれ、優れたコーナリング性能を備えている。耐パンクベルトを排除し、ケーシングは2PLY/220TPIでタイヤのしなやかさを向上させた。



カラーはブラックのみで、ツール・ド・フランスの大会ロゴがデザインされた数量限定モデルとなる。サイズは30Cのみ展開され、コンチネンタルの30CのタイヤではGRAND PRIX 5000シリーズよりも35gも軽量な280gとなっている。また、フックレスリムにも対応。価格は18,700円(税込)で、入荷予定は7月上旬。取り扱いはミズタニ自転車だ。
それでは編集部インプレッションに移っていこう。
―編集部インプレッション

コンチネンタル ARCHETYPEのインプレッションを担当するのは、Jプロツアーのロードレースやクリテリウム、シクロクロスなどのレースシーンやトレーニング、自転車通勤で多種多様なチューブレスレディタイヤを使用しているCW編集部員の高木。
コンチネンタルのタイヤではチューブラータイヤの「COMPETITION」やチューブレスレディモデル「GRAND PRIX 5000S TR」、軽量モデル「GRAND PRIX 5000S TT」など多数のフラッグシップモデルに加え、耐久性に優れる「GRAND PRIX TR」など、様々なコンチネンタルのタイヤを使用してきた。


コンチネンタル ARCHETYPEを手に取ってみるとブラックチリコンパウンドを使用しているタイヤならではのクッション性能とグリップ力に優れていそうな感触で、GRAND PRIX 5000シリーズと近しい質感。
今回はシマノ DURA-ACE C50 TLホイールにARCHETYPEを装着していく。タイヤを取り付け、30mlのシーラントを入れていく。ホイールを回転させ、シーラントタイヤ全体になじませたのち、フロアポンプで空気を入れていくとビードが簡単に上がり、タイヤ自体はホイールにしっかりとはまっていく。

ブースターやコンプレッサーを使用しないとビードが上がらないタイヤもあるが、このARCHETYPEはフロアポンプでもビードが簡単に上がり装着が完了した。シマノホイールとの相性は良さそうだ。
ARCHETYPEは30Cのみの展開で、数年前であれば太すぎると言われていただろう。しかし、28Cがスタンダードになった今、30Cも違和感なく選択肢に入ってくるし、なによりポガチャルの為に開発されたタイヤが30C決め打ちなのだから、これが現時点での一つの正解なのだろう。実際、30Cというタイヤ幅でありながら、実測277gという軽量性を兼ね備えたARCHETYPEは、漕ぎ出した瞬間から転がりが軽いと感じた。

また、ブラックチリコンパウンドを採用したタイヤに通底する転がりの軽さは健在で、低速域から30~40km/hの巡航での省エネ性能は抜群。そしてスプリントで達する50~60km/hの高速域ではどこまでも加速していきそうな感覚だった。
ブラックチリコンパウンドの凄いところは転がりの軽さと相反するグリップ力の高さ。バイクやホイールなどの性能向上により、高速化しているロードレースでは、グリップ力とコントロール性能は過去よりもはるかに重要となっている。

ダウンヒルのシーンでもレーザーグリップがしっかりと路面を捉えてくれるため、安心したコーナリングが可能。さらに30Cというワイドタイヤによる安心感、そしてしなやかなタイヤケーシングによる挙動の安定感のおかげで、バイクを倒せる角度も深くできるため、よりハイスピードでも不安を一切感じない。
ARCHETYPEの推奨空気圧は4.6~5.2bar(65~73PSI)であるため、その範囲内であらゆる空気圧でテストしていった。その結果、体重が59kgの私にとっては下限の4.6barの空気圧が、グリップ感と乗り心地の良さのバランスが取れているように感じた。

ARCHETYPEは優れたグリップ性能と転がりの軽さを備えるため、ロードレースやクリテリウムなどレース志向のサイクリストにおすすめしたいニュータイプのレーシングタイヤだった。
コンチネンタル ARCHETYPE
サイズ:700×30C
カラー:ブラック
重量:275g
入荷予定:7月上旬
価格:18,700円(税込)
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