第10回目ツアー・オブ・ブリテン・ウィメンの初日は、集団スプリントの予想を裏切る逃げ切り勝利。アタックを成功させたキンバリー・ルコート(モーリシャス、AGインシュランス・スーダル)が、フォークナーをマッチスプリントで退けた。

大会の総合連覇を目指すSDワークス・プロタイム photo:British Cycling
6月5日、昨年「ウィメンズ・ツアー」から名称を改め、新たなスタートを切ったツアー・オブ・ブリテン・ウィメン(UCIワールドツアー)が開幕した。全4日間のコースには本格的な山岳が登場しないものの、歴代総合優勝者にはグランツール覇者の名前も並ぶ格式高いレースだ。
しかし今年は、ツール・ド・スイス・ウィメン(6月12日開幕)があるため総合優勝経験のあるデミ・フォレリング(オランダ、FDJスエズ)やエリーザ・ロンゴボルギーニ(イタリア、UAEチームADQ)は不出場。また昨年の総合優勝者であるロッテ・コペッキー(ベルギー、SDワークス・プロタイム)の姿もない一方、チームメイトのロレーナ・ウィーベス(オランダ)やシャーロッテ・コール(オランダ、ピクニック・ポストNL)など強豪スプリンターたちが揃った。

ダルビー・フォレストを出発した110名の選手たち photo:British Cycling
大会初日はイギリスのノース・ヨークシャー州を舞台とした比較的距離の短い81.5kmで争われ、コース中盤に2つの2級山岳が登場する。しかし後半は平坦路のため白熱の集団スプリントが予想されたものの、逃げた選手たちの粘りがその予想を覆した。
ひと塊の集団から、2つ目の2級山岳でキンバリー・ルコート(モーリシャス、AGインシュランス・スーダル)が加速する。それにクリステン・フォークナー(アメリカ、EFオートリー・キャノンデール)とアンナ・ヘンダーソン(イギリス、リドル・トレック)が追従。すぐにヘンダーソンが遅れ、先頭2名となったルコートとフォークナーがローテーションを回しながらフィニッシュを目指した。
後続ではFDJスエズやモビスターなどが懸命に追いかけたものの、先頭2名は5秒差で逃げ切ることに成功した。そしてマッチスプリントをモーリシャス王者であるルコートが制し、初日勝者に輝いた。

フォークナーをマッチスプリントで下したキンバリー・ルコート(モーリシャス、AGインシュランス・スーダル) photo:CorVos

チームメイトと勝利を喜ぶキンバリー・ルコート(モーリシャス、AGインシュランス・スーダル) photo:British Cycling
4月に行われたリエージュ〜バストーニュ〜リエージュ・ファムでも4名のスプリントから先着し、金星を挙げたルコート。インド洋のイギリス連邦に加盟するモーリシャス共和国出身の29歳は、2連勝を満面の笑顔で喜んだ。
メイン集団のスプリントはウィーベスが先着し、3位に入った。

緑色の総合リーダージャージを纏ったキンバリー・ルコート(モーリシャス、AGインシュランス・スーダル) photo:British Cycling

6月5日、昨年「ウィメンズ・ツアー」から名称を改め、新たなスタートを切ったツアー・オブ・ブリテン・ウィメン(UCIワールドツアー)が開幕した。全4日間のコースには本格的な山岳が登場しないものの、歴代総合優勝者にはグランツール覇者の名前も並ぶ格式高いレースだ。
しかし今年は、ツール・ド・スイス・ウィメン(6月12日開幕)があるため総合優勝経験のあるデミ・フォレリング(オランダ、FDJスエズ)やエリーザ・ロンゴボルギーニ(イタリア、UAEチームADQ)は不出場。また昨年の総合優勝者であるロッテ・コペッキー(ベルギー、SDワークス・プロタイム)の姿もない一方、チームメイトのロレーナ・ウィーベス(オランダ)やシャーロッテ・コール(オランダ、ピクニック・ポストNL)など強豪スプリンターたちが揃った。

大会初日はイギリスのノース・ヨークシャー州を舞台とした比較的距離の短い81.5kmで争われ、コース中盤に2つの2級山岳が登場する。しかし後半は平坦路のため白熱の集団スプリントが予想されたものの、逃げた選手たちの粘りがその予想を覆した。
ひと塊の集団から、2つ目の2級山岳でキンバリー・ルコート(モーリシャス、AGインシュランス・スーダル)が加速する。それにクリステン・フォークナー(アメリカ、EFオートリー・キャノンデール)とアンナ・ヘンダーソン(イギリス、リドル・トレック)が追従。すぐにヘンダーソンが遅れ、先頭2名となったルコートとフォークナーがローテーションを回しながらフィニッシュを目指した。
後続ではFDJスエズやモビスターなどが懸命に追いかけたものの、先頭2名は5秒差で逃げ切ることに成功した。そしてマッチスプリントをモーリシャス王者であるルコートが制し、初日勝者に輝いた。


4月に行われたリエージュ〜バストーニュ〜リエージュ・ファムでも4名のスプリントから先着し、金星を挙げたルコート。インド洋のイギリス連邦に加盟するモーリシャス共和国出身の29歳は、2連勝を満面の笑顔で喜んだ。
メイン集団のスプリントはウィーベスが先着し、3位に入った。

ツアー・オブ・ブリテン・ウィメン2025第1ステージ結果
1位 | キンバリー・ルコート(モーリシャス、AGインシュランス・スーダル) | 1:59:18 |
2位 | クリステン・フォークナー(アメリカ、EFオートリー・キャノンデール) | |
3位 | ロレーナ・ウィーベス(オランダ、SDワークス・プロタイム) | +0:05 |
4位 | リンダ・ザネッティ(スイス、ウノエックス・モビリティ) | |
5位 | キャット・ファーグソン(イギリス、モビスター) | |
6位 | ミリー・コーゼンス(イギリス・ナショナルチーム) | |
7位 | メーガン・ジャストラブ(アメリカ、ピクニック・ポストNL) | |
8位 | アリー・ウォラストン(ニュージーランド、FDJスエズ) | |
9位 | クインティ・トン(オランダ、リブ・アルウラー・ジェイコ) | |
10位 | サラ・ヴァンダム(カナダ、セラティジット・プロサイクリング) |
個人総合成績
1位 | キンバリー・ルコート(モーリシャス、AGインシュランス・スーダル) | 1:59:05 |
2位 | クリステン・フォークナー(アメリカ、EFオートリー・キャノンデール) | +0:05 |
3位 | ロレーナ・ウィーベス(オランダ、SDワークス・プロタイム) | +0:14 |
4位 | カーリーン・スウィンケルス(オランダ、UAEチームADQ) | +0:17 |
5位 | リンダ・ザネッティ(スイス、ウノエックス・モビリティ) | +0:18 |
6位 | キャット・ファーグソン(イギリス、モビスター) | |
7位 | ミリー・コーゼンス(イギリス・ナショナルチーム) | |
8位 | メーガン・ジャストラブ(アメリカ、ピクニック・ポストNL) | |
9位 | アリー・ウォラストン(ニュージーランド、FDJスエズ) | |
10位 | クインティ・トン(オランダ、リブ・アルウラー・ジェイコ) |
その他の特別賞
ポイント賞 | キンバリー・ルコート(モーリシャス、AGインシュランス・スーダル) |
山岳賞 | キンバリー・ルコート(モーリシャス、AGインシュランス・スーダル) |
ヤングライダー賞 | キャット・ファーグソン(イギリス、モビスター) |
チーム総合成績 | モビスター |
text:Sotaro.Arakawa
photo:Tour of Britain, CorVos
photo:Tour of Britain, CorVos
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