ツアー・オブ・ジャパンを走った海外チームのバイクを紹介。新城幸也のパルドゥスをはじめ、レンべ・ラドネット、ワンティ・NIPPO・リユーズ、トレンガヌの4チームを取り上げます。



ソリューションテック・ヴィーニファンティーニ/パルドゥス ROBIN、SPARK

新城幸也(ソリューションテック・ヴィーニファンティーニ)のパルドゥス ROBIN photo:So Isobe

新城幸也が率い、唯一のUCIプロツアーチームとしてツール・ド・熊野とツアー・オブ・ジャパンを連戦し、ステージ4勝、熊野総合優勝を達成したのがソリューションテック・ヴィーニファンティーニだ。2022年にチームコラテックとして立ち上がり、今年は再生可能エネルギーのリーディングカンパニーであるソリューションテックをスポンサーに迎えてチームカラーをチェンジ。チーム機材も大きく変化を遂げている。

新城のサドルはセライタリアのSLR BOOST キットカルボニオ photo:So Isobe
コンポーネントはシマノULTEGRA photo:So Isobe


タイヤはシュワルベのPRO ONEで統一する photo:So Isobe

クランクセットはFSAのK-FORCE POWERBOX photo:So Isobe
ステージマップは手書き photo:So Isobe



バイクは中国ブランドのPARDUS(パルドゥス)で、軽量モデルのROBINとエアロモデルのSPARKを使い分ける。足元は同じく中国ブランドのエリートホイールとアジアカラー強い構成だ。

コンポーネントは今年からシマノに替わり、ULTEGRA DI2にFSAのK-FORCE POWERBOXクランクセットをセットする。今年からボトルやケージ、ヘルメットはカブト製に切り替わった。サドルはセライタリア(新城はSLR BOOST キットカルボニオ)。タイヤは青いケーシングが目立つシュワルベのPRO ONE(28mm)だ。



レンべ・ラドネット/ラピエール Xelius DRS

レンべ・ラドネットのラピエール Xelius DRS photo:So Isobe

ステージ優勝こそ叶わなかったものの、連日積極的な走りでレースを作ったドイツチームがレンべ・ラドネット。2023年まではチームザワーランドとして活動し、ツアー・オブ・ジャパンやツール・ド・おきなわにも出場経験をもつチームだ。

バイクはワールドチームのピクニック・ポストNLも使用するラピエールのXelius DRS。コンポーネントはスラム FORCE AXSだが、チェーンリングのみパワーメーター付きの先代RED AXSだ。ペダルのみシマノ。

ホイールはDTスイス各モデル。フロントタイヤにはコンチネンタルのAERO 111を投入する選手も photo:So Isobe

スラム FORCE AXSを使う。チェーンリングのみRED photo:So Isobe
ハンドル周りはラピエールオリジナル品やPRO、FSA製品が混在 photo:So Isobe



同チームは昨年まで長らくゴキソ製ホイールを使ってきたが、今年からDTスイスにスイッチした。ハイエンドモデルのARC 1100 DICUTをメインにセカンドグレードやサードグレードのモデルもレース投入しており、組み合わせるタイヤはコンチネンタル。フロント専用のAERO111をセットしたバイクも確認できた。

ハンドルはXelius DRS専用品を使う選手は少数派で、シマノPROやFSAなど各社製品が混在。全体的にシルバーxブラックのカラー統一感が渋い印象。



ワンティ・NIPPO・リユーズ/キューブ LITENING C:68X、LITENING AIR C:68X

ワンティ・NIPPO・リユーズのキューブ LITENING C:68X photo:So Isobe

ツール・ド・熊野の第2ステージで今村駿介がステージ優勝を果たしたワンティ・NIPPO・リユーズのチームバイクは、上部ワールドチームであるアンテルマルシェ・ワンティと同じくエアロモデルのLITENING C:68Xもしくは軽量オールラウンドモデルのLITENING AIR C:68X。赤から黒に切り替わるペイントも全く同じだ。

熊野でステージ優勝を挙げた今村駿介のLITENING C:68X photo:So Isobe

コンポーネントはシマノULTEGRAで、ホイールはキューブ傘下のニューメン Streem A.49 / Streem A.54。組み合わせるタイヤはハッチンソン Black Birdだ。サドルとバーテープはプロロゴ製で、コンピューターはブライトン。



トレンガヌサイクリングチーム/ポリゴン Helios A

トレンガヌサイクリングチームが駆るポリゴン Helios A photo:So Isobe

ホイールはDURA-ACE photo:So Isobe
ハンドル周りはPRO製品で統一 photo:So Isobe



日本でもお馴染みの存在トレンガヌサイクリングチームは、引き続きインドネシアのポリゴンをチームバイクに据える。メタリックブルーxシルバーの目をひくバイクは発表されたばかりの「Helios A」。チームスタッフによれば、先代モデルよりも軽くエアロに作られたオールラウンドモデルとのこと。

シマノのサポートチームだけあって、コンポーネントとホイールはDURA-ACEで、コックピット、サドル、ボトルケージ類は全てPRO製品で固められている。取材した相模原ステージでは全員フロントダブルだったが、第3ステージで2位に入ったアイマン・チャヤディ(インドネシア)は、ステージによってフロントディレイラーとインナーリングを外したフロントシングル仕様を運用していた模様。タイヤはコンチネンタルのGRAND PRIX 5000シリーズ。

text&photo:So Isobe