集団スプリントで決着したツアー・オブ・ターキー第7ステージ。エリア・ヴィヴィアーニ(イタリア、ロット)がクリストフらライバルを退け、今年3月に加入したチームに移籍後初勝利をもたらした。



出走サインする総合首位のワウト・プールス(オランダ、XDSアスタナ) photo:Tour of Türkiye

XDSアスタナが3ステージ連続勝利中のツアー・オブ・ターキーは7日目を迎えた。この日の舞台は144.2kmの平坦路で、終盤に3級山岳が登場。しかし登坂距離3kmで平均勾配も約5%と難易度は低いため、大会3日目以来の集団スプリントが予想された。

7名による逃げが終盤まで粘りを見せた photo:Tour of Türkiye

元カチューシャ・アルペシンのウィリー・スミット(南アフリカ、チャイナグローリー・メンテック・コンチネンタルチーム)が今大会4度目の逃げに入った集団は7名。逃げは順調にレースを進め、3級山岳も越え、レースが終盤に入っても粘り続ける。残り11km地点ではメイン集団で落車が発生し、小山智也(ブルゴス・ブルペレットBH)が巻き込まれた。

3日前にも落車している小山は、前方で発生した落車でブレーキをかけた。しかし前方を見ていなかった後続の選手に追突され、身体が地面に叩きつけられた。幸い打撲のみで骨折のなかった小山は無事完走を果たしている。

逃げを追いかけるプロトン photo:Tour of Türkiye

残り7km地点でプロトンは逃げを飲み込み、ロットのトレインを先頭に最終ストレートに突入。先にマッテオ・マルチェッリ(イタリア、XDSアスタナ)がスプリントを開始し、その背後にアレクサンダー・クリストフ(ノルウェー、ウノエックス・モビリティ)とエリア・ヴィヴィアーニ(イタリア、ロット)という2名のベテランがつく。

クリストフがマルチェッリを抜き、先頭に立ったものの、ハンドル投げを制したのはヴィヴィアーニだった。

昨年イネオス・グレナディアーズを退団し、所属チームが決まらないままシーズンが始まったヴィヴィアーニ。しかし今年2月下旬にロットへの移籍が発表され、ついに新チームに勝利をもたらした。

スプリント勝利したエリア・ヴィヴィアーニ(イタリア、ロット) photo:CorVos

2年ぶりの勝利を飾ったエリア・ヴィヴィアーニ(イタリア、ロット) photo:Tour of Türkiye

「この大会には勝利を狙うべく出場し、その目標への責任を感じていた。明日もスプリントの可能性のあるレイアウトなので集中して臨みたい。この勝利が必要だったので明日も良い流れを掴みたい」と、約2年ぶりの勝利を手に入れたヴィヴィアーニは、そう語っている。
ツアー・オブ・ターキー2025第7ステージ結果
1位 エリア・ヴィヴィアーニ(イタリア、ロット) 3:22:04
2位 アレクサンダー・クリストフ(ノルウェー、ウノエックス・モビリティ)
3位 ダヴィデ・ペルシコ(イタリア、ワグナー・バザンWB)
4位 マッテオ・マルチェッリ(イタリア、XDSアスタナ)
5位 マルク・ブルステンガ(スペイン、エキポ・ケルンファルマ)
個人総合成績
1位 ワウト・プールス(オランダ、XDSアスタナ) 21:21:26
2位 ハロルド・ロペス(エクアドル、XDSアスタナ) +0:16
3位 ギリェルモ・マルティネス(コロンビア、ピクニック・ポストNL) +0:58
4位 アベル・バルデルストーネ(スペイン、カハルラル・セグロスRGA) +1:09
5位 ヨハネス・クルセット(ノルウェー、ウノエックス・モビリティ) +1:11
その他の特別賞
ポイント賞 ジョヴァンニ・ロナルディ(イタリア、ポルティ・ビジットマルタ)
山岳賞 ワウト・プールス(オランダ、XDSアスタナ)
チーム総合成績 カハルラル・セグロスRGA
text:Sotaro.Arakawa
photo:CorVos