ハワイのオアフ島で開催されたホノルルセンチュリーライドに参加した東武トップツアーズのライドツアーの皆さん。夜明けと共にスタートし、100マイル先のゴールを走った模様の第3エイドからゴールまでの後編を絹代さんのレポートで紹介していく。

コース内で最も美しいクアロアの海岸線 (c)HM-A / HONOLULU CENTURY RIDE
スタートから第3エイドまでの前編はこちらから
ここから折り返し地点になる「スワンジー・ビーチ・パーク」までのエリアが、大会でもっとも美しいパート。澄んだ水色の海が広がる海岸線沿いを走るのだが、波が足下すぐ近くまで打ち寄せ、まさに楽園のようなのだ。ツアーでは、ここで皆で写真を撮ろうと話しており、ツアー参加者の皆さんと、まとまってこのエイドを出発した。
ところが、北上するにつれ、天気が少しずつ悪化し、暗くなってきてしまうではないか。右手には海、左手には、クアロアの山々と草原が広がる輝かしいベストパートなのに、悪天候は淋しい。暗くなって来た空をうらめしく見上げながら、先を急ぐ。

スワンジー・ビーチ・パークの100マイル折り返しエイド (c)HM-A / HONOLULU CENTURY RIDE
中国の帽子のような形の島、チャイナマンズハットを背景に写真を撮る予定だった公園に到着し、パンクで遅れたメンバーの到着を待っている間に、雨が降り出してしまった。無念だ。撮影は断念し、早々に、レインジャケットを羽織り、折り返しのエイドに向けて出発した。濡れた路面と浮かない表情のビーチを恨めしく眺めながら、先を急いだ。
折り返しのエイド「スワンジー・ビーチパーク」に到着。フードが並ぶテントはすでににぎわっていた。テーブルには、初めておにぎりが並んでいる!フリカケおにぎりを手に取ると、日本で食べ慣れたコンビニのおにぎりより分厚い。お米も、もっちりしていておいしく「2つ食べた」というツワモノも。バナナも並んでおり、糖質補給はバッチリだ。

毎年楽しみな折り返し地点のエイド photo:Kinuyo 
おにぎり登場! photo:Kinuyo

ここで折り返し。無事にみんなでやってきた! photo:Kinuyo
ここからの道中も意外と長いため、いったん休憩しよう。皆で会話に花が咲く。エイド滞在中に雨が上がり、少しずつ、空が明るくなってきたようだ。皆で記念撮影をし、スタート準備をしている間に、青空が戻ってきた。やった!こうでなくっちゃ。
晴れ間が戻ってきた喜びを分かち合いながら、復路はまとまってスタート。空が青くなったため、海の色と輝きが戻り、復路は美しい海景色を堪能することができた。往路が厳しかった分、感動もひとしおだ。

復路はお天気が回復!急遽クアロアの山の前で撮影 photo:Kinuyo

かなり青空が見えてきた photo:Kinuyo 
帰路のキー・プロジェクトでは缶入りの炭酸飲料がふるまわれた photo:Kinuyo

キー・プロジェクトのエイド。手描きのお品書きポップにエイドスタッフの愛を感じる photo:Kinuyo

疲労はあれど、みなさんまだ元気です! photo:Kinuyo
改めて美しい海岸線を堪能し、「キープロジェクト」に再度立ち寄る。エイドもパワーと明るさはそのままに、冷えた缶入りのドリンクが用意されていた。ありがたい!炭酸が疲れた体に効いて、しゃっきりした。
グラノーラバーやピーナッツバターが乗ったクラッカーをいただき、明るく元気な声で背中を押してもらい、気持ちよくスタート。残りは60km。今年は気温もそう上がらず、身体のトラブルも起きにくそうだ。皆で完走できるだろう。

もう残りは25マイル!元気をチャージして出発だ! photo:Kinuyo
市街地を中心に走る。往路は海に近い道を行ったが、復路は内陸を行く。ヤシの並木を抜け、うらやましいくらい広々とした住宅街を抜けて、「カイルア・インターミディエイトスクール」のエイドに到着。
帰路もシェイブアイスが用意されており、ピーナッツバター乗せのバナナや、グラノーラバーなどをいただく。エイドは帰路でもたっぷりと用意されており、心強い。スポーツドリンクもいただいて、チャージ完了。ケガ明けなどで不安を抱えていた方も、順調に走られている様子。皆でエイドをいただき、休憩して、終盤戦にスタートした。残りは40km。行ける!

シェイブアイスのシロップのフレーバーに悩む photo:Kinuyo 
バナナにモリモリピーナッツバターを乗せてくれます photo:Kinuyo
市街地を走り、全米で一番美しいとされるビーチ「ラニカイビーチ」や「ブーツ&キモズ」などで有名なカイルアの周りを回り、ワイマナロへ向かう。どこも広々とした景観が広がっており、緑も豊かで、道は広く、走りやすい。
ジャングルエリアに突入。ビビッドな鳥のさえずりを聞きながら、熱帯植物が茂る森の中を抜けていく。いつも、往路よりアップダウンが増えたように感じるが、自分が疲労しているのだろう。

ワイマナロの海岸線を戻る (c)HM-A / HONOLULU CENTURY RIDE

復路はマカプウの海の色も真っ青に回復! photo:Kinuyo
ここを抜けると、今度は、ビーチパークが連なる海のパートだ。オアフ島はそれほど大きな島ではないが、それでも、海の様子はビーチごとに異なっていて、比べてみるのも面白い。白砂に、青色の澄んだ海が広がり、黄緑色の植栽が色味を添え、華やかにしてくれている。眺める角度や、日の高さが変わるため、行きとはまた違う景観に見えて、新しい感動があるのが不思議だ。
この海岸線の突き当たりに、ライド最大の難関、マカプウの上りが待ち受けている。マカプウビーチの向こうに、そびえ立つ岩山が見えてきた。見た目のイカつさが、上りを余計に厳しく感じさせるような気がする。登坂のコツは、左手の海を見て、右手の岩山を見ないこと!ここは淡々と上ろう。
上り終えると、ツアーのメンバーの多くが展望スペースで待ってくれていた。皆の登坂を待って、再度の記念撮影。行きより天気が良くて、断然美しい!最難関パートを越えた安堵と、目の前に広がる美しい景観に、みんなが満面の笑みになった。よーし。楽しくフィニッシュしよう!
眼前に広がる美しい海に飛び込むようにマカプウを下り、ダイアモンドヘッド方面へと向かう。順調に海岸線までたどり着き、内陸へ。行きは下って来たルートをゆったりと上っていく。きつい勾配ではないけれど、疲労があるから帰路は少し堪えるが、前日に走っておいたため、ルートの見当が付き、不安はない。ゴルフ場の脇を抜け、ハートブレイクヒルを下って、ハワイ・カイへ。
クアパ池にかかる橋を渡り、水辺を走って、リッチな香りのする閑静な住宅地を走る。最後のエイド「ジェイムス」に到着。
ここは「年やタイミングにより、当たりハズレが大きい『賭け』エイドだよね」と常連さんと話しながらたどり着いたけれど、どうやら今年は「ハズレ」の部類らしい。残されていたのは、オレンジ少々とバナナ、バケツのようなピーナッツバターのジャーのみ。

最後のジェイムスのエイド photo:Kinuyo
これらは組み合わせて食べるものなのだろうか。試しにバナナにピーナッツバターを乗せて食べてみた。日本で生きている上では、決してトライすることはなさそうな食べ方だが、これが想像をはるかに超えて、美味!(皆に感動を伝えてみたが、イマイチ同意を得られなかった。)意外な発見に、ちょっと幸せな気持ちになった。
皆さんとまったりし、ふざけあっているうちに時間は午後4時を回っており、そろそろゴールまでのカウントダウンが始まることに気が付く。ここからは走りやすい道が続くため、トラブルがなければ、問題なくゴールできると私は思っている。
声を掛け合って、ツアー最終組がスタート。住宅地から、ハイウェイに入る。やや追い風で、走行も順調だ。今年のセンチュリーライドも、終わりが近づいて来たな。カハラに降り、大きく右回りで住宅地を回り、ダイアモンドヘッドへ。声を掛け合って最後の上り坂を越え、傾き始めた太陽に照らされた美しい海を眺めながら、カピオラニ公園に向かって下る。ライド終盤は、ちょっと淋しい気持ちになる。

ツアー参加者の皆さんも元気にフィニッシュ! (c)HM-A / HONOLULU CENTURY RIDE
公園の駐車スペースの横を回り、ゴールゲートへ。スタッフの皆さんの拍手に迎えられながら、ツアーの最終グループでフィニッシュ。みんな達成感のある深い笑顔を浮かべていた。一緒にゴールできて、最高だ!
完走証を受け取り、皆で記念撮影。何を話していても、皆、自然と笑顔になっている。今年は本当に順調で、大きなトラブルもなく、サポートが発動するまでもなく、皆さんが目標の距離を走り終えられていた。みんなで走ったからこその気持ちよい達成感。感動やこういう気持ちを共有する仲間がいるライドは、やっぱり楽しい!

ツアー最後尾集団フィニッシュ! (c)HM-A / HONOLULU CENTURY RIDE

完走証をいただいて記念撮影! photo:Kinuyo
ツアーデスクに完走報告をし、この日は解散。アフターパーティー参加者は、夜再集合し、楽しかった1日を振り返った。
ホノルルセンチュリーライドは、毎年、コースが大きく変わることはないのに、どうして毎年これほどまでビビッドに「楽しい!」と感じられるのだろう。ハワイだからこその空気感、これが現実のものかと疑いたくなるほど鮮やかで美しい色味と景観。それを味わい尽くした後の達成感。ここに来て、体験した方だけがわかるものだと思う。

100マイルを走破し、達成感に満ち溢れた良い笑顔で一枚 photo:Kinuyo
ツアーは、翌日に早朝からのタンタラスの丘へのモーニングライドと、ノースショアライドが予定されており、ハワイを楽しめる企画がまだ参加者を待っている。
photo:HM-A / HONOLULU CENTURY RIDE、Kinuyo
text:Kinuyo(東武トップツアーズホノルルセンチュリーライドスタッフ)
Special Thanks: 東武トップツアーズホノルルセンチュリーライドツアー

スタートから第3エイドまでの前編はこちらから
ここから折り返し地点になる「スワンジー・ビーチ・パーク」までのエリアが、大会でもっとも美しいパート。澄んだ水色の海が広がる海岸線沿いを走るのだが、波が足下すぐ近くまで打ち寄せ、まさに楽園のようなのだ。ツアーでは、ここで皆で写真を撮ろうと話しており、ツアー参加者の皆さんと、まとまってこのエイドを出発した。
ところが、北上するにつれ、天気が少しずつ悪化し、暗くなってきてしまうではないか。右手には海、左手には、クアロアの山々と草原が広がる輝かしいベストパートなのに、悪天候は淋しい。暗くなって来た空をうらめしく見上げながら、先を急ぐ。

中国の帽子のような形の島、チャイナマンズハットを背景に写真を撮る予定だった公園に到着し、パンクで遅れたメンバーの到着を待っている間に、雨が降り出してしまった。無念だ。撮影は断念し、早々に、レインジャケットを羽織り、折り返しのエイドに向けて出発した。濡れた路面と浮かない表情のビーチを恨めしく眺めながら、先を急いだ。
折り返しのエイド「スワンジー・ビーチパーク」に到着。フードが並ぶテントはすでににぎわっていた。テーブルには、初めておにぎりが並んでいる!フリカケおにぎりを手に取ると、日本で食べ慣れたコンビニのおにぎりより分厚い。お米も、もっちりしていておいしく「2つ食べた」というツワモノも。バナナも並んでおり、糖質補給はバッチリだ。



ここからの道中も意外と長いため、いったん休憩しよう。皆で会話に花が咲く。エイド滞在中に雨が上がり、少しずつ、空が明るくなってきたようだ。皆で記念撮影をし、スタート準備をしている間に、青空が戻ってきた。やった!こうでなくっちゃ。
晴れ間が戻ってきた喜びを分かち合いながら、復路はまとまってスタート。空が青くなったため、海の色と輝きが戻り、復路は美しい海景色を堪能することができた。往路が厳しかった分、感動もひとしおだ。





改めて美しい海岸線を堪能し、「キープロジェクト」に再度立ち寄る。エイドもパワーと明るさはそのままに、冷えた缶入りのドリンクが用意されていた。ありがたい!炭酸が疲れた体に効いて、しゃっきりした。
グラノーラバーやピーナッツバターが乗ったクラッカーをいただき、明るく元気な声で背中を押してもらい、気持ちよくスタート。残りは60km。今年は気温もそう上がらず、身体のトラブルも起きにくそうだ。皆で完走できるだろう。

市街地を中心に走る。往路は海に近い道を行ったが、復路は内陸を行く。ヤシの並木を抜け、うらやましいくらい広々とした住宅街を抜けて、「カイルア・インターミディエイトスクール」のエイドに到着。
帰路もシェイブアイスが用意されており、ピーナッツバター乗せのバナナや、グラノーラバーなどをいただく。エイドは帰路でもたっぷりと用意されており、心強い。スポーツドリンクもいただいて、チャージ完了。ケガ明けなどで不安を抱えていた方も、順調に走られている様子。皆でエイドをいただき、休憩して、終盤戦にスタートした。残りは40km。行ける!


市街地を走り、全米で一番美しいとされるビーチ「ラニカイビーチ」や「ブーツ&キモズ」などで有名なカイルアの周りを回り、ワイマナロへ向かう。どこも広々とした景観が広がっており、緑も豊かで、道は広く、走りやすい。
ジャングルエリアに突入。ビビッドな鳥のさえずりを聞きながら、熱帯植物が茂る森の中を抜けていく。いつも、往路よりアップダウンが増えたように感じるが、自分が疲労しているのだろう。


ここを抜けると、今度は、ビーチパークが連なる海のパートだ。オアフ島はそれほど大きな島ではないが、それでも、海の様子はビーチごとに異なっていて、比べてみるのも面白い。白砂に、青色の澄んだ海が広がり、黄緑色の植栽が色味を添え、華やかにしてくれている。眺める角度や、日の高さが変わるため、行きとはまた違う景観に見えて、新しい感動があるのが不思議だ。
この海岸線の突き当たりに、ライド最大の難関、マカプウの上りが待ち受けている。マカプウビーチの向こうに、そびえ立つ岩山が見えてきた。見た目のイカつさが、上りを余計に厳しく感じさせるような気がする。登坂のコツは、左手の海を見て、右手の岩山を見ないこと!ここは淡々と上ろう。
上り終えると、ツアーのメンバーの多くが展望スペースで待ってくれていた。皆の登坂を待って、再度の記念撮影。行きより天気が良くて、断然美しい!最難関パートを越えた安堵と、目の前に広がる美しい景観に、みんなが満面の笑みになった。よーし。楽しくフィニッシュしよう!
眼前に広がる美しい海に飛び込むようにマカプウを下り、ダイアモンドヘッド方面へと向かう。順調に海岸線までたどり着き、内陸へ。行きは下って来たルートをゆったりと上っていく。きつい勾配ではないけれど、疲労があるから帰路は少し堪えるが、前日に走っておいたため、ルートの見当が付き、不安はない。ゴルフ場の脇を抜け、ハートブレイクヒルを下って、ハワイ・カイへ。
クアパ池にかかる橋を渡り、水辺を走って、リッチな香りのする閑静な住宅地を走る。最後のエイド「ジェイムス」に到着。
ここは「年やタイミングにより、当たりハズレが大きい『賭け』エイドだよね」と常連さんと話しながらたどり着いたけれど、どうやら今年は「ハズレ」の部類らしい。残されていたのは、オレンジ少々とバナナ、バケツのようなピーナッツバターのジャーのみ。

これらは組み合わせて食べるものなのだろうか。試しにバナナにピーナッツバターを乗せて食べてみた。日本で生きている上では、決してトライすることはなさそうな食べ方だが、これが想像をはるかに超えて、美味!(皆に感動を伝えてみたが、イマイチ同意を得られなかった。)意外な発見に、ちょっと幸せな気持ちになった。
皆さんとまったりし、ふざけあっているうちに時間は午後4時を回っており、そろそろゴールまでのカウントダウンが始まることに気が付く。ここからは走りやすい道が続くため、トラブルがなければ、問題なくゴールできると私は思っている。
声を掛け合って、ツアー最終組がスタート。住宅地から、ハイウェイに入る。やや追い風で、走行も順調だ。今年のセンチュリーライドも、終わりが近づいて来たな。カハラに降り、大きく右回りで住宅地を回り、ダイアモンドヘッドへ。声を掛け合って最後の上り坂を越え、傾き始めた太陽に照らされた美しい海を眺めながら、カピオラニ公園に向かって下る。ライド終盤は、ちょっと淋しい気持ちになる。

公園の駐車スペースの横を回り、ゴールゲートへ。スタッフの皆さんの拍手に迎えられながら、ツアーの最終グループでフィニッシュ。みんな達成感のある深い笑顔を浮かべていた。一緒にゴールできて、最高だ!
完走証を受け取り、皆で記念撮影。何を話していても、皆、自然と笑顔になっている。今年は本当に順調で、大きなトラブルもなく、サポートが発動するまでもなく、皆さんが目標の距離を走り終えられていた。みんなで走ったからこその気持ちよい達成感。感動やこういう気持ちを共有する仲間がいるライドは、やっぱり楽しい!


ツアーデスクに完走報告をし、この日は解散。アフターパーティー参加者は、夜再集合し、楽しかった1日を振り返った。
ホノルルセンチュリーライドは、毎年、コースが大きく変わることはないのに、どうして毎年これほどまでビビッドに「楽しい!」と感じられるのだろう。ハワイだからこその空気感、これが現実のものかと疑いたくなるほど鮮やかで美しい色味と景観。それを味わい尽くした後の達成感。ここに来て、体験した方だけがわかるものだと思う。

ツアーは、翌日に早朝からのタンタラスの丘へのモーニングライドと、ノースショアライドが予定されており、ハワイを楽しめる企画がまだ参加者を待っている。
photo:HM-A / HONOLULU CENTURY RIDE、Kinuyo
text:Kinuyo(東武トップツアーズホノルルセンチュリーライドスタッフ)
Special Thanks: 東武トップツアーズホノルルセンチュリーライドツアー
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