2025/01/13(月) - 08:59
オーストラリア選手権の男子エリートでジェイコ・アルウラー勢がワンツー。ベテランアシストのダーブリッジが悲願の優勝を飾り、女子エリートはリブ・アルウラー・ジェイコの下部チーム所属のルシンダ・スチュワートがスプリント勝利した。
2002年から23年連続で舞台となっていたバララットを離れ、西オーストラリア州の州都パースで開催されたロードのオーストラリアナショナル選手権。その最終日である1月12日に、男女エリートのロードレースが行われた。
20歳の新鋭スチュワートが金星

プロトンから連覇を目指したルビー・ローズマンギャノン(リブ・アルウラー・ジェイコ) photo:GreenEDGE Cycling
先にスタートを切った女子エリートには、前年覇者であるルビー・ローズマンギャノン(リブ・アルウラー・ジェイコ)を含む67名が出場。1周13.6km(獲得標高差193m)を8周する109kmのレースは、プロチームであるサンミシェル・プレフェンスホーム・オベール93WE所属のエラ・シンプソンを含む5名の逃げ集団が形成された。
最大8名を擁するバターフィールズ・ジップトラックレーシングやリブ・アルウラー・ジェイコが下部チーム所属ルシンダ・スチュワートを逃げ集団に送ったため、メイン集団のペースは上がらない。そのため勝負はソフィア・サモンズ(プラティース・サイクリングチーム)が脱落し、残る4名によるスプリント勝負となった。そして緩斜面の最終ストレートで踏み込んだスチュワートが勝利した。

20歳のルシンダ・スチュワートがスプリントを制し、ロード国内王者に輝く photo:GreenEDGE Cycling
20歳のスチュワートは、ARAスキップ・キャピタルから今年移籍。「まだ信じられない。勝てたことが嬉しく、興奮と共に驚いている。このジャージをヨーロッパに持って帰ることができて本当に特別な気持ち」と喜びを語った。
男子エリートはダーブリッジが悲願の優勝

逃げ切りから優勝を決めたルーク・ダーブリッジ(ジェイコ・アルウラー) photo:GreenEDGE Cycling
177kmで行われた男子エリートの注目は、3連覇中のルーク・プラップ(ジェイコ・アルウラー)に集まった。ジェイ・ヴァイン(UAEチームエミレーツXRG)などツアー・ダウンアンダーに出場する強豪が集うレースは、序盤からルーク・ダーブリッジ(ジェイコ・アルウラー)とコナー・リーヒ(CCACHExボディラップ)が逃げを打つ。
過去4度のオーストラリアTT王者に輝いているダーブリッジと、昨年のパリ五輪トラックのチームパシュートで金メダルを獲得したリーヒによる強力な逃げ。後続では6名が飛び出したものの、先頭には届かず残り82km地点でダーブリッジが単独先頭に立つ。その地点で後続との差は3分まで広がっていた。

笑顔で勝利を譲ったルーク・プラップ(ジェイコ・アルウラー) photo:GreenEDGE Cycling
ラスト2周目に入った残り15km地点でメイン集団からプラップが抜け出す。その動きに反応できる選手は現れず、ディフェンディング王者はダーブリッジに合流。しかし最後までダーブリッジのペースは落ちることなく、プラップが譲る形でダーブリッジがフィニッシュラインを通過。2013年以来、2度目となるチャンピオンジャージを手に入れた。
「僕に追いついたプラップが『そのまま行けるのならば勝利は君のものだ』と言ってくれた。4連覇を犠牲にしてまで僕に勝利を譲ってくれた。そんなことをする必要なんてないのに。今日は良い走りができたし、プラップが力を貸してくれた。彼やチームメイトの存在がなくては勝てなかっただろう」と涙を浮かべながら、ダーブリッジは勝利の喜びを語った

3位には約1分遅れでリアム・ワルシュ(CCACHExボディラップ)が入った photo:GreenEDGE Cycling
チーム創設時の2012年からジェイコに所属するダーブリッジは33歳。2014年のオセアニアロード選手権で優勝歴を持つものの、その後はチームメイトのアシスト役に徹してきた。そのため、ここ数年は自身の勝利を追求する機会が限られていた。
2002年から23年連続で舞台となっていたバララットを離れ、西オーストラリア州の州都パースで開催されたロードのオーストラリアナショナル選手権。その最終日である1月12日に、男女エリートのロードレースが行われた。
20歳の新鋭スチュワートが金星

先にスタートを切った女子エリートには、前年覇者であるルビー・ローズマンギャノン(リブ・アルウラー・ジェイコ)を含む67名が出場。1周13.6km(獲得標高差193m)を8周する109kmのレースは、プロチームであるサンミシェル・プレフェンスホーム・オベール93WE所属のエラ・シンプソンを含む5名の逃げ集団が形成された。
最大8名を擁するバターフィールズ・ジップトラックレーシングやリブ・アルウラー・ジェイコが下部チーム所属ルシンダ・スチュワートを逃げ集団に送ったため、メイン集団のペースは上がらない。そのため勝負はソフィア・サモンズ(プラティース・サイクリングチーム)が脱落し、残る4名によるスプリント勝負となった。そして緩斜面の最終ストレートで踏み込んだスチュワートが勝利した。

20歳のスチュワートは、ARAスキップ・キャピタルから今年移籍。「まだ信じられない。勝てたことが嬉しく、興奮と共に驚いている。このジャージをヨーロッパに持って帰ることができて本当に特別な気持ち」と喜びを語った。
男子エリートはダーブリッジが悲願の優勝

177kmで行われた男子エリートの注目は、3連覇中のルーク・プラップ(ジェイコ・アルウラー)に集まった。ジェイ・ヴァイン(UAEチームエミレーツXRG)などツアー・ダウンアンダーに出場する強豪が集うレースは、序盤からルーク・ダーブリッジ(ジェイコ・アルウラー)とコナー・リーヒ(CCACHExボディラップ)が逃げを打つ。
過去4度のオーストラリアTT王者に輝いているダーブリッジと、昨年のパリ五輪トラックのチームパシュートで金メダルを獲得したリーヒによる強力な逃げ。後続では6名が飛び出したものの、先頭には届かず残り82km地点でダーブリッジが単独先頭に立つ。その地点で後続との差は3分まで広がっていた。

ラスト2周目に入った残り15km地点でメイン集団からプラップが抜け出す。その動きに反応できる選手は現れず、ディフェンディング王者はダーブリッジに合流。しかし最後までダーブリッジのペースは落ちることなく、プラップが譲る形でダーブリッジがフィニッシュラインを通過。2013年以来、2度目となるチャンピオンジャージを手に入れた。
「僕に追いついたプラップが『そのまま行けるのならば勝利は君のものだ』と言ってくれた。4連覇を犠牲にしてまで僕に勝利を譲ってくれた。そんなことをする必要なんてないのに。今日は良い走りができたし、プラップが力を貸してくれた。彼やチームメイトの存在がなくては勝てなかっただろう」と涙を浮かべながら、ダーブリッジは勝利の喜びを語った

チーム創設時の2012年からジェイコに所属するダーブリッジは33歳。2014年のオセアニアロード選手権で優勝歴を持つものの、その後はチームメイトのアシスト役に徹してきた。そのため、ここ数年は自身の勝利を追求する機会が限られていた。
オーストラリア国内選手権女子エリートロードレース結果
1位 | ルシンダ・スチュワート(リブ・アルウラー・ジェイコ・ウィメンズ・コンチネンタルチーム) | 2:46:59 |
2位 | エラ・シンプソン(サンミシェル・プレフェンスホーム・オベール93WE) | |
3位 | カシア・ボグリオ(メルディアンブルーp/b99バイクス) | |
4位 | ケイトレン・ニコルソン(バターフィールズ・ジップトラックレーシング) | |
5位 | ソフィア・サモンズ(プラティース・サイクリングチーム) | +0:32 |
6位 | アンバー・ペイト(リブ・アルウラー・ジェイコ) | +2:06 |
7位 | アマンダ・スプラット(リドル・トレック) | +2:08 |
8位 | サラ・ローイ(EFオートリー・キャノンデール) | +4:55 |
9位 | オデッテ・リンチ(バターフィールズ・ジップトラックレーシング) | |
10位 | アリサ・ポルティース(メルディアンブルーp/b99バイクス) |
オーストラリア国内選手権男子エリートロードレース結果
1位 | ルーク・ダーブリッジ(ジェイコ・アルウラー) | 3:52:19 |
2位 | ルーク・プラップ(ジェイコ・アルウラー) | +0:05 |
3位 | リアム・ワルシュ(CCACHExボディラップ) | +0:58 |
4位 | ブレイディ・ギルモア(イスラエル・プレミアテック・アカデミー) | +1:02 |
5位 | クリス・ハーパー(ジェイコ・アルウラー) | +1:02 |
6位 | ジェイ・ヴァイン(UAEチームエミレーツXRG) | |
7位 | ブレイク・アグノレット(アトム6デッカ・コンチネンタルチーム) | |
8位 | オリバー・ブレディン(アトム6デッカ・コンチネンタルチーム) | |
9位 | ジャイ・ヒンドレー(レッドブル・ボーラ・ハンスグローエ) | |
10位 | ブレイク・クイック(ルージャイ・インシュランス) |
text:Sotaro.Arakawa
photo:GreenEDGE Cycling
photo:GreenEDGE Cycling
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