2024/12/31(火) - 18:00
茨城のど真ん中、石岡。歴史ある水戸街道を中心に、その歴史と文化、グルメに触れるサイクリングへ。E-BIKEとサイクルバスを組合せ、ビギナーでも体力を気にせず様々なスポットを巡ることが出来るお手軽ツアーの体験レポートをお届けしよう。
東京駅から特急で1時間。サイクリストにとって馴染み深い霞ヶ浦の北側に位置する石岡市。ちょうど茨城県のど真ん中にある石岡だが、実は歴史的にも茨城の中心地であり、かつてこの地域が常陸国と呼ばれていた時代には国府(今でいう県庁所在地)が置かれていたという。
そのような歴史もあり、実は多くの見所がある石岡だが、その実力は意外に知られていない。今回はそんな石岡の魅力を解き明かすライドツアーを、サイクルライフナビゲーターとして活動する絹代さんが企画した。
さて、JR常磐線の石岡駅に集合した一行。実は今回はレンタサイクルの用意があるということで、手ぶら参加である。自分の自転車で走るのも楽しいけれど、輪行はやっぱり面倒。ちょうどいい自転車を借りられるのであれば、正直それに越したことはない。
今回用意されたのは、丸石サイクルのE-BIKEであるRe:BIKE。誰でも乗りやすいアルミ製のスタッガードフレームに回生充電機能のついたハブモーターを組み合わせた電動アシスト自転車だ。
そして、その前に駐車されているのが今回の目玉である「スポーツサポートバス」。タビットバスが新たに導入した、自転車積載可能なツアーバスで、今回はバス×E-BIKEという新しいカタチのライドを楽しむことに。
ライド中にはバスが帯同してくれ、交通量が多かったりして自転車に向かない場所はバスに乗車して移動、もちろん重い荷物も背負わずに済むし、お土産なんかも買い放題という至れり尽くせりの企画である。
ツアー参加者同士ご挨拶を済ませ、E-BIKEの説明を受けたらいざ出発!まず目指すのは常陸国分寺。国分寺とは聖武天皇の勅命によって全国に建立された寺で、各地域の振興の中心となった存在。
その国分寺が石岡にあるというのは、当時から常陸国の中心であったことの証明でもある。現在残っているのは再建されたものであるが、国分寺の証でもある七重塔の跡なども残されており、往時を偲ぶことが出来る。
そんな歴史に思いを馳せながら、水戸街道へ。国道というと大規模なお店がたくさん並んでいる様を想像するが、石岡駅近くのこの中町商店街の区間は一味違う。「看板建築」と呼ばれるレトロな建物が立ち並ぶ。
この中町商店街の看板建築群は、文化庁の登録有形文化財にも指定されているのだという。木造の建屋の道路側をタイルやモルタルなどで洋風に装飾した看板建築は、昭和4年に石岡を襲った大火事の後に建てられたもの。
当時の街並みが今に至るまで受け継がれ、レトロな魅力を生み出している。商店街の中でも最も古い建物が丁子屋さん。駄菓子やお土産を並べるお店は、唯一大火を免れた建物で、もともとは江戸末期に染物屋として建てられたのだとか。
そんな商店街の中にある高野菓子店が今回のファーストグルメ。こちらの人気商品「釣鐘最中」は、先ほど訪れた常陸国分寺の釣鐘をモチーフとした一品だ。釣鐘を模した大きめの皮にずっしりと餡がつまった最中は絶品だ。
甘味に頬を落としつつ、次に向かうのは「常陸国総社宮」。総社とは国府の近くに設けられた神社で八百万の神々を一カ所に合祀した神社で、境内にはそれぞれの神を祀った社や、ヤマトタケルが座ったとされる「神石」などが存在する。
9月に行われる常陸国総社宮の例大祭は「石岡のおまつり」として知られ、関東三大まつりの一つとしても有名なのだとか。300年以上の歴史を持つ石岡のおまつりには、3日間で延べ50万人が参拝し、石岡の町を多くの神輿が練り歩く。まさに町を挙げての一大イベントであり、この常陸国総社宮が石岡のみなさんにとってどれほど大きな存在なのかが窺いしれよう。
神秘的な雰囲気に満たされた境内を散策していると、社務所にてなにやら目を惹くものが。なぜか火の鳥やジャングル大帝レオなど、手塚治虫のキャラクターが描かれた絵馬や御朱印帳が販売されているのだ。一体なぜ?と思っていると、宮司さんがその由来を説明してくれた。
昔、石岡が松平藩であったころ藩医として仕えた手塚良庵が、なんと手塚治虫の先祖であったのだという。そんな縁があり、手塚治虫とのコラボレーションが実現したのだという。
さて、ここから次の目的地へ向かうため、スポーツサポートバスへ。バスの後部に自転車を積めるほか、ヒッチキャリアにも積載可能。あっという間に準備が完了し、全員バスへと乗り込んだ。
バスが向かう先は「常陸風土記の丘」。実は石岡は関東でも有数の古墳エリアで、その中でも霞ヶ浦に近い舟塚山古墳は関東でも群馬の太田天神山古墳に次ぐ2番目の大きさを誇る大規模なもの。古墳時代から、石岡が茨城の中心地であったことを示す重要な史跡でもある。
そんな石岡の歴史的財産を活用すべくつくられたのが常陸風土記の丘。春には満開の桜が咲き、多くの人が集まる人気のスポットで今回はランチタイムとなった。
伝統的な曲屋を利用したレストランでは、地元産のそば粉を利用した常陸秋そばがいただける。香り高く、蕎麦の風味も強い逸品を風情溢れる古民家で頂けば、大満足。座敷の他には囲炉裏を囲む席もあり、冬も暖かく過ごせそう。
美味しい蕎麦でお腹を満たしたら、後半戦へ。石岡の名所はまだまだ尽きず、盛りだくさんのライドは続くのだった。
東京駅から特急で1時間。サイクリストにとって馴染み深い霞ヶ浦の北側に位置する石岡市。ちょうど茨城県のど真ん中にある石岡だが、実は歴史的にも茨城の中心地であり、かつてこの地域が常陸国と呼ばれていた時代には国府(今でいう県庁所在地)が置かれていたという。
そのような歴史もあり、実は多くの見所がある石岡だが、その実力は意外に知られていない。今回はそんな石岡の魅力を解き明かすライドツアーを、サイクルライフナビゲーターとして活動する絹代さんが企画した。
さて、JR常磐線の石岡駅に集合した一行。実は今回はレンタサイクルの用意があるということで、手ぶら参加である。自分の自転車で走るのも楽しいけれど、輪行はやっぱり面倒。ちょうどいい自転車を借りられるのであれば、正直それに越したことはない。
今回用意されたのは、丸石サイクルのE-BIKEであるRe:BIKE。誰でも乗りやすいアルミ製のスタッガードフレームに回生充電機能のついたハブモーターを組み合わせた電動アシスト自転車だ。
そして、その前に駐車されているのが今回の目玉である「スポーツサポートバス」。タビットバスが新たに導入した、自転車積載可能なツアーバスで、今回はバス×E-BIKEという新しいカタチのライドを楽しむことに。
ライド中にはバスが帯同してくれ、交通量が多かったりして自転車に向かない場所はバスに乗車して移動、もちろん重い荷物も背負わずに済むし、お土産なんかも買い放題という至れり尽くせりの企画である。
ツアー参加者同士ご挨拶を済ませ、E-BIKEの説明を受けたらいざ出発!まず目指すのは常陸国分寺。国分寺とは聖武天皇の勅命によって全国に建立された寺で、各地域の振興の中心となった存在。
その国分寺が石岡にあるというのは、当時から常陸国の中心であったことの証明でもある。現在残っているのは再建されたものであるが、国分寺の証でもある七重塔の跡なども残されており、往時を偲ぶことが出来る。
そんな歴史に思いを馳せながら、水戸街道へ。国道というと大規模なお店がたくさん並んでいる様を想像するが、石岡駅近くのこの中町商店街の区間は一味違う。「看板建築」と呼ばれるレトロな建物が立ち並ぶ。
この中町商店街の看板建築群は、文化庁の登録有形文化財にも指定されているのだという。木造の建屋の道路側をタイルやモルタルなどで洋風に装飾した看板建築は、昭和4年に石岡を襲った大火事の後に建てられたもの。
当時の街並みが今に至るまで受け継がれ、レトロな魅力を生み出している。商店街の中でも最も古い建物が丁子屋さん。駄菓子やお土産を並べるお店は、唯一大火を免れた建物で、もともとは江戸末期に染物屋として建てられたのだとか。
そんな商店街の中にある高野菓子店が今回のファーストグルメ。こちらの人気商品「釣鐘最中」は、先ほど訪れた常陸国分寺の釣鐘をモチーフとした一品だ。釣鐘を模した大きめの皮にずっしりと餡がつまった最中は絶品だ。
甘味に頬を落としつつ、次に向かうのは「常陸国総社宮」。総社とは国府の近くに設けられた神社で八百万の神々を一カ所に合祀した神社で、境内にはそれぞれの神を祀った社や、ヤマトタケルが座ったとされる「神石」などが存在する。
9月に行われる常陸国総社宮の例大祭は「石岡のおまつり」として知られ、関東三大まつりの一つとしても有名なのだとか。300年以上の歴史を持つ石岡のおまつりには、3日間で延べ50万人が参拝し、石岡の町を多くの神輿が練り歩く。まさに町を挙げての一大イベントであり、この常陸国総社宮が石岡のみなさんにとってどれほど大きな存在なのかが窺いしれよう。
神秘的な雰囲気に満たされた境内を散策していると、社務所にてなにやら目を惹くものが。なぜか火の鳥やジャングル大帝レオなど、手塚治虫のキャラクターが描かれた絵馬や御朱印帳が販売されているのだ。一体なぜ?と思っていると、宮司さんがその由来を説明してくれた。
昔、石岡が松平藩であったころ藩医として仕えた手塚良庵が、なんと手塚治虫の先祖であったのだという。そんな縁があり、手塚治虫とのコラボレーションが実現したのだという。
さて、ここから次の目的地へ向かうため、スポーツサポートバスへ。バスの後部に自転車を積めるほか、ヒッチキャリアにも積載可能。あっという間に準備が完了し、全員バスへと乗り込んだ。
バスが向かう先は「常陸風土記の丘」。実は石岡は関東でも有数の古墳エリアで、その中でも霞ヶ浦に近い舟塚山古墳は関東でも群馬の太田天神山古墳に次ぐ2番目の大きさを誇る大規模なもの。古墳時代から、石岡が茨城の中心地であったことを示す重要な史跡でもある。
そんな石岡の歴史的財産を活用すべくつくられたのが常陸風土記の丘。春には満開の桜が咲き、多くの人が集まる人気のスポットで今回はランチタイムとなった。
伝統的な曲屋を利用したレストランでは、地元産のそば粉を利用した常陸秋そばがいただける。香り高く、蕎麦の風味も強い逸品を風情溢れる古民家で頂けば、大満足。座敷の他には囲炉裏を囲む席もあり、冬も暖かく過ごせそう。
美味しい蕎麦でお腹を満たしたら、後半戦へ。石岡の名所はまだまだ尽きず、盛りだくさんのライドは続くのだった。
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