アスタナ・カザクスタンがXDSをタイトルスポンサーに迎え、チーム名を「XDSアスタナ」に改めた。同社は1995年創業の中国バイクブランドで、資金増によりチームは即戦力の獲得や首脳陣の再編を実施している。



中国・深センで行われたパートナーシップ締結を発表する記者会見 photo:ASTANA QAZAQSTAN TEAM

中国の深センで行われたチームプレゼンテーションには代表のアレクサンドル・ヴィノクロフとマーク・レンショー監督が登場。また新しいジャージを纏った選手と、プレミアムブランドであるX-LABの最新エアロロード「AD9」が公開された。

XDSは1995年に中国で創業された自転車ブランド。ロードバイクやマウンテンバイクをはじめ、シティサイクルでも中国で広く知られており、アスタナとパートナーシップを結ぶことで「自転車界のグローバルリーダー」を目指すという。発表と共に公開された動画によると、引き続きコンポーネントはシマノ、ホイールはヴィジョン、サドルはプロロゴを継続。タイヤはヴィットリアから2023年まで使っていたコンチネンタルに戻った。

新しくデザインされたジャージは、チェレステよりも青みが強く、大理石調の模様を取り入れている。また右肩にはピンク、左肩には黄色のグラデーションが入るモダンな色合いになっている。

新しいジャージとバイクが公開された photo:ASTANA QAZAQSTAN TEAM

XDSがタイトルスポンサーとなり資金が増額された影響から、チームは選手や首脳陣の大型強化を実施している。即戦力としてワウト・プールス(オランダ、バーレーン・ヴィクトリアス)やディエゴ・ウリッシ(イタリア、UAEチームエミレーツ)、セルヒオ・イギータ(コロンビア、レッドブル・ボーラ・ハンスグローエ)などを獲得。またパフォーマンスエンジニアにはアレックス・ドーセットを迎え入れ、ダリオ・カタルドとピーター・ケノーが監督に就任した。

ワールドチーム昇降格争いで21位と低迷しているアスタナ。2024年は、引退するマーク・カヴェンディッシュ(イギリス)によるツール・ド・フランス最多区間優勝記録の更新が唯一の大きな成果で、シーズン中の勝利数は12にとどまった。そのため大型資本による戦力補強で、チームの巻き返しが期待される。

text:Sotaro.Arakawa